東京都で4ヶ月間水道の基本料金が「無償化」される!? 一人暮らしの水道代は4ヶ月平均していくら?
本記事では、基本料金無償化の背景にある狙いと、その効果を分かりやすく解説します。
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目次
東京都、今夏4ヶ月間の水道基本料金を無償化へ! その背景と目的とは?
2025年5月、東京都は物価高や今夏の猛暑対策として、一般家庭の水道基本料金を4ヶ月間無償化する方針を発表しました。この措置は、都内約800万件の家庭を対象に、6月から9月または7月から10月の期間に実施される予定です。
この施策の背景には、昨年の夏に東京都で熱中症による死者が過去最多の263人に達したことがあります。特に高齢者を中心に、エアコンを持たない、または電気代の節約を理由に使用を控えていた家庭が多かったことが指摘されています。
水道基本料金の無償化により、エアコンなどの冷房手段の利用を促進し、熱中症の発生を抑えることが目的です。
一人暮らしの水道代、平均はいくら? 4ヶ月間での負担額を試算
一人暮らしの水道代は、生活スタイルや使用量によって異なりますが、総務省が公表する「家計調査 家計収支編 単身世帯」によると、2024年の平均年額は2万7386円です。
東京都の水道基本料金は、給水管の口径によって異なります。もっとも一般的な20ミリメートルの場合、月額は約1170円です。約8割の家庭が利用している20ミリ口径の基本料金を4ヶ月分合計すると4680円もの節約になることが想定されます。
水道の基本料金無償化によって浮いたお金で、どれだけクーラーが使える?
東京都による水道基本料金の無償化で、4ヶ月間に約4680円の負担軽減が見込まれます。この節約分は、ほかの光熱費や生活費に回すことができ、物価高が続く中で家計の支えとなるでしょう。
とくに、エアコンの使用をためらわずにすむことで、熱中症対策として積極的に冷房を活用できるようになります。たとえば、8畳の部屋で消費電力が0.584kWのエアコンを使った場合、1時間あたりの電気代は約18.1円です。無償化による4680円分で、およそ260時間クーラーを使用できる計算です。
ただし、従量料金(使用量に応じた料金)は引き続き請求されるため、水の使用量には注意しましょう。
まとめ
今回、東京都が実施する水道基本料金の4ヶ月間無償化は、物価高騰や猛暑による健康リスクに対応するための重要な支援策です。多くの家庭で、月額約1170円の基本料金が免除されることで、4ヶ月間で約4680円の負担軽減が期待できます。
この金額を冷房にあてることができ、猛暑の時期にエアコンの使用をためらわずに済むという安心感をもたらします。とくに高齢者や単身世帯にとっては、熱中症予防の観点からも大きな意味を持つでしょう。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 表番号001 表題 品目分類(2020年改訂)(金額)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
