3年モノの備蓄米は「カレー」が一番? 話題の「古古古米」なら、1食421円のカレーが「322円」に下がる!? カレーのライスを“備蓄米”にした場合の費用を試算

配信日: 2025.06.13
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3年モノの備蓄米は「カレー」が一番? 話題の「古古古米」なら、1食421円のカレーが「322円」に下がる!? カレーのライスを“備蓄米”にした場合の費用を試算
「手作りカレーなのにコストがかさむ……」
 
家庭の定番メニューであるカレーライスにも、物価高の影響が押し寄せています。「カレーライス物価指数調査」によると、2025年3月時点で1食あたりの想定価格は421円、4月は1食425円に上がることが見込まれています。
 
こうした中で注目されているのが、政府が市場に放出した「備蓄米」です。5キロで2000円程度と価格は抑えられていますが、数年保管されていたお米のため、味や食感が新米とは違うとされています。
 
そこでニュースでは、「カレーに合わせると気にならず、おいしく食べられる」として紹介され、話題になっています。本記事では、カレーライス物価指数について解説し、備蓄米を活用した場合にカレーライス1食分の値段がどの程度下がるのかを検証します。
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カレーライス物価指数とは?

帝国データバンクは、カレーライス1食分の材料費や光熱費などをもとに「カレーライス物価指数」を独自の指標として算出し、日々の生活費や物価の変動を分かりやすく示しています。
 
この指数は2020年の平均価格を100として導き出していますが、2025年3月時点ではおよそ153.7まで上昇しています。つまり、5年間で54%近くカレーのコストが増加したことになるのです。
 
具体的には、2024年3月は1食あたり318円だったのに対し、2025年3月は421円となり、1年で103円も値上がりしている計算です。
 

備蓄米のカレーライス1食分はいくら?

では、政府が放出した備蓄米を使った場合、カレーライス1食分のコストはどれだけ下がるのでしょうか。
 

カレーライス1食分の価格の内訳

2025年3月時点のカレーライス物価指数に基づく価格内訳は以下のとおりです(カッコ内は前年同月比)。


カレーライス1食分 421円(前年同月 318円)

カレー具材 213円(前年同月 197円)
ライス 179円(前年同月 93円)
カレールー 25円(前年同月 25円)

水道光熱費 4円(前年同月 4円)

比較してみると、カレー具材が8%、ライスが92%増加していることが分かります。
 
なお、帝国データバンクは2024年から25年の間にライスの基準となる量を「200グラム」から「1合」に変えていますが、ここで紹介した価格の内訳は2025年3月分のデータをそのまま記述しています。
 

ライスを備蓄米にするといくらになる?

備蓄米の販売価格の目安は5キログラムあたりおおよそ2000円前後です。カレーライス物価指数では1食あたりコメ1合と仮定しています。米5キロが33.3合分だとすると備蓄米1合、つまり1食あたりの価格は約60円となり、現行よりも約120円コストカットできます。
 
よって、備蓄米を使用した場合のカレーライス1食分の総額は、300円程度となり、家庭にとっては無視できない節約効果が生まれるでしょう。
 

そもそも備蓄米とは?

備蓄米は、災害時や不作などの事態に備えて、国が一定量を保有しているお米のことです。主に「政府備蓄米」として保管され、定期的に入れ替えが行われています。入れ替えにより、古くなった米は市場に放出され、家畜のえさとして販売されています。
 
お米は玄米のかたちで、温度・湿度管理が徹底された状態で保管されていますが、備蓄期間が長くなると、米の水分が抜けてパサつきやすくなり、風味も落ちる傾向があるのです。
 
そこで注目されているのが「カレー」との相性です。備蓄米独特のにおいやクセをカレーのスパイスやルーが打ち消して気にならなくなるため、備蓄米でもおいしく食べられると言われています。
 

まとめ

カレーライスのご飯を備蓄米に変えることで、1食あたり約120円のコストカットが可能です。4人家族なら1食分で約480円の節約となり、家計への効果も見逃せません。
 
たしかに、新米と比べて風味や食感に違いはあるものの、調理方法を工夫すればおいしく取り入れることができます。物価が高騰する今こそ、備蓄米を上手に活用して、日々の食卓を賢く支えていきたいですね。
 

出典

帝国データバンク「カレーライス物価指数」調査―2024年度・2025年3月分
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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