「気温が26度」になり、家の中も暑い気がします…エアコンの「冷房」と「除湿」でいつも悩むのですが、どちらが「快適」で「節約」できますか?
特に、「冷房」と「除湿(ドライ)」のどちらを使うべきか迷った経験がある方も少なくないはず。どちらが快適で、どちらが節約につながるのでしょうか?
今回は、気温26度という「冷房スタートライン」ともいえるタイミングで、「冷房」と「ドライ」の違いや、電気代・快適さの違いについて分かりやすく解説します。
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「暑さ」と「ムシムシ感」…不快の原因で使い分ける
「体が熱い」と感じるなら室温そのものが高くなっている状態で、これは“温度の不快”です。この場合は冷やす力に優れた冷房が即効性があります。
対して「空気が重い」と感じるのは湿度が高くなっていることが一因かもしれません。この場合は除湿(ドライ)モードが効果的に働きます。
ただし除湿でも方式に差があり、弱冷房除湿は温度も下がりやすく、むしろ冷房に近い感覚です。一方で再熱除湿は温度を維持しながら湿度だけ下げる方式で快適ですが、その分電力を多く使う特徴があります。
電気代比較|「どちらが安いか」
冷房と除湿を電気代で比較する際、重要なのは「同じ条件」で計算することです。今回は、気温26度の日に「快適な室内環境を保つ」ことを目的に、以下のような設定で比較します。
なお、外気温が26度でも、室内は日射や人の体温などの影響でそれ以上に上がっていることがあります。そのため今回は「設定温度26度」を基準に、快適な室温を保つという観点で比較します。
・冷房:設定温度26度、風量自動
・除湿:弱冷房除湿(再熱なし)、風量自動
・電気料金単価は31円/kWh
・使用機種は2025〜26年製の2.5kW前後の家庭用エアコンとします。
この条件で、1時間あたりの電気代は以下のとおりです。
・冷房:約0.55kW × 31円 = 約17.1円/時
・弱冷房除湿:約0.22kW × 31円 = 約6.8円/時
実際の消費電力は機種や運転状況で大きく変動しますが、電気代の面では「弱冷房除湿」が一般的に安い傾向です。ただし、涼しさや体感の速さでは冷房に軍配が上がります。使用シーンに応じて使い分けましょう。
快適性はどうか?体感別に使い分け
冷房モードは、室温を素早く下げられるため、暑さを強く感じるときに効果的です。屋外から帰宅した直後や、体が火照っているときには、冷房の即効性が快適に感じられるでしょう。ただし、長時間の使用では冷えすぎて体がだるくなることもあるため注意が必要です。
一方、弱冷房除湿は、温度をゆるやかに下げながら湿度を抑える機能です。「寝る前」「家事中」など、ゆったり過ごしたい場面で使うと、快適さと節電のバランスがとれるでしょう。
26度なら“弱冷房除湿”優勢。ただし状況次第で冷房もあり
気温26度は「もう夏でもないしまだ冷房には早い……でもムシっとする」と感じる方も多いのではないでしょうか。家庭ごとに「温度」「湿度」「使うシーン(寝る・家事・昼夜)」によって最適モードは変化します。
大切なのは「その日の体感」と「電気代の節約感」のバランスを意識して切り替えることです。
26度ゾーンでは、「弱冷房除湿+扇風機併用」などの工夫も有効です。梅雨シーズンも無理せず快適に乗り切りましょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
