年収1000万円、ギリギリまで支出を抑えたら月にいくら貯金できる?
そこで本記事では、年収1000万円の方が現実的に支出を抑えていったら月にどれくらい貯金できるのか検討していきます。
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
単身世帯で支出を抑えると月にいくら貯金できる?
一般的には収入が多くなれば支出も増加するといわれています。当然、年収1000万円と高収入であれば、平均的な収入の方と比べて支出も高くなっていることが想定されます。
支出を抑えるということで、ここでは単身世帯を例に挙げ、平均的な収入の方と同程度の支出に抑えた場合を考えていきましょう。
総務省統計局の「家計調査 家計収支編 2023年」によれば、単身勤労者世帯の場合、年収400万円から500万円までの間にある方の1ヶ月間の消費支出は19万1133円です。
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は460万円であるため、この約20万円が年収1000万円の方にとって無理なく支出を抑えられるラインと考えられます。
年収1000万円の収入を月の手取りに換算するとおおむね60万円前後になるでしょう。1ヶ月の手取りを60万円だと仮定すると、先の支出額から毎月40万円程度貯金できる計算になります。
2人以上の世帯で支出を抑えると月にいくら貯金できる?
続いて、2人以上の世帯でシミュレーションしてみましょう。同じく総務省統計局の「家計調査 家計収支編 2023年」によれば、2人以上の勤労者世帯における年収450万円から500万円までの世帯の消費支出は月25万1664円でした。
先ほどと同様に月の手取りを60万円として計算すると、毎月35万円程度貯金できる計算になります。
支出を過度に下げるのが正解とは言えない
支出は下げようと思えばほとんど際限なく下げることができるでしょう。しかし、過度な節制はストレスの原因となり、私生活や仕事に悪影響を及ぼす恐れがあります。場合によっては体調を崩してしまい、逆に静養や治療に多くのお金を要して結果的に支出が増えてしまうこともあるでしょう。
また、そうでなくとも節制が長続きせず、無理な節制の反動でかえって余計な支出が生じることもあれば、節約志向を極めるあまり人付き合いが悪くなって周囲の人間関係が悪化してしまうこともあるかもしれません。
例えば、毎月10万円多く貯蓄する生活を半年ほど続けたが、その後反動で欲しいものを買いあさった結果その金額が100万円近く行ってしまい、トータルで40万円近く貯金が減ってしまうといった具合です。
そういった点も考慮すると、貯金をするのであれば無理に支出を抑えるのではなく無理のない範囲にとどめておき、ある程度は収入に応じてお金を使うべきでしょう。
無理のない範囲で支出を抑えるためにできることは?
確実に貯金していくためには無理のない範囲で長期間継続しやすい方法を取る必要があるでしょう。無理なく支出を抑えるための具体例としては次のようなものがあります。
・生命保険など加入している保険の内容を見直して保険料を下げる
・電気やガス、インターネットの契約会社を月額料金が安い会社に乗り換える
・スマホを格安SIMに切り替える
・自炊を始めてみる
・買い物は使い切れる範囲ということを心掛ける
・日々の買い物はセールなど安いタイミングを狙う
・家計簿をつけるなど収支を常に把握しておく
これらをすべて行う必要はありませんが、無理なくできるものから選んで継続することで確実に支出を抑えてお金を貯めていくことができるはずです。
年収1000万円なら平均まで支出を抑えて毎月35万円から40万円程度の貯蓄ができる可能性がある
年収1000万円の方が現実的に無理なく貯金することを考えると、平均年収460万円の世帯と同水準の生活をし、毎月35万円から40万円程度の貯蓄ができる可能性があります。
年収1000万円ともあれば節制に節制を重ねて40万円を超えるような貯金も不可能ではないかもしれません。しかし貯金は長期的かつ計画的に行うべきものです。無理をして貯金が続かなかったということのないように、貯金は現実的な範囲で行うようにしてみてください。
出典
国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査
e-Stat政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 2023年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号5 年間収入階級別
e-Stat政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2023年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2-3 年間収入階級別
執筆者 : 柘植輝
行政書士
