100万円以上の貯金がある「銀行口座」を3つ保有しています。友人から「多過ぎなのでは?」と言われましたが、どれくらいが一般的なのでしょうか?
今回は、銀行口座の一般的な保有数を始め、複数の銀行口座を利用するメリット・デメリットを解説します。
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銀行口座の一般的な保有数
ベネッセコーポレーションが運営する「たまひよ」によれば、家庭で保有する口座数の分布は、表1の通りです。
表1
| 保有数 | なし | 1つ | 2つ | 3つ | 4つ以上 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 割合 | 2% | 6% | 11% | 19% | 60% | 2% |
出典:ベネッセコーポレーション「4つ以上持っているが約60%。銀行口座はいくつ持つのが正解!?ママたちの使い分けと専門家の見解」を基に筆者作成
銀行口座の保有数は、一般的に4つ以上です。最も多い回答は「4つ以上」で全体の60%を占めています。表題のケース「3つ」は、一般的な口座数よりも少ないことが分かるでしょう。
複数の銀行口座を利用する3つのメリット
複数の銀行口座を利用すると、いくつかのメリットがあります。おもなメリットは下記の3点です。
・貯金が増えやすくなる
・銀行が破綻したときのリスクをおさえられる
・システムトラブルのリスクを回避できる
「貯金用」と「生活費用」のような形で銀行口座を使い分けることで、物理的に切り離してお金を管理できます。特に貯金用の口座では「お金を使ってはいけない」という意識が働くため、貯金が増えやすくなるでしょう。
また、万が一銀行が破綻しても、複数の銀行口座でお金を管理していれば、リスクを軽減できます。預金保険制度により、普通預金や定期預金などは1000万円と利息まで保護されますが、1000万円を超える部分は銀行の財産状況に応じて支払われます。全額が保証されているわけではないため、複数の銀行口座に分けて預けると安心感を得られます。
さらに、複数の銀行口座を保有していれば、システムトラブルがあったときのリスクも回避できます。例えば、ある銀行がシステムメンテナンスで一時的に利用できない場合でも、別の銀行で振込や入出金が可能なため、便利です。
このほかにも、各銀行の特典を利用できることもあるでしょう。例えば、グループのポイント還元率が高くなることがあります。また、インターネットバンキングの中には、預金の金利を高く設定していることがあるため、より多くの利息を得ることができるでしょう。
複数の銀行口座を利用する2つのデメリット
複数の銀行口座を利用するデメリットは下記の通りです。
・管理する手間が増える
・お金を移動するときに手数料がかかることがある
複数の銀行口座を利用すると、暗証番号やパスワードを管理する手間が増えます。ATMの暗証番号やインターネットバンキングのパスワードなどの情報は、忘れないように管理しなければいけません。手間を省くために、銀行口座は必要な数だけ開設しましょう。
また、銀行の口座間でお金を移動させる際、振込手数料がかかることがあります。1回あたり数百円でも、繰り返すことで大きな負担になりかねません。
なお、インターネットバンキングを利用する場合、特定の条件を満たすと振込手数料が月数回まで無料になることがあります。メインの口座として活用する際に便利です。
銀行口座の保有数は4つ以上が60%を占める
銀行口座の保有数は4つ以上が全体の60%を占めています。表題のケース「3つ」は「多過ぎ」とは言えないでしょう。
複数の銀行口座を利用すると、貯金が増えやすく、銀行の破綻やシステムトラブルのリスクに備えられることなどがメリットです。一方、管理の手間が増えてしまうというデメリットがあるため、必要な数だけ口座を開設するとよいでしょう。
出典
ベネッセコーポレーション たまひよ 4つ以上持っているが約60%。銀行口座はいくつ持つのが正解!?ママたちの使い分けと専門家の見解
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
