宝くじが「100万円」当せんしたら……と妄想する夫→高額のお金は「銀行」と「信用金庫」どっちに預ける？利用できる「人」や「サービス」に違いはある？

銀行と信用金庫はどちらも同じ金融サービスであり、預金や貸付、為替といった業務内容も基本的には共通です。宝くじで100万円手に入れたら、どちらに預けるか考える場合もあるでしょう。
 
しかし、それぞれの具体的な違いを知らず、お金の預け入れ先を悩んでいる方も少なくないでしょう。
 
そこで今回は、銀行と信用金庫の違いや預け入れ先の選び方についてご紹介します。

「銀行」と「信用金庫」の違い

一般社団法人全国信用金庫協会によると、銀行と信用金庫の違いは表1の通りです。
 
表1

区分	銀行	信用金庫
根拠法	銀行法	信用金庫法
設立目的	国民経済の健全な発展に資する	国民大衆のために金融の円滑を図り、その貯蓄の増強に資する
組織	株式会社組織の営利法人	会員の出資による協同組織の非営利法人
会員資格	なし	地区内に住所または居所を有する者 地区内に事業所を有する者 地区内において勤労に従事する者 地区内に事業所を有する者の役員 地区内に転居することが確実と見込まれる者 ＜事業者の場合＞ 従業員300人以下または資本金9億円以下の事業者
業務範囲 （預金・貸出金）	制限なし	預金は制限なし 融資は原則として会員を対象とするが、 制限つきで会員外貸出もできる（卒業生金融あり）

出典：一般社団法人全国信用金庫協会「信用金庫と銀行・信用組合との違い」を基に筆者作成
 
銀行と信用金庫の大きな違いは、会員資格の有無です。銀行は会員制度を設けておらず、個人から企業まで誰でも口座の開設や預金、条件を満たせば融資を受けられる可能性があります。
 
一方で、信用金庫は地域の人がおもな対象です。預金や700万円以下の小口の貸付・手形割引などは会員でなくても利用できますが、一部のサービスには制限が設けられています。信用金庫の方がより地域とのつながりを重視している傾向にあり、1000万円などの高額な融資には会員資格が必要です。
 
また、事業者の場合も会員の条件が設けられており、大企業が会員資格を有することはできません。会社として銀行や信用金庫を利用して融資を受けたい場合、会社の規模によっては必然的に銀行を利用しなければならない場合もあるでしょう。
 

お金を預ける場合は「銀行」と「信用金庫」のどちらがよい？

基本的に、銀行と信用金庫は業務内容に大きな差がなく、利息もほとんど変わらないといわれています。そのため、どちらに預けてもよいといえます。
 
例えば、転勤する機会などもあり、ある程度自由にお金の引き出しや管理を行いたいのであれば、都市銀行がおすすめです。都市銀行であれば転勤先にも店舗があり、融資や預けているお金に関して相談したい場合もスムーズでしょう。
 
信用金庫の場合、預け入れしている信用金庫以外のATMを無料で使用でき、入出金などは全国で行えます。しかし、店舗に関してはエリアが決まっており、全国各地にあるわけではありません。
 
そのため、現在の地域で今後も生活し続ける方や、個人事業主として働いており、今後融資を受けたいなどと考えている方には、信用金庫がおすすめです。銀行に比べると信用金庫の方が小規模事業や個人事業主も融資を受けやすい傾向にあり、関係性を構築しておくことで有利になる可能性があります。
 
預け入れも関係をつくる1つの方法のため、今後信用金庫からの融資を受けたいと考えている方は早めに会員になって預けた方がよいでしょう。
 

銀行と信用金庫の大きな差は「会員資格の有無」。今後の状況に応じてお金の預け入れ先は選ぶとよい

銀行と信用金庫は業務内容に大きな差はありません。預け入れについても利息の差は少ないといわれているため、どちらでお金を預けた方がよいかは人によって異なるでしょう。
 
ただし、信用金庫で今後700万円以上の融資を受けたい場合は会員でなければなりません。信用金庫は、会員になるために複数の条件を満たしている必要があります。まずは自身に会員資格があるかを確認したうえで、銀行と再度比較するとよいでしょう。
 
また銀行は都市銀行を選べば、支店を通じて全国各地で預け入れなどを行える、信用金庫は地域密着型で関係性をしっかりとつなげられる、という点が魅力です。預け入れ先に悩んだ場合は、転勤の有無や今の地域に住みながら、個人で融資を受ける可能性があるかなどを考えて選びましょう。
 

出典

一般社団法人全国信用金庫協会　信用金庫と銀行・信用組合との違い
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー