一人暮らしで毎月5000円は通信料がかかる!→「スマホ通信料」の「値下げ合戦」から一転し、携帯大手で値上げが相次ぐ理由は?

配信日: 2025.06.25
この記事は約 4 分で読めます。
一人暮らしで毎月5000円は通信料がかかる!→「スマホ通信料」の「値下げ合戦」から一転し、携帯大手で値上げが相次ぐ理由は?
この数年でスマートフォンの通信料が安くなったと感じている方もいるでしょう。しかし、2025年に入ってからは大手携帯会社が値上げを発表しています。
 
そこで今回は、通信料の値上げが行われる背景と、これまで値下げされていた理由についてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

スマートフォンの通信料が値上げしているって本当?

スマートフォンの通信料にはさまざまな値引きが適用されているイメージですが、2025年は大手通信会社が値上げを発表しています。会社によって値上げの金額は異なりますが、数百円程度値上げする企業もあるようです。
 
値上げにはさまざまな背景があると言われていますが、なかでも身近なものが物価高です。設備調達費や材料費などの物価が高騰しているため、通信料を値下げし続けると利益が得られない状況になっていると考えられています。
 
また、インフラ整備も背景としてあげられます。5Gの普及や今後登場すると考えられる6Gへの設備投資が行われており、各社は費用を確保しなければならないと考えられます。総務省「令和6年度 携帯電話及び全国BWAに係る電波の利用状況調査の調査結果について」によると、5Gの基地局数は表1の通りです。
 
表1

携帯電話事業者 令和5年度
5G基地局数
令和6年度
5G基地局数
増加数
株式会社NTTドコモ 3万899 4万6294 1万5395
KDDI株式会社 5万1968 9万4492 4万2524
ソフトバンク株式会社 6万5366 8万5361 1万9955
楽天モバイル株式会社 2万1593 3万4209 1万2616
合計 16万9826 26万356 9万530

出典:総務省「令和6年度 携帯電話及び全国BWAに係る電波の利用状況調査の調査結果について」を基に筆者作成
 
どの会社も年々、5G基地局を増加させていることが表1からわかります。設置代だけでなく、安定した電力を供給し続けるための維持費も必要になるでしょう。
 
さらに、人件費の向上も背景として考えられます。現在、日本では賃金の引上げが盛んに行われています。厚生労働省「令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概要」によると、91.2%の企業が賃金を引き上げました。
 
顧客へのサービス提供や会社の維持に必要な費用が増えていることから、スマートフォンプランの改定や料金の値上げが行われていると考えられます。
 

スマートフォンの通信料が値下げされていた理由

大手通信会社がスマートフォンの通信料を値下げした理由として、政府の施策により通信料の見直しが求められたことがあります。通信料を値下げすることで、大手キャリアの利益を抑制し、利用者支出を減らすことがその狙いです。
 
2020年に誕生した菅内閣によって通信料の見直しが進められ、2021年から値下げ料金プランがスタートしました。しかし、料金の値下げ後、一部では5Gがつながりにくくなるなどの問題も生じていたようです。
 
通信料の値下げにより、利用者の支出が下がる一方で、サービスの質が低下した可能性があります。
 

スマートフォンにかかる費用をおさえるポイント

スマートフォンの費用をおさえるには、定期的にプランを見直すことが効果的です。携帯会社はさまざまなプランを設けており、データ量が無制限のものや人気のサブスクリプションとのセットなどがあります。
 
自分に合っているプランを使用していれば問題ありませんが、人によってはほとんどデータ通信量を使用しないにもかかわらずデータ無制限で契約しているなどのケースが考えられます。このような場合は、プランを見直すことで月々に数百円~数千円程度安くなる可能性もあります。
 
大手携帯会社で契約している方は、値上がり前にプランを見直し、自身に最適かどうか判断することをおすすめします。
 

「スマホ通信料」の値上げにはさまざまな理由がある

スマートフォンの通信料の値上げは、物価高や賃金の引上げ、5G基地局の整備や6Gへの研究投資など、多くの理由が考えられます。菅内閣の政策により、一時は値下げが中心でしたが、サービス面では問題が生じていたとも言われています。
 
スマートフォンの通信料は、快適にスマートフォンを使用するためにも必要なものです。値上げの前には、プランの見直しなどで通信料がおさえられるないかどうか確認してみましょう。
 

出典

総務省 令和6年度 携帯電話及び全国BWAに係る電波の利用状況調査の調査結果について 基地局数の調査結果(7ページ)
厚生労働省 令和6年賃金引上げ等の実態に関する調査の概要 1 賃金の改定の実施状況 第1表 企業規模・産業、賃金の改定の実施状況・実施時期別企業割合(4ページ)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問