まだ「エアコン」を使っていないのに「2万円以上」かかっている電気代…。「使わないコンセントは抜く」などした方がいいのでしょうか?
本記事では、待機電力にかかっている電気代や世帯人数別の1ヶ月の平均電気代を解説します。また、暑くなるシーズンを迎えるにあたり、エアコンの節電方法についても紹介します。
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家庭では待機電力で「年間7000円程度」の電気代がかかっている可能性
資源エネルギー庁省エネルギー対策課が発表した「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」によると、1世帯あたりの消費電力量である4432キロワットアワー/年のうち、待機時消費電力量は228キロワットアワー/年と推計され、これは1世帯あたりの年間全消費電力量の5.1%に相当します。
また、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価は、令和4年7月22日に改定された31円/キロワットアワー(税込み)です。
これらの情報から、待機電力にかかる金額を算出すると以下のようになります。
・待機電力の電気代=228キロワットアワー×31円=7068円
つまり、待機電力で年間約7000円の電気代を払っている可能性があるということです。
家電の多くは、電源を切っていてもコンセントがささっていれば、少なからず電力を消費します。反対に、使わない機器のコンセントを抜くことで、待機電力は節約できるといえます。
2025年3月の平均的な電気代は2人以上の世帯で「1万6559円」
例として、2人以上の世帯における、1ヶ月あたりの電気代を見てみましょう。総務省統計局が行った「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」から、2025年3月の電気代を世帯人数別に表1へまとめました。
表1
| 2人世帯 | 1万5252円 |
| 3人世帯 | 1万7779円 |
| 4人世帯 | 1万7012円 |
| 5人世帯 | 1万9532円 |
| 6人以上世帯 | 1万9963円 |
| 2人以上世帯平均 | 1万6559円 |
出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2025年3月」を基に筆者作成
表1から、2人以上の世帯における2025年3月の電気代は、「平均1万6559円」です。今後、エアコンの稼働が増えることを考慮すると、電気代はもっと高くなるかもしれません。
エアコンの電気代を節約する方法
ここからは、エアコンの電気代を節約する方法を紹介します。
まずは、フィルターをこまめに掃除することです。一般的に、フィルターの掃除は2週間に1回程度行うことが適切だといわれています。フィルターが汚れていると、エアコン本来の性能が落ち、消費電力が増加するためです。
また、無理のない範囲で設定温度を上げることも、電気代節約に効果的です。経済産業省資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によると、外気温度が31度のときに2.2キロワットのエアコンの冷房設定温度を27度から28度に上げることで、1日9時間使用した場合、年間で940円ほどの節約が見込めるようです。
ただし、設定温度を上げた結果、過ごしづらくなってしまっては意味がありません。エアコンの設定温度を上げても室内を快適な温度に保つために、以下のポイントを意識してみましょう。
●設定温度になるまではエアコンの消費電力が大きくなりやすいため、温度差が生じやすい行動を避ける(ドアや窓の開閉は最小限に抑えるなど)
●日差しによる熱を遮断し、冷却効率を上げる(カーテンやすだれなどの活用)
●空気を循環させ、室内温度を均一にする(扇風機やサーキュレーターの併用)
まとめ
家庭の消費電力量のうち、約5%が待機電力に使われているとされており、年間で7000円程度かかっている場合もあるようです。使わないコンセントを抜くことで、待機電力量を減らせるでしょう。
また、エアコンを使用する際は、こまめなフィルターの掃除や温度設定に注意することで節約につながります。
出典
資源エネルギー庁省エネルギー対策課 平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要 3.結果概要(3ページ)
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 表番号 3-1 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 世帯人員別 二人以上の世帯・勤労者世帯・無職世帯 2025年3月
経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 エアコン
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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