日本で「焼酎にかける金額」が多い地域ランキング! 3位「大分市」2位「宮崎市」1位はどこ? 統計をもとに“年間消費量”も確認

配信日: 2025.07.04
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日本で「焼酎にかける金額」が多い地域ランキング! 3位「大分市」2位「宮崎市」1位はどこ? 統計をもとに“年間消費量”も確認
「焼酎」といえば、九州地方を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。本記事では総務省統計局の家計調査から最新のデータをもとに焼酎の消費傾向を深掘りし、実際に日本全国で「焼酎にかける金額」が多い地域どこなのかを探っていきます。また、その背景にある地域ごとの文化や習慣、焼酎に関する豆知識まで紹介します。
山田圭佑

FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント

やはり九州が強い?「焼酎」の地域別消費傾向とは

まず、総務省統計局が発表している家計調査のデータ(二人以上の世帯)から、都道府県庁所在地および政令指定都市別の焼酎にかける年間金額を見てみましょう。2022~2024年のデータに基づくランキングは図表1の通りです。
 
図表1

図表1

総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング 2022年~2024年平均より筆者作成
 
上位はほとんど九州・沖縄地方の都市が独占しており、やはり焼酎消費の中心は九州であることが明確です。その中でもベスト3の宮崎市・鹿児島市・大分市は他の都市の購入金額・消費量を圧倒しており、焼酎を極めて愛飲している県民性が見て取れます。
 
沖縄県在住の筆者としては、購入金額で6位、消費量で9位にランクインした「那覇市」においては、沖縄の伝統的な蒸留酒である「泡盛」が焼酎消費のメインとなっていることを指摘しておきたいところです。今のような暑い時期、氷をたくさん入れた「泡盛のソーダ割り」は格別なので、読者の皆様もぜひ試してみてください。
 

焼酎消費量の上位独占!「九州地方」の歴史的背景とは

ランキング結果が示す通り、九州地方が焼酎消費の中心であることは間違いありません。その背景には、歴史的・文化的な要因が深く関わっています。
 
九州地方は古くから焼酎造りが非常に盛んな地域で、芋・麦・米など、多様な原料を用いた焼酎が各県で生産されており、それぞれが独自の風味を持っています。例えば、ランキングトップの宮崎県や鹿児島県は芋焼酎、大分県は麦焼酎が有名で、地域ごとに特色ある焼酎が造られてきた歴史が、人々の生活に焼酎を深く根付かせました。
 
九州地方の温暖な気候風土も焼酎文化の発展に寄与しています。鹿児島県などでは特に芋焼酎の原料となるサツマイモの栽培に適しており、質の高い原料が安定的に供給されてきました。
 
そして何よりも、地域に根付いた伝統と習慣が焼酎消費を支えています。九州地方では、日常的に焼酎を飲む習慣が強く、晩酌の定番として親しまれているほか、冠婚葬祭などの地域の行事や集まりの場でも焼酎が重要な役割を果たすことが多く、このような生活に密着した飲用習慣が、高い消費量につながっていると言えるでしょう。
 
例えば鹿児島県の一部地方では、葬儀の納棺前、故人の身体に少量の「芋焼酎」を振りかける「別れの盃」も行われているそうです。日本酒ではなく芋焼酎を使うところに、強い地域性を感じる習慣です。
 
焼酎はウイスキーなどと同じ「蒸留酒」に分類されるお酒であり、製造過程で加熱・蒸留を行うためにプリン体や糖質がほとんど含まれていません。これは健康を意識して飲酒を楽しみたい人にとって、大きなメリットと言えるでしょう。
 
近年では「糖質を控えたいが、お酒は飲みたい」というニーズによって、全国的に焼酎の人気が高まり、九州以外の地域でも焼酎を楽しむ人が増えています。しかし、やはりそのルーツと文化が深く息づく九州地方が、購入金額・消費量において圧倒的な存在感を示しているようです。
 

まとめ

「焼酎の購入金額・購入量」を都市別にランキング化すると、九州地方の都市が上位を独占しています。特に宮崎市と鹿児島市における焼酎消費量は圧倒的で、単なる「お酒」にとどまらず、その地域の歴史や文化、人々の暮らしに深く根付いた存在であることがうかがえます。
 
プリン体や糖質が含まれていないため、健康を意識する人にもおすすめできる焼酎。ご自身の好みに合った焼酎を見つけて、その奥深い世界を堪能してみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2022年(令和4年)~2024年(令和6年)平均)
 
執筆者 : 山田圭佑
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント

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