20代で「結婚・出産・戸建て・アルファード」を叶えた地元の友人。「地方だし給料高くない」とのことですが、なぜ可能なのでしょうか? すべてを“実現できる理由”とは?
配信日: 2025.07.06

本記事では、20代で地方住まいでそのような暮らしが可能なのか? 多額のお金が必要な生活をどのようにして送っているのか? について紹介・解説します。

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目次
結婚年齢は地方と首都圏で大きな差はない
厚生労働省が実施した人口動態調査によると、2023年の平均初婚年齢の平均は夫が31.1歳、妻が29.7歳、東京都の平均は夫32.3歳、妻30.7歳となっています。このように、東京のほうが地方よりも平均初婚年齢は遅いと考えられますが、地方においても20代での結婚・出産しているのは比較的早い年齢と言えます。
住宅価格も首都圏と地方では大きな差がある
株式会社東京カンテイの調査によると、2025年5月の新築一戸建て住宅の平均価格は、東京都が5686万円に対し、中部圏は3392万円で約2300万円も差があります。
このように、住宅価格は地方のほうが東京よりも数千万円安い場合があり、さらに地方では結婚・出産の次は住宅購入というのがまだ一般的な価値観である場合が多く、結婚・出産していれば20代でも戸建てを購入する人が一定数はいると考えられます。
地方では車は生活必需品。持っているのが当たり前
地方では、首都圏のように公共交通機関が発達しておらず、車が生活必需品となっている地域があります。そのような地域では、夫婦ともに車を持つ家庭も珍しくなく、大人であれば、1人1台保有するのが当たり前という価値観の地域も多いのではないでしょうか。
そして、「どうせ車を買うなら、少しでも良い車にしたい」と考える人もおり、20代でアルファードなどの高級車を購入する人もいるでしょう。
とはいえ、地方在住でも戸建てや高級車を持つには多額のお金が必要で、子どもがいれば将来の教育費を貯める必要があります。地方在住で高収入でもない場合、どのようにしてこのような生活を達成しているのでしょうか?
親からの経済的援助や節約、地方ならではの教育費負担
まず考えられるのは、親からの経済的援助があるケースです。住宅であれば、住宅ローンの頭金などを親が援助することもあるでしょう。また、親が持つ土地に住宅を建てる場合は、住宅購入に必要なお金はさらに少なくなります。
車の場合も、親が乗っていた高級車を安く譲ってもらったり、購入金額を援助してもらったりするケースが考えられます。
次は、節約しているケースです。新築戸建ての購入だけでなく、地方は空き家が多い地域もあるので、価格の安い中古住宅を購入したり、それらをリノベーションしたりして、住宅取得金額を節約しているケースもあるでしょう。
車の場合は、中古車に乗っているというケースも考えられます。また、残価設定ローンであれば、車両本体価格555万円のアルファードは、頭金なしの月々の支払い7万5800円(3年払い、手数料率5.9%)で乗ることも可能です。
通常のローンだと返済額は月々約17万円(3年払い、利率同じ)となります。このように、残価設定ローンを利用して高級車に乗っている人もいるでしょう。
また、地方では大都市よりも幼稚園に通う子どもの学校以外での教育費(塾や習い事など)が少ない傾向があるので、大都市よりも教育費負担が少なく、その分を住宅購入や車購入の費用に充てているということも考えられます。
そして、高校卒で地元の有名企業に就職し、20代にして十分な貯蓄があるケースも考えられます。地元に住む親が子どもの面倒を見てくれる場合は、出産後も夫婦共働きが継続しやすく、個人の年収はそこまで高くなくても、世帯年収はそれなりに高いなど、親の援助がなくても達成できるケースもあるでしょう。
まとめ
このように、両親からの援助や住宅取得額が安い、節約している、教育費が安い、夫婦共働きで世帯年収は高め、などの場合であれば、地方在住の20代が結婚・出産・戸建て・高級車(アルファードなど)をかなえる可能性は、十分にあると言えるでしょう。
しかし、理想的な生活を達成するために多額のローンを組んでしまい、家計が火の車というパターンもありうるので、決して無理をせずに必要な順番・タイミングで購入するようにしましょう。
出典
厚生労働省 令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況
株式会社東京カンテイ プレスリリース/新築一戸建て住宅平均価格 2025年5月
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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