夫が「大きい冷蔵庫のほうが電気代が安い」と買い替えを主張。本当に大きいほうが“電気代が安い”のでしょうか?
「大きな冷蔵庫は電気代が高い」と思われがちですが、実は最新の大型モデルは高性能な省エネ機能を備えており、サイズに反して年間の電気代を低くおさえられることもあります。本記事では、冷蔵庫の電気代と省エネ性能について詳しく解説し、節電につながる冷蔵庫の選び方と使い方をご紹介します。
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冷蔵庫のタイプ別の電気代を比較
まずはサイズ別に年間の電気代の目安を比較してみましょう。家電メーカーAの冷蔵庫を例にとると、以下のような傾向が見られます(電気料金単価31円/kWhで試算)。
・168L(1人暮らし向け)……約9500円/年
・330L(2人暮らし向け)……約1万円/年
・451L(3〜4人家族向け)……約7800円/年
・608L(大家族向け)……約8400円/年
意外なことに、小型よりも大型冷蔵庫のほうが電気代が安いケースがあるのです。これは、大型冷蔵庫の多くが最新の省エネ技術を搭載しているためです。
大型冷蔵庫は省エネ性能が高く節電できる
「大きい=電気代が高い」とは限りません。最新の大型モデルは、省エネ性能が高く、むしろ小型よりも電気代をおさえられるケースが増えています。
大型冷蔵庫は高機能なので省エネ性能も高い
最近の大型冷蔵庫には、インバータ制御や真空断熱材、AI節電モードなど、最新の省エネ機能が搭載されています。これにより、電力消費をおさえながら効率よく冷却を行えます。
例えば、451Lのモデルと330Lのモデルを比較しても、前者が年間電力消費量が少なく、結果的に電気代が安くなるケースがあります。これは、容量だけでなく製品の性能差によるものであり、「大は小を兼ねる」だけでなく「大のほうが賢く節電する」時代になっているといえるでしょう。
また、冷蔵庫は「詰め込みすぎ」によって冷却効率が下がるため、余裕のある容量を確保することも省エネに貢献します。必要最小限よりやや大きめを選ぶことで、電力効率も上がり、結果的に節電につながります。
冷蔵庫を節電しながら使うためのポイント
冷蔵庫の選び方だけでなく、日々の使い方も電気代に直結します。以下のポイントを意識することで、さらに節電効果を高められます。
・壁から5cm以上離して設置する
放熱スペースを確保するだけで、年間約1400円の節電が可能です。
・扉の開閉時間と回数を減らす
1回の開閉を10秒に短縮するだけで年間約190円、頻度を減らせばさらに効果的です。
・冷蔵室は詰め込みすぎない
通気性を確保することで冷却効率が向上し、年間約1360円の節電効果が期待できます。
・冷凍室はなるべく満杯に
保冷材の代わりになるため温度上昇を防ぎ、無駄な消費電力をおさえられます。
・設定温度は「中」で十分
「強」設定を避けることで年間約1900円の節約になります。
家のサイズに合った冷蔵庫を購入し、無駄な電気を使わないように使用する
どんなに省エネ性能が高い冷蔵庫でも、生活スタイルや家族構成に合っていなければ無駄が生じてしまいます。例えば、一1人暮らしで大きい600Lの冷蔵庫を使っても、その容量を使い切ることは難しく、結果的に冷やすための無駄なエネルギーが発生します。
反対に、大家族が200L台の冷蔵庫を無理に使い続けると、中がパンパンになり冷却効率が下がり、結果として消費電力が増え電気代がかさむことになります。生活スタイルに合った適正容量を選ぶことが、最も効率的な省エネの第一歩です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
