姉は教育費と老後資金用に毎月「5万円ずつ」貯金しているそうです。私は「月3万円」がやっと……。30代のうちから「効率よく貯めるコツ」はありますか?
月々いくら貯金できるかは手取り額によっても変わってくる可能性がありますが、人と比べて自分の貯金額が少ないと不安になることもあるかもしれません。
そこで今回は、手取り別の貯金額や平均貯金額を紹介するとともに、教育費と老後資金の準備を両立するポイントについてもまとめています。
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手取り別の貯金額はどのくらい?
今回の事例では「姉は毎月5万円ずつ貯金しているそうだが、自分は3万円がやっと」ということですが、手取り収入の違いも関係している可能性があります。
株式会社LENDEXが2024年に20代〜30代の男女を対象に行った「毎月の貯金額と現在の貯蓄額に関する調査」によると、手取り別の「毎月の貯蓄額」と「現在の貯蓄残高」で最も多い割合を占めている金額帯は表1の通りです。
表1
| 手取り額 | 毎月の貯蓄額 (割合) |
現在の貯蓄額 (割合) |
|---|---|---|
| 20万円未満 | 1万円未満 (45.30%) |
1万円未満 (28.18%) |
| 20万円以上30万円未満 | 2万円以上3万円未満 (16.94%) |
50万円以上100万円未満 (15.30%) |
| 30万円以上40万円未満 | 4万円以上5万円未満 (22.67%) |
1000万円以上 (16.00%) |
| 40万円以上50万円未満 | 10万円以上15万円未満 (26.32%) |
1000万円以上 (43.37%) |
| 50万円以上60万円未満 | 10万円以上15万円未満 (23.08%) |
1000万円以上 (38.46%) |
| 60万円以上80万円未満 | 15万円以上20万円未満 (60.00%) |
1000万円以上 (70.00%) |
| 80万円以上 | 20万円以上 (89.47%) |
1000万円以上 (89.47%) |
※株式会社LENDEX「毎月の貯金額と現在の貯蓄額に関する調査(PRTIMES)」を基に筆者作成
30代の平均貯蓄額は?
月に貯金する金額は、手取りによって異なることが分かりましたが、目安として30代の平均貯蓄額もチェックしておきましょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、二人以上世帯における30代の平均貯蓄額は601万円、中央値は150万円です。
平均値は数値の合計をその数値の数で割っているため、極端に貯蓄額が高い世帯や低い世帯の影響を受けてしまいます。一方、中央値は数値を小さい順から並べたときちょうど真ん中にくる数値であり、参考にするのは中央値の方がよいでしょう。
金額別に見たところ、最も多いのは「金融資産非保有」の28.4%となっており、貯金ゼロの人も一定数いることが分かります。次に多いのは「100万円未満」の12.3%、「100~200万円未満」の9.9%となっています。
教育費と老後資金の両方を効率よくためる方法
子どもの教育費と自分たちの老後資金では教育費が先に必要になるため、老後資金を後回しにしがちでしょう。しかし、そうすると老後の生活に不安を感じるようになるかもしれません。
まず、教育費については「国公立大学に進学した場合」「私立大学に進学した場合」というようにパターンを挙げ、それぞれいくら必要になるのかを正確に把握しましょう。学資保険を積み立てているかどうかによってもこれから用意しなければならないお金が変わってくるはずです。そのうえで、奨学金や教育ローンの活用についても検討してみるとよいでしょう。
教育費と別に老後資金を効率よくためるためには、計画的に準備を進めていくことが大切です。家計の見直しをおこない、教育費と老後資金それぞれに向けた資金を積み立てていきましょう。
同時に積み立てていくことが難しい場合は、投資信託や変額保険などを利用して将来的に資産を増やすことも検討してみるとよいかもしれません。
教育費と老後資金用に効率よく貯金するには計画的に進めることが大切
自分よりも月々の貯蓄額が多い人の話を聞くと、不安になる人もいるでしょう。
月々どのくらい貯金できるかは手取りによっても変わってくるため、手取り別に見た貯蓄額を確認してみることをおすすめします。
子どもの教育費と自分たちの老後資金の準備を両立させるには、家計の見直しをおこないそれぞれに向けて積み立てていく方法や、投資信託などで将来的に資産を増やす方法も検討した方がよいかもしれません。
出典
株式会社LENDE 毎月の貯金額と現在の貯蓄額に関する調査(PRTIMES)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
