40歳で貯蓄が「2000万円」に! 40代の“平均・中央値”はどのくらい? 定期預金はもったいないですか? NISAで「年率3%」で15年運用した場合もシミュレーション

配信日: 2025.07.10
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40歳で貯蓄が「2000万円」に! 40代の“平均・中央値”はどのくらい? 定期預金はもったいないですか? NISAで「年率3%」で15年運用した場合もシミュレーション
将来のためにコツコツと貯金を続けていれば、いつか大きな資産を築くことができるかもしれません。本事例のように、貯金額が2000万円に達することもあるでしょう。
 
実際、2000万円もの貯金を達成している人は全体の何%なのでしょうか?本記事では、貯金額2000万円を超えている人の割合や、2000万円をさらに増やすための仕組みについて解説します。
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貯金額が2000万円以上の世帯は全体の18.9%

世帯の貯金額の平均は、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」で確認できます。
 
今回のケースが夫婦2人と子ども1人と仮定すると、同調査の「二人以上世帯」に該当します。それによると、金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)が2000万円以上の世帯は全体の「18.9%」でした。
 
つまり、2000万円以上という預貯金額は、全世帯のなかでも上位20%くらいに位置すると考えられます。金融資産を保有している世帯に絞ったデータでも上位25%に位置しており、2000万円以上の金融資産を持っている世帯はかなり少ないことが分かるでしょう。
 
なお、同資料によると、40歳代の金融資産保有額の平均値は889万円です。ただ、これは一部の高額な預貯金を持っている人(外れ値)によってデータが上振れしている可能性があります。
 
データを小さい順に並べたときに中央に位置する「中央値」をみると、40歳代は220万円となっています。また金融資産を保有している世帯に絞った数値をみても、40歳代の平均は1236万円、中央値は500万円です。
 
40歳代で2000万円という数値は、同世代の平均よりもかなり高い金額であることが分かります。
 

60歳代・70歳代の金融資産保有額の平均はさらに高い

40歳代で2000万円の預貯金があるのは全体でもほんの一握りですが、さらに上の年齢では平均値も中央値も高くなります。
 
例えば金融資産を保有している世帯に絞った統計では、50歳代の金融資産保有額の平均値は1611万円と2000万円に近くなっており、60歳代では2588万円、70歳代では2188万円と2000万円を大きく上回ります。
 
つまり、老後に到達したときも貯金額が2000万円のままでは、平均よりも低い場合があるということです。また、近年は物価上昇が激しく、今後も継続して物価が上昇すると今の2000万円よりも将来の2000万円の価値が下がることも考えられます。
 
老後の生活資金のために貯金している場合は、2000万円を貯めても安心せず、もっと効率的に資産形成を進める方法を検討しましょう。
 

貯金2000万円をさらに増やすためには「NISA口座」で株式や投資信託の運用を検討しよう

貯金2000万円をさらに増やす場合は定期預金でも良いのですが、現在の定期預金の金利は0.3%程度です。2000万円を1年預けたとしても受け取れる利息は税引き前で6万円、約20%の税引き後は4万8000円で、大きく増やすことは容易ではありません。
 
そこで利用を検討したいのが「NISA口座」で投資する方法です。通常の株式や投資信託の売却益や分配金は定期預金の利子と同じく約20%の所得税・住民税がかかりますが、NISAで購入した分の利益は全額が非課税になります。
 
NISAの運用で得た利益の全額を株式や投資信託などに再投資することで、効率的に資産形成が可能です。
 
例えば三菱UFJ−eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)という投資信託のトータルリターンは、過去5年のパフォーマンスは年率20%超もあります(2025年6月19日時点)。
 
控えめに年率3%で計算しても、15年あれば3000万円以上まで試算を増やせる可能性があります。実際、シミュレーションサイトで元金に2000万円、1年あたりの期待リターンに3%、期間を15年間と記入すると、シミュレーション上は約3115万円と試算できます。
 
ただし、株式も投資信託も元本保証ではなく、市場の状況次第では元本割れするリスクもあります。「どのくらいまで一時的に資産が目減りしても耐えられるか」を考え、投資比率を冷静にコントロールしましょう。
 

まとめ

40歳で2000万円の貯金ができたというのは、金融資産を保有しない世帯まで含めると上位20%くらいの位置にあります。40歳代の平均値や中央値を大きく上回っており、2000万円の貯金がある40歳代は少数といえるでしょう。
 
ただ、60歳以降の預貯金は2000万円を平均で超えており、老後に向けてはまだまだ資産形成を進めたいところです。NISAなどの非課税制度を上手に活用し、さらなる資産形成に臨みましょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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