除湿機を1日中つけっぱなしにしたら、電気代はいくらになるのでしょうか? 1ヶ月使った場合の平均金額は?
本記事では、除湿機のタイプごとの電気代や、1ヶ月使った場合のシミュレーション、さらに電気代を抑える工夫までを解説します。
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目次
除湿機を「1日中つけっぱなし」にしたくなる時期
除湿機は、空気中の水分を取り除いて室内の湿度を快適に保つ家電です。特に梅雨や夏のジメジメする時期には、24時間つけっぱなしにしたくなることもあります。しかし、電気を使い続けることになるのでコスト面も気になるでしょう。
また、稼働時間が長くなると、フィルターの手入れや機器の劣化にもつながりやすくなるため、使用頻度とコストのバランスが重要です。
除湿機の消費電力はどのくらいか
除湿機には主に「コンプレッサー式」と「デシカント(ゼオライト)式」の2種類があります。
コンプレッサー式は室内の空気を冷媒(主にフロン)に当てて、空気中に含まれる水分を冷却することで水に変化させて取り出し、部屋の湿度を下げます。
一方、デシカント式は空気中の水分を除湿材で吸湿し、ヒーターの熱風で除湿剤に吸湿した水を水蒸気に変え、熱交換器で水蒸気を冷やすことで液体の水に戻すことで、湿度を下げる仕組みです。
図表1に、「消費電力の目安」「1時間当たりの電気代目安」と「各種類の特徴」をまとめました。1時間当たりの電気代は、(公社)全国家庭電気製品公正取引協議会の電力料金目安単価である1キロワットアワー当たり31円(税込)で試算しています。
図表1
| 種類 | 消費電力の目安 | 1時間当たりの電気代目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| コンプレッサー式 | 180~300ワット | 5.58~9.3円 | 夏に強く、電気代が安い |
| デシカント式 | 500~600ワット | 15.5~18.6円 | 冬に強く、電気代が高い |
筆者作成
同じ1時間でも消費電力の差が大きいため、タイプ選びによって月々の電気代は大きく変わってきます。
電気代の計算方法をチェックしよう
電気代は、次の計算式で求めます。
消費電力(kW)×使用時間(h)×電気料金単価(円/kWh)=1日当たりの電気代(円)
例えば、全国家庭電気製品公正取引協議会の電力料金目安単価である1キロワットアワー当たり31円(税込)で、300ワット(0.3キロワット)のコンプレッサー式除湿機を24時間使う場合を考えてみましょう。
・0.3キロワット×24時間×31円/キロワットアワー=223.2円/日
また、600ワット(0.6キロワット)のデシカント式を24時間使用する場合、1日当たりの電気代目安は以下のように計算できます。
・0.6キロワット×24時間×31円/キロワットアワー=446.4円/日
上記はあくまで目安ですが、使用時間が長くなるにつれて電気代も高くなります。
毎日24時間×1ヶ月使用したらいくらになるか
では、除湿機のタイプ別に、1ヶ月間(30日間)24時間稼働させた場合の電気代をシミュレーションしてみましょう。上記で24時間使用したものを1ヶ月間使用する場合、コンプレッサー式(300ワット)は6696円、デシカント式(600ワット)は1万3392円です。これは、家計のなかで決して無視できない出費でしょう。
ただし、実際に使用をするときのポイントとして、コンプレッサー式もデシカント式も必要なときにだけスイッチを入れて稼働するのが節電には有効です。
少しでも電気代を抑える工夫をしよう
電気代を抑えるためには、さまざまな工夫が有効です。例えば、使用時間を夜間だけ限定にして割安になる夜間料金での使用や、湿度の高い日だけに使用を限定する方法があります。
また、タイマー機能の活用も有効です。6時間・8時間など必要な時間だけ自動停止することで、除湿機の無駄な稼働を抑えられます。さらに除湿機とサーキュレーターを併用することで、除湿効果を上げ、稼働時間を短縮することにつながるでしょう。
さらに、除湿機購入時に消費電力が低い機種を選ぶことも重要です。デシカント式と比べてコンプレッサー式の機種のほうが、仕組みとして電気代を節約できます。また、湿度センサー付きの機種は室内の湿度に応じて自動停止機能が付いている場合があり、無駄な稼働を控えられます。
除湿機はこまめな利用がおすすめ
除湿機は、コンプレッサー式とデシカント式のどちらを使用するときも、必要なときにこまめに利用する方法が電気代を抑えることができて効果的です。
1日中つけっぱなしにしたくなる時期もありますが、電気代が1ヶ月当たりどれくらい必要になるか試算し、支払うだけの効果と価値があるかを検討することをおすすめします。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A その他の質問 Q カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
