「趣味は貯金」の弟は、ポイ活をしながら「節約」しています。「最近の20代はお金を使わない」と聞きますが、どのくらいお金を貯めていて、どんな工夫をしているのでしょうか?

配信日: 2025.07.12
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「趣味は貯金」の弟は、ポイ活をしながら「節約」しています。「最近の20代はお金を使わない」と聞きますが、どのくらいお金を貯めていて、どんな工夫をしているのでしょうか?
ポイント還元やクーポンを上手に活用して、着実にお金を貯める若者が増えているようです。「最近の20代はあまりお金を使わない」といわれることもありますが、果たして本当に支出を抑えてばかりなのでしょうか。
 
この記事では、最新の調査結果をもとに、20代のリアルなお金事情や、貯蓄と消費のバランス感覚について解説します。
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「お金を使うより貯めるのが好き」が6割超!

SMBCコンシューマーファイナンスの「20 代の金銭感覚についての意識調査 2025」によると、「“お金を使うこと”より“お金を貯めること”に喜びを感じる」と答えた人は65.5%にのぼりました。
 
この背景には、将来への不安感もあると見られます。たとえば、同調査では「老後が不安」と答えた人が69.2%、「年金だけでは老後の生活資金として不十分だと思う」と答えた人は86.4%に達しました。
 
こうした意識が、若いうちからの貯蓄行動を後押ししていると考えられます。実際に、同調査における20代の平均貯蓄額は69万円となり、個人ベースでの金額としては、ある程度の蓄えが進んでいる印象です。
 
さらに、厚生労働省が公表した「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」によれば、世帯主が29歳以下の世帯の平均貯蓄額は245.1万円でした。「個人」と「世帯」という違いはありますが、20代でも貯蓄をしっかり進めている層が一定数いることが分かります。
 

1番お金をかけたいのは「趣味」。メリハリ消費が新常識?

「貯蓄好き」といわれる20代ですが、お金をまったく使わないわけではないようです。支出の優先順位には、はっきりとした傾向が見られます。
 
前述のSMBCコンシューマーファイナンスの調査によると、家計の中で優先したい支出項目を尋ねたところ、1位は「食費」(50.1%)。そして2位には「趣味・レジャー費」(36.9%)が入りました。「貯蓄」(34.0%)をわずかに上回る結果です。
 
では、どのような趣味にお金を使っているのでしょうか。消費者庁の「令和4年版消費者白書」では、若者の特徴的な消費として「トキ消費」と「推し活」に注目しています。


・トキ消費:その時・その場所でしか体験できない、一体感や感動を大切にする消費(音楽フェスやファンイベントなど)

・推し活:好きな有名人やキャラクターを応援するための消費(グッズ購入、イベント参加など)

20代では、「トキ消費」に肯定的な人が35.1%、「推し活」は31.8%にのぼり、他の年代よりも高い傾向が見られました。節約を意識しながらも、自分が価値を感じることにはお金をかけるといった消費スタイルが、20代の中で広がっていることが分かります。
 

節約術はポイ活・クーポンが当たり前

趣味や体験にお金を使う一方で、日常生活では節約を意識する傾向も見られます。SMBCコンシューマーファイナンスの同調査によると、20代が実践している主な節約術は以下の通りです。


・貯めたポイントを利用する(42.2%)
・クーポンを利用する(34.5%)
・100円ショップを利用する(23.7%)
・外食を控える(23.0%)
・マイボトルを持ち歩く(21.4%)

スマホアプリや電子決済と相性のよい方法が多く、日常の中で無理なく取り入れられる工夫が中心となっています。こうした行動によって、支出の抑制と目的のある消費を両立しようとする姿勢がうかがえます。
 

自分だけの「価値」を見極めることが、豊かな生活につながる

堅実に見える20代も、実は「本当に価値を感じること」には惜しまずお金を使いたいと考えています。大切なのは、周囲に流されず自分にとって何が重要かを見極めることです。
 
日々の節約で生まれた余裕を、自分の心を満たす趣味や体験に充てるという、メリハリあるお金の使い方が、これからの時代を充実して過ごすカギになるでしょう。
 

出典

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 20 代の金銭感覚についての意識調査 2025
厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況
消費者庁「令和4年版消費者白書 第1部 第2章 第2節 (1)若者の消費行動」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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