吉野家に行ったら「牛丼並500円」ほどでビックリ! 昔は「280円」ほどだったけど、価格はどれだけ変わった?“価格推移・背景”を解説
吉野家の牛丼並盛は、かつて280円で提供されていました。その時代を知っている世代にとっては、かなりの価格差だと感じるでしょう。それでは、牛丼並盛が280円だったのは、いったいいつ頃までだったのでしょうか?
本記事では、吉野家の価格推移や背景を振り返りながら、「安さ」だけではない吉野家の魅力も解説します。
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2025年現在の吉野屋牛丼の価格
2025年7月時点での吉野家の公式メニューによると、牛丼並盛は税込で498円に設定されています(店内飲食の場合)。
また、ボリュームのある特盛になると税込みで938円、超特盛では1059円と、1000円前後の価格設定です。
値上げの理由はさまざまですが、直近の2024年7月、2025年4月(並盛の値上げは2024年7月のみ)に値上げされている背景には、原材料価格の高騰、物流費や人件費の上昇などを受けつつも品質を維持していくためという、外食産業全体に共通する理由があるとされています。
牛丼並「280円」はいつ?
現在は500円程度する吉野家の牛丼並盛ですが、かつての「280円時代」はいつだったのでしょうか。
吉野家が牛丼並盛を280円にまで下げたのは、2001年のことです。価格が下がり始める前の並盛は400円でしたが、デフレと競争激化を背景に、大胆な価格改定を実施しました。これは「価格破壊」として大きな話題になり、ほかの牛丼大手にも値下げは波及しました。
ただし、280円での提供が永続したわけではありません。その後、BSE(牛海綿状脳症)問題によりアメリカ産牛肉の輸入が停止された影響などから、2004年には牛丼の販売が一時休止されました。その後、牛丼の販売は2006年から再開されたものの、280円から380円へと値上げされた状態でした。
しかし、2013年4月にはアメリカ産牛肉の輸入条件が緩和され、牛丼並盛の価格は280円に戻っています。そして、2014年4月には消費税が5%から8%に増税されたことにより300円になりました。
ただし、この「280円時代」「300円時代」は長くは続きません。2014年12月には、牛丼並盛の価格が380円に値上げされています。
その後は、期間限定として300円に値下げされた時期もありましたが、正式な価格が280円や300円になることはなく、徐々に値上げがされ、現在の税込み498円となりました。
つまり、牛丼並280円の時代は2001年~2004年までと、2013年~2014年までの合計4年程度ということです(創業当初~1970年代までを除く)。
値上げがあっても吉野家が支持される理由
昔と比べると吉野家は「もう安くはない」と感じるかもしれませんが、それでも吉野家には根強いファンが多く、日常的に利用する人は少なくありません。
その理由の1つは、圧倒的な提供スピードと安定した味にあります。忙しいビジネスパーソンや、育児や家事の合間にさっと食事を済ませたい人にとって、吉野家の「はやい」はありがたい存在です。
また、店舗数の多さ、テイクアウトのしやすさ、スマホ注文やアプリによる割引など、利便性も年々向上しています。
加えて、肉の甘辛い味つけや、たまねぎとの絶妙なバランスなど、長年愛されてきた味が変わらないのも大きな魅力です。そこには、「牛丼といえば吉野家」と言われるだけの理由があるといえるでしょう。
まとめ
吉野家の牛丼並盛が280円だったのは、創業当初を除くと2001年から2014年までの一部の4年間程度です。デフレの時代背景や企業努力によって実現された価格でしたが、現在は物価や人件費の上昇を受けて、500円近くまで上昇しています。
とはいえ、価格だけでなく、スピード・味・利便性といった総合的な価値で見れば、今でも十分に「コスパが良い」と感じる人は多いのではないでしょうか。
久しぶりに吉野家に足を運んだ人は、かつての価格を懐かしみながら、今の吉野家の進化を味わってみるのも良いでしょう。
出典
株式会社吉野家 吉野家の歴史
株式会社吉野家 牛丼メニュー
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
