高騰中の米が「5キロ2200円」で買える!? 「棚田オーナー制度」は誰でも利用できるの?
そこで今回は、棚田オーナー制度の仕組みや費用相場、通常の米価格との比較、そしてお米を安く入手する方法についてご紹介します。お米にかかる購入費用を少しでも節約したい方はぜひ参考にしてください。
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棚田オーナー制度とは?
農林水産省によると、棚田オーナー制度とは「都市住民に直接耕作に関わってもらいながら棚田を保全していく方法をとる制度」とされています。
オーナーになると年間契約を結んだり、参加費や会費を払ったりすることで、田植えや稲刈りなどの農作業体験に参加し、収穫したお米の受取が可能です。
棚田オーナー制度は、田んぼオーナー制度と呼ばれることもあり、農林水産省の推進を受けて全国の自治体や各種団体が行っています。農業未経験者でも参加可能で、農家からの指導やサポートがあるため、誰でも安心して始められるでしょう。
棚田オーナー制度でお米がどれくらいお得に買えるのか
では次に、棚田オーナー制度で手に入れられるお米は、お店で買うお米の価格と比べてどれほど安いのかを検証していきます。
2024年の「小売物価統計調査(動向編)」によると、2024年の東京都区部におけるお米(コシヒカリを除く)の5キロあたりの平均価格は2846円です。
一方で、棚田オーナー制度を活用した場合、ある団体では1口2万6000円(税込み)に申し込むと60キロのお米を受け取れます。これは、5キロあたり約2200円の計算です。単純なコスト比較では、市販の米よりも安くお米を入手できる可能性があるでしょう。
ただし、棚田オーナー制度には交通費がかかる場合や体験日程の調整の必要性、天候による収穫量の変動の可能性などもあります。制度を申し込む際は、コストだけでなく体験の付加価値も含めて考えることがポイントといえるでしょう。
お米を安く手に入れる方法
棚田オーナー制度以外にも、お米のコストをおさえる方法はいくつかあります。どれも簡単に利用できるものばかりです。上手に活用してお米の購入費用を節約していきましょう。
・ふるさと納税:支援したい自治体に寄附をすることで特産品などの返礼品を受け取ることができます。お米を手に入れられる場合もあるため、利用を検討するのもよいでしょう。なお、寄附した金額から自己負担分の2000円を引いた金額が、翌年の住民税や所得税から控除されます。
・農協直販や産直サイト:中間業者を介さない分、スーパーより割安で購入できる傾向があります。定期購入割引でさらに安く買えることもあります。
ライフスタイルや家族構成に応じて、さまざまな手段を検討することで、家計の節約につながります。
棚田オーナー制度ではお店で買うよりもお得に米を買える
米の価格高騰が続くなか、誰でも参加できる棚田オーナー制度をうまく活用すれば、5キロ2200円程度の価格でお米を手に入れられる可能性があります。
くわえて棚田オーナー制度では、農業体験や食育、地方とのつながりを感じることもできるでしょう。コストだけではなく、楽しみや学びの要素も含まれたこの制度に興味のある方は、全国の自治体や各団体のサイトに掲載されている詳細を確認してみてください。
また、棚田オーナー制度のほかにも、ふるさと納税や産直サイトなどを活用することで出費をおさえられる場合もあります。これらを活用してお米の購入にかかる費用を上手に節約しましょう。
出典
農林水産省 棚田オーナー制度
e-Stat 政府統計の総合窓口 小売物価統計調査(動向編) 表番号1
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
