除湿器をやめて「外干し」に変えたら、電気代はいくら浮く? “夏の3ヶ月”でどのくらい変わる?

配信日: 2025.07.16
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除湿器をやめて「外干し」に変えたら、電気代はいくら浮く? “夏の3ヶ月”でどのくらい変わる?
夏のジメジメした季節、室内干し派の多くが頼りにしているのが除湿器でしょう。しかし、「電気代が気になる……」という方も多いのではないでしょうか。特に夏場は冷房などで電力消費が増えるため、洗濯物を乾かすための除湿器にも無駄がないか見直したいところです。
 
この記事では、夏の3ヶ月間で除湿器にかかる電気代をタイプ別に試算し、外干しに切り替えた場合の節約効果を解説します。洗濯物の干し方を見直すことで、家計の負担を少しでも軽くするヒントが見つかるかもしれません。
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夏の3ヶ月、除湿器にかかる電気代はどれくらい?

除湿器には、おもに「コンプレッサー式」「デシカント(ゼオライト)式」「ハイブリッド式」の3つのタイプがあり、それぞれ消費電力と電気代が異なります。ここでは、電気料金の目安単価として公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWh(税込み)を使用して試算します。
 
まず、コンプレッサー式の除湿器は消費電力がおおむね125~400Wで、平均して250Wと仮定すると、1時間あたりの電気代は約7.75円になります。1日8時間稼働した場合、1日で62円、夏の3ヶ月(92日間)で合計約5704円となります。
 
次に、ハイブリッド式の除湿器は、多くの場合165~295W程度の消費電力で、平均230Wとすると、1時間あたりの電気代は約7.13円です。これを1日8時間、3ヶ月使うと約5248円になります。
 
一方、デシカント式は内部にヒーターを備えており、消費電力が500~700W程度と、一般的には消費電力が高い傾向にあります。平均600Wとすると、1時間あたりの電気代は18.6円となり、1日8時間で148.8円、3ヶ月で約1万3690円にもなります。
 
このように、使用する除湿器のタイプによって電気代は大きく異なり、特にデシカント式は他の2つのタイプと比べて2倍以上のコストがかかるケースがあります。除湿性能の違いもありますが、電気代の観点からは、なるべく稼働時間を短くするか、他の方法と併用する工夫が必要です。
 

外干しに切り替えると、どれだけ節約できる?

除湿器をやめて外干しに切り替えた場合、電気を一切使わないため電気代はゼロになります。その分、先ほど紹介した除湿器にかかる費用がまるごと節約できることになります。
 
例えば、コンプレッサー式の除湿器を毎日8時間使用していた場合、夏の3ヶ月で約5700円、ハイブリッド式なら約5200円、デシカント式では約1万3700円の節約が可能となるでしょう。これは決して小さな金額ではなく、エアコンや冷蔵庫と並ぶ夏の電気代を大きく左右する要素となります。
 
外干しには太陽光と風による自然乾燥というメリットがあり、乾燥スピードも早いため、除湿器よりも短時間でカラッと乾くことが多いです。その結果、衣類の生乾き臭も発生しにくく、洗濯物の仕上がりも快適です。
 
ただし、雨の日や高湿度の日には乾きにくくなったり、花粉などが付着したりするリスクもあるため、天気や環境を考慮して外干しできる日は積極的に取り入れるのが効果的です。
 

除湿器VS部屋干しVS外干し:電気代と乾燥時間で比較

それぞれの方法には一長一短があります。まず外干しは、電気代が一切かからず、太陽の力でしっかり乾かせるという大きな利点があります。気温が高く、風通しがよければ、短時間でカラッと乾くため、衣類のニオイも抑えられます。しかし、突然の雨や花粉の飛散が多い日は避けたほうがよいでしょう。
 
次に、部屋干しに扇風機を併用する方法では、電気代を比較的安く抑えることができます。扇風機を1日8時間使った場合の電気代は、おおよそ10円前後とされています。湿度がそれほど高くない日であれば、これでも十分に乾燥させることが可能でしょう。
 
一方、除湿器は乾燥時間が短く、部屋干しによる生乾きのニオイを防げる点が大きな特徴です。ただし、前述のように上記2つの方法と比べて電気代は最もかかるため、使用する頻度やタイミングをよく考える必要があります。
 

まとめ:電気代節約と快適な洗濯スタイルを両立するには?

天気のよい日には、できるだけ外干しを優先することで電気代の節約効果が期待できます。特に夏場は、日差しが強く洗濯物が早く乾くため、除湿器を使う必要がない日も多くなります。ただし、花粉が気になる季節や急な雨に備えて、天気予報をチェックしたり、ベランダに簡易の屋根をつけたりするなどの工夫も大切です。
 
曇りの日や夜間は、扇風機を使った部屋干しで対応すれば、電気代を抑えつつ乾燥を早めることができます。どうしても湿度が高く、部屋干しでは生乾きのニオイが気になるような場合には、除湿器を短時間だけ使うようにすれば、快適さを保ちながらも電気代の無駄遣いを防ぐことができるでしょう。
 
このように、天候や生活スタイルに応じて干し方をうまく使い分けることで、電気代の節約と洗濯の快適さを両立することができます。特に夏の間は電気代がかさみがちな季節ですので、ちょっとした工夫で大きな節約につながるかもしれません。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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