5キロワットの太陽光発電で、年間「6万円」ほどの「売電収入」を得られると聞きました。”導入費用”はどれくらいかかるのでしょうか?
本記事では、太陽光発電を設置した場合に得られる売電収入や導入費用、経済的なメリットなどについてまとめました。
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太陽光発電システムの導入費用
太陽光発電の導入費用は、システムの構成や設置条件、メーカーや業者によって異なるといえます。
一般的に、5キロワットの太陽光発電システムの導入費用は、総額で140万〜250万円、蓄電池を併設する場合は290万円程度が目安となるでしょう。
なお太陽光発電を取り入れる場合、補助金・助成金を活用できる場合があります。お住まいの自治体で対象となる制度がないか、調べてみるとよいでしょう。
太陽光パネル本体の費用
太陽光パネル本体の価格は、パネルの種類や出力、メーカー、保証期間によって異なるようです。高効率なパネルほど初期費用は高くなる傾向がありますが、限られた面積でより多くの発電量が期待できます。
5キロワットのシステムを構成する場合、一般的に200~250ワット程度のパネルを20〜25枚程度設置する必要があるでしょう。費用の目安は、1キロワットあたり15万円程度、総額で75万円〜となります。
パワーコンディショナーの費用
太陽光パネルで発電された直流電力を、家庭で利用できる交流電力に変換する装置が「パワーコンディショナー」です。変換効率が高く寿命が長い高機能なものは、価格が高くなる傾向にあります。5キロワットの場合、費用の目安はおよそ24万円です。
架台費用
太陽光パネルを屋根や地面に固定するための架台も費用の一部です。屋根の形状や材質、積雪量や風圧などの地域特性によって使用する架台の種類や強度、設置工法が異なります。屋根一体型や特殊な架台は高額になることが多いでしょう。費用の目安は、5キロワットの場合15万円程度とされています。
工事・そのほかの費用
太陽光発電の設置工事費用は、作業の難易度や足場の要否、業者によって決まり、屋根の形状が複雑な場合や補強が必要な場合は工事費用が高くなる傾向があります。
また、工事費用以外にも、発電量や消費電力を確認するためのモニター、各種ケーブルなどの電気資材、設置後の保証やメンテナンス費用なども考慮に入れる必要があります。
費用は工事が40万円程度、そのほかの費用は1万5000円程度が目安ですが、状況により大きく異なるため、あくまで目安としてください。
太陽光発電の年間売電収入の目安
5キロワットの太陽光発電システムは、設置場所や日射条件にもよりますが、年間で5000~6000キロワットアワー程度の発電が期待できるといわれています。
売電収入は、発電した電力のうちどれだけを売電できるか(売電率)と、売電単価(1キロワットアワーあたりの買取価格)によって決まります。経済産業省資源エネルギー庁によると、2025年4〜9月のFIT(固定価格買取制度)下での売電単価は、1キロワットアワーあたり15円が標準です。
以下は、発電量を6000キロワットアワー、売電率を70%、売電単価を15円とした場合の収入の計算例です。
年間発電量:6000キロワットアワー
売電率:70%(4200キロワットアワーを売電)
売電単価:15円/キロワットアワー
4200キロワットアワー×15円=6万3000円/年
売電率が50%の場合、3000キロワットアワー×15円=4万5000円/年となります。
発電した電力の一部を家庭内で消費することで、電気料金も削減できるでしょう。例えば、年間発電量の半分を消費した場合、その分の電気料金を節約できるため、売電収入と節電効果の両方のメリットが見込めます。
5キロワットの太陽光発電システムを設置する費用の目安は、140万~250万円程度といわれている
5キロワットの太陽光発電を導入した場合、年間4万5000〜6万3000円程度の売電収入が期待できるでしょう。電気代の削減も合わせると、節約効果があるといえます。
導入には140万〜250万円程度が必要で、蓄電池も設置するとさらに高額の費用が必要になると考えられます。自治体の補助金制度などを活用することで、負担をおさえることも可能になるでしょう。
導入を検討する際は、複数の業者から相見積もりを取り、慎重に比較して最適なプランを選択しましょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 買取価格・期間等(2025年度以降)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
