東京都民は「水道代が4ヶ月無料」って本当!? 申請してないけど“支援”は受けられる? 無償化の財源や「知っておきたい注意点」を解説

配信日: 2025.07.15
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東京都民は「水道代が4ヶ月無料」って本当!? 申請してないけど“支援”は受けられる? 無償化の財源や「知っておきたい注意点」を解説
「水道代が4ヶ月間もタダになる!?」
 
2025年夏、東京都民にとってはうれしい支援策が始まります。物価高でじわじわと生活費が膨らむ中、東京都は熱中症対策を兼ねて、家庭の水道基本料金を4ヶ月の間、無償化すると発表しました。
 
しかも面倒な申請は不要で、自動的に誰もが恩恵を受けられる仕組みです。ただし、完全に無料になるわけではないといった注意点もあります。
 
本記事では、この臨時的な特別措置の仕組みから知っておくべきポイントまで、詳しく解説します。猛暑が予想されるこの夏を、安全に乗り切るための参考にしてください。
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東京都の水道基本料金4ヶ月無償化の概要

東京都は、物価高と猛暑への対策を目的に、2025年夏の4ヶ月間、家庭向け水道料金の基本料金を無償化する臨時措置を発表しました。対象は東京都水道局と契約している一般家庭などの小口径契約(13ミリメートル、20ミリメートル、25ミリメートル)で、約800万件が該当します。
 
また、法人契約であっても、口径が小口径(13ミリメートル、20ミリメートル、25ミリメートル)であれば対象となります。
 
無償化によって、4ヶ月合計で13ミリメートルの契約なら3784円(税込)、20ミリメートルなら5148円、25ミリメートルなら6424円が免除される見込みで、水道料金の負担軽減が期待できます。
 

手続き不要でも知っておきたい注意点

前記のとおり、今回の無償化措置は、申請や特別な手続きが不要で、東京都水道局と対象の契約があれば自動的に適用される仕組みとなっています。手続きの手間がなく、誰でも支援を受けられる点は安心できるでしょう。
 
ただし、注意したいのは、適用月が家庭ごとの検針タイミングで変わる点です。
 
具体的には、7月1日以降に行われる最初の検針(メーターの読み取り)から4ヶ月分の基本料金が無償になります。検針は2ヶ月ごとに実施されており、家庭によって検針日が異なるため、同じ地域内でも無償化が始まる月や終了月がずれるケースがあることに注意しましょう。
 
また、今回無償化されるのは「基本料金のみ」で、従量料金や下水道料金はこれまで通り請求されます。水道代が完全に無料になるわけではないことについて、誤解しないようにしましょう。
 
対象となる口径契約が公表されているため、契約内容を検針票や水道局アプリで確認しておくと安心です。
 

なぜ東京都だけ? 無償化にかかる財源とほかの自治体の取り組み

今回の水道基本料金無償化措置は、東京都の安定した財政力と規模があってこそ可能となった大規模支援と言えるでしょう。総額約358億円の無償化予算は、都の一般会計でまかなわれ、水道局やインフラ維持への財政的影響は抑えられるようになっています。
 
ほかの自治体でも、物価高や猛暑への対策として水道料金の基本料金の減免を実施する、または実施した例があります。例えば、中部地方では愛知、三重、岐阜の一部自治体が同様の支援策を打ち出しましたが、対象期間や規模は地域ごとに差があります。
 
東京都は1400万人以上が暮らす大都市であり、税収が集まりやすく、2025年度の一般会計予算は約9兆2000億円と大規模です。この豊富な財源があるからこそ、支援策を実施しやすくなっています。
 
加えて、「都民の生活を守りたい」という姿勢があったからこそ、全世帯を対象に4ヶ月間も水道の基本料金を無料にする支援が実現したと言えるのではないでしょうか。
 

まとめ

今回の水道料金無償化は申請不要で自動的に適用されますが、検針月によって適用される期間が異なる点に注意が必要です。また、基本料金のみが無料になり、使った分の従量料金や下水道料金はこれまで通り請求されるため、水道代全体がタダになるわけではありません。
 
東京都の支援策は家計の大きな助けになりますが、自分の契約内容や検針月をしっかり確認し、制度を正しく理解することが大切です。
 

出典

東京都 今夏4か月間水道基本料金無償熱中症対策支援
東京都 令和7年度6月補正予算(案)について
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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