新築で“オール電化”にしましたが、電気代が「月3万円超」…。ガスも使ったほうが光熱費は安くなりますか?

配信日: 2025.07.16
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新築で“オール電化”にしましたが、電気代が「月3万円超」…。ガスも使ったほうが光熱費は安くなりますか?
新築を機に“オール電化”を導入したのに、電気代がまさかの「月3万円超え」。「こんなに高いなら、ガスも併用した方がよかったのでは…? 」と感じている方も多いのではないでしょうか。
 
実は、電気代が高くなる背景には「使い方」や「プラン選び」が大きく関係しています。また、ガスを併用することで光熱費が下がるケースもありますが、一概にすべての家庭に当てはまるわけではありません。
 
本記事では、電気代が高くなる主な原因と、電気+ガス併用によるメリット・デメリットを分かりやすく解説します。あなたの家庭に合った最適なエネルギー選択のヒントを見つけてください。
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オール電化なのに電気代が高すぎる…原因は主にこの3つ

マイボイスコム株式会社が行った「オール電化住宅に関するインターネット調査」によると、新築戸建て購入時にオール電化を導入した人は約5割弱、住んでいる戸建てをオール電化に工事、リフォームした人は約3割強でした。
 
しかし、新築住宅でオール電化にしても、電気代が高くなるケースは意外と多くあります。主な原因は以下の3つです。
 

・ 契約プランがライフスタイルに合っていない

オール電化向けのプラン(例:深夜割引など)を選んでいなかったり、昼間に電力を多く使う生活スタイルなのに、昼間の単価が高いプランになっていたりすると、電気代が割高になります。
 

・ 給湯器の設定が昼間に加熱している

エコキュートなどの電気温水器は深夜電力を使ってお湯を沸かすのが前提です。しかし、「昼間の沸き増し設定」がオンになっていると、高い昼間料金で電気を使ってしまいます。
 

・冷暖房や給湯の使用量が多い

在宅時間が長かったり、断熱性能が低いと冷暖房効率が悪くなったり、消費電力が増えます。特に冬の暖房と給湯は電気代の大きな要因になります。
 

ガスを併用すると光熱費は安くなる? その判断ポイントとは

ガスを併用すれば光熱費が下がる可能性はありますが、必ずしも全員に当てはまるわけではありません。判断のポイントは以下のとおりです。
 

・エネルギー単価の比較

都市ガスの単価は1kWhあたり10円〜15円程度。一方、電気は昼間だと30円〜40円前後が一般的。調理や給湯のような高消費エネルギーの部分をガスに置き換えることで、コストを抑えられる場合があります。
 

・基本料金の存在

ガスを併用すると、電気・ガス両方の基本料金がかかるため、光熱費全体がかえって増えることも。特にプロパンガスは単価が都市ガスよりも高く、慎重な判断が必要です。
 

・ライフスタイルとの相性

たとえば、夜型生活で夜間電力を多く使える人はオール電化のままでもお得です。一方で、日中に家族が在宅し、昼間に電力消費が多い家庭はガス併用でコストが下がる可能性があります。
 

オール電化とガス併用、それぞれのメリット・デメリットを比較

どちらにも一長一短があります。以下で整理してみましょう。

【オール電化のメリット】

●光熱費の支払いが電気だけで管理しやすい
●火を使わないため安全性が高い
●夜間電力を活用できると経済的

 

【オール電化のデメリット】

●昼間の電気料金が高い
●停電時は全ての設備が止まる
●調理器具がIH限定になることがある

 

【ガス併用のメリット】

●火力が強く調理効率が良い
●ガスファンヒーターや乾燥機など選択肢が広がる
●停電時も調理・暖房が可能

 

【ガス併用のデメリット】

●電気・ガス両方の基本料金がかかる
●導入・配管工事など初期費用が必要
●プロパンガスだと料金が不透明な場合がある

 

後悔しないために必要な“エネルギー選び”の考え方

「オール電化にしたけれど電気代が高い」という悩みは、多くの家庭が経験しています。しかし、いきなり「ガス併用に戻す」という判断をする前に、まずは次のステップを踏んでみてください。

●現在の電気プランが家庭のライフスタイルに合っているか見直す
●エコキュートや給湯器の設定を深夜中心に調整する
●断熱性能や冷暖房機器の見直しで使用電力量を抑える

それでも電気代が抑えられない場合は、ガス併用も選択肢になります。特に都市ガスが利用可能であれば、調理や給湯だけをガスに切り替えることで光熱費を下げられる可能性があります。
 
重要なのは、「何を重視するか(安全・コスト・快適性など)」によって、選ぶべきエネルギーの組み合わせは異なるということ。焦らずに、まずは現状の見直しとシミュレーションを行い、あなたの暮らしに本当に合ったエネルギーの形を見つけてください。
 

出典

マイボイスコム株式会社 オール電化住宅に関するインターネット調査(PRTIMES)
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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