今年の夏も“電気代2万円”超え!? エアコンを「25度→27度」にしただけでどれくらい節約になるのか試算してみました

配信日: 2025.07.17
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今年の夏も“電気代2万円”超え!?  エアコンを「25度→27度」にしただけでどれくらい節約になるのか試算してみました
夏の冷房使用時に気になるのが、エアコンの電気代です。多くの家庭では設定温度を下げがちですが、実はわずか1度の違いで電気代は大きく変わります。例えば設定温度を25度から27度に上げるだけで、最大20%前後の節電が可能になるといわれています。
 
本記事では、1度の温度差がもたらす電力消費の違いや、27度設定時の1日あたりの電気代、さらに日常でできる節電術について解説します。
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気温を1度変えると電気代は約10~13%節電できる

環境省や複数のメーカーによると、冷房時の設定温度を1度上げると約10~13%の節電効果があるとされています。冷房時は、室外との温度差が大きいほどコンプレッサーの稼働が増え、電力消費が高まります。
 
設定温度を25度から27度に調整するだけで、単純計算でも90%×90%=81%の消費電力になるため、約20%前後の電気代削減が見込めます。この取り組みは、手軽で効果の大きい節電方法といえるでしょう。
 

27度で12時間エアコンを使った場合の電気代は

最新型の省エネエアコン(例:2.2キロワット、6畳用)は、冷房時の消費電力が約0.6キロワットアワーとされています。電気料金単価を31円/キロワットアワーとした場合、1時間あたりの電気代は約18.6円となります。
 
これを12時間連続で使用すると、18.6円×12時間=約223円/日となり、1ヶ月では約6690円です。
 
一方、旧型(0.9キロワット)の場合は1時間あたり約28円となり、12時間で336円/日、月額約1万円以上になります。つまり、機種の性能と設定温度次第によっては、月3000円以上の差が出ることもあります。
 

エアコンの電気代を節電する方法

節電は設定温度だけでなく、日々の使い方の工夫でも可能です。本章では、誰でも簡単に始められる方法として主なものを3つ紹介します。
 

フィルターを清掃する

エアコン内部のフィルターにホコリが詰まると、空気の流れが悪くなり、冷却効率が低下します。
 
経済産業省資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によれば、フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2キロワット)とフィルターを清掃した場合の比較では、年間で31.95キロワットアワーの電気の省エネとなり、約990円の節約になるとのことです。
 
「省エネポータルサイト」では、月に1~2回のフィルター清掃を推奨しています。水洗いするだけで電気代のロスを大幅に減らせ、エアコンの寿命延長にもつながります。
 

自動運転を活用する

「弱風」「強風」など手動で風量を設定するよりも、「自動運転モード」を使うほうが消費電力を効率的におさえられます。
 
自動モードでは、室温や湿度を感知しながら最小限のエネルギーで設定温度を維持してくれるため、手動運転に比べて約10~15%の節電効果があるとされています。必要以上に室温を下げたり上げたりすることを防げるため、快適性も維持できます。
 

冷たい風の流れをコントロールする

冷気は部屋の下にたまりやすく、効率的な空気循環がないとエアコンの負担が増えます。そこで、サーキュレーターや扇風機を併用して冷気を上に持ち上げ、部屋全体に行き渡らせることがポイントです。
 
この方法を使うことで、設定温度を1~2度高めても体感温度はほぼ変わらず、体感的には28度でも25度相当の快適さを得られます。特に、6畳以上の広い部屋では冷気の偏りをおさえるのに有効です。
 

使い方次第でエアコンは大きく節電できる

エアコンの節電効果は、設定温度・使用時間・運転モードだけでなく、日々のちょっとしたメンテナンスや使い方でも大きく変わります。
 
設定温度を27度程度に保ちつつ、フィルター清掃や風の循環、さらに自動運転の活用を組み合わせれば、快適な室内環境を保ちながらも月に数千円、年間では1万円以上の電気代節約が可能です。
 
特別な装置や高価な機器を用いずとも、家庭内での工夫で大きな節電効果を得られます。今日からでも実践できるこれらの方法で、無理のない省エネ生活を始めましょう。
 

出典

環境省 家庭部門のCO2排出実態統計調査 家庭のエネルギー事情を知る
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 エアコン
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 節電をして電気代を節約しよう! 手軽にできる節電方法とは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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