「10年目のエアコン」が故障! 修理に2万円かけても「寿命なので長くは使えない」と言われガックリ…夫は「10万円で新品を買ったほうが得」とのことだけど、電気代も安くなる? リスクも含め検証
確かに、10年間エアコンを使用している場合は寿命ラインを超えているので、修理しても長くは使えない可能性が高いです。さらに最新機種は電気代が安くなるケースも考えられます。
本記事では、エアコンの修理と買い替えのどちらが本当に「得」かを、保証や電気代、リスクを含めて検証します。
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目次
エアコンの保証期間や部品の保有期間
エアコンの保証期間は、メーカーによって異なりますが、1年間のケースが多いです。保証期間内であれば、基本的に無償で修理してもらえますが、保証期間を超えて10年間使用している場合は有償になります。
10年間使用しているエアコンを修理する場合は、部品の保有期間にも注意しなければなりません。エアコンの補修用性能部品の保有期限は製造が終了した後、10年程度というケースが一般的です。
たとえ、10年間使用しているエアコンを2万円で修理したとしても、長持ちがしなくて、再び修理に出すときには部品がなく、結局、買い替えなければならないケースも考えられます。
エアコンの保証期間や部品の保有期間を超えている場合は、買い替えをしたほうが「得」といえるでしょう。
10年使用しているエアコンの電気代と新品のエアコンの電気代の違い
10年使用しているエアコンの電気代と新品のエアコンの電気代の違いが気になる人もいるでしょう。
10年使用しているエアコンを、1日10時間使用した場合の電気代を計算します。
冷房の消費電力が450ワットだった場合、10時間で消費する電力量は4.5キロワットアワーです。1キロワットアワーあたりの電気代を31円とすると、約140円かかることになります。30日間、毎日10時間エアコンの冷房を使用したとすると、電気代は4200円かかる計算です。
次に、新品のエアコンの電気代を見ていきましょう。
冷房の消費電力が390ワットだった場合、10時間で消費する電力量は3.9キロワットアワーです。1キロワットアワーあたりの電気代31円をかけると、電気代は約121円になります。30日間、毎日10時間エアコンの冷房を使用したとすると、3630円かかる計算になります。
1日10時間エアコンを使用した場合、10年使用しているエアコンと新品のエアコンとの電気代の差は、1日あたり約19円の差があり、新品のエアコンのほうが安いです。30日間エアコンを使用すると、570円の差額になります。
エアコンを買い替えないリスクと新品のエアコンに買い替えるリスク
10年間使用しているエアコンを修理して買い替えないことのリスクは、修理した後にほかの不具合が見つかる可能性があることです。また、修理したとしてもすぐにほかの場所が壊れて高額な修理費用がかかるケースもあります。
新品のエアコンに買い替えるデメリットは、本体を買い替える費用がかかる点です。また、エアコンを購入しても、すぐに取り付けてもらえない可能性がある点もリスクです。買い替えたいタイミングが混み合っている時期と重なると、エアコンが使用できるようになるまで日数がかかる点に注意しましょう。
エアコンの修理と買い替えでは、買い替えのほうが「得」になる
エアコンを修理して使い続けたとしても、すぐに故障して高額な修理費用が発生したり、修理部品が製造中止となって修理ができなかったりする可能性があります。故障するリスクを考慮すると、買い替えたほうが長期間使用できるでしょう。
また、電気代の観点からいえば、新品のエアコンのほうが電気代は安いです。10年使用しているエアコンと新品のエアコンでは、30日間、毎日10時間使用した場合、約570円の電気代の差があります。
仮に毎年4ヶ月間エアコンを使用すると、5年間で1万円以上の差が生まれます。古いエアコンには今後も故障のリスクがあることを考えると、総合的に新品のエアコンのほうが「得」になる可能性が高いでしょう。
エアコンの使用年数やリスクを考慮し、修理するか買い替えるかを検討しましょう。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
