実家住み、社会人2年目の娘に「生活費として毎月5万円」もらっていますが、「貯金ができない」と言われました。平均より高すぎるのでしょうか?
本記事では、実家に入れる生活費の相場、子どもが貯金できない原因、そして今後の話し合いで気をつけたいポイントまで解説します。家計のやりくりと、子どもの自立支援、その両立を考えるヒントになれば幸いです。
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5万円は高すぎる? 実家に入れる生活費の相場
実家暮らしの社会人が毎月親に渡す生活費は、3~4万円程度が多いとされています。保険マンモス株式会社が2022年3月に実施した「実家暮らし中の男女500人へアンケート調査」によると、年代別の平均額は、19歳以下は2万5663円、20~30歳は3万3623円、30~40歳は4万1875円でした。
また、一般的に親に渡す金額の目安は「手取りの15~20%」程度とされています。たとえば、手取りが20万円であれば、生活費は3~4万円が妥当といえます。これを踏まえると、毎月5万円というのはやや高めの水準といえるでしょう。
とはいえ、家庭ごとに家賃・食費・光熱費の負担は異なります。特に、共働きでない場合や、親がすべての生活費をまかなっているなら、5万円が決して「取りすぎ」とは限りません。大切なのは、「どの程度を子どもに負担してもらいたいか」という家庭の事情や方針です。
社会人2年目で貯金できない理由とは?
社会人2年目に入ると、意外と「手取りが減った」と感じる人も多いです。理由の一つは、住民税の天引きが始まることです。住民税は前年の所得に応じて金額が決まります。そのため、初年度は引かれなかった住民税が、2年目から月に1万円前後差し引かれ、手取りが減少します。
また、社会人1年目はまだ学生気分が抜けきらず、支出に対する感覚があいまいなまま生活してしまうこともあります。「なんとなく使っていたら残らなかった」という声も少なくありません。
生活費として毎月5万円を渡している場合、さらに交際費や趣味・スマホ代などもかかるため、結果的に自由に使えるお金が少なくなり、貯金が難しくなりがちです。
生活費の見直しと、親子でできる話し合いの工夫
貯金ができないことをきっかけに、生活費の見直しを検討するのは前向きな一歩です。まずは、家計の状況と子どもの収入・支出のバランスを整理しておくことが大切です。たとえば、以下のような点を一緒に確認するとよいでしょう。
・今の5万円に何が含まれているかを明確にする(家賃・食費・光熱費など)
・子どもの手取り収入と支出内訳を確認する
・一時的に生活費を4万円に下げてみるなど、柔軟な対応を提案する
また、貯金できるようにするには「支出の見える化」が大切です。家計簿アプリを使って収支を可視化すれば、無駄遣いに気づきやすくなり、生活費を変えずに貯金できる可能性もあります。
最終的には、親子でお互いの立場を理解しながら、無理のないルールを一緒に作ることがポイントです。
まとめ:家計と子どもの自立、バランスを取るために
実家暮らしの社会人が親に渡す生活費として「5万円」は、相場よりやや高めです。ただし、個人の収入や家庭の事情、支出内容によって適正額は変わります。大切なのは、「一方的に決める」のではなく、親子で話し合い、納得できる金額に調整することです。
子どもから「貯金できない」と言われた場合、それは生活費が高すぎるだけでなく、収支バランスや金銭管理がうまくいっていないサインかもしれません。
親としての負担や不安もありますが、家計と子どもの将来の自立を両立するには、話し合いと理解が欠かせません。今後も定期的に見直しながら、支え合える関係を築いていきましょう。
出典
保険マンモス株式会社 実家暮らし中の男女500人へアンケート調査(PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
