高齢の両親と同居しています。熱中症が心配なので1日中エアコンを稼働していますが、「ドライ」と「冷房」どちらでつけたほうがコスパがいいのでしょうか?

配信日: 2025.07.18
この記事は約 3 分で読めます。
高齢の両親と同居しています。熱中症が心配なので1日中エアコンを稼働していますが、「ドライ」と「冷房」どちらでつけたほうがコスパがいいのでしょうか?
夏の暑さが厳しい時期、高齢のご両親と一緒に暮らしていると熱中症が心配になりますよね。そのため、一日中エアコンを稼働させているご家庭も少なくないでしょう。しかし、ふと気になるのが「ドライ」と「冷房」のどちらを使った方が電気代を抑えられるのか、ということです。
 
この記事では、それぞれのモードの違いや電気代、そして高齢者が快適に過ごすための上手な使い方を、やさしく解説します。毎日のエアコン利用を見直し、快適さと節約の両立を目指しましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ドライと冷房の違いとは? それぞれの特徴を知ろう

エアコンの「ドライ」と「冷房」は、どちらも涼しく感じられますが、仕組みが異なります。
 

・冷房

室内の空気を冷やすことで、温度を下げるモードです。設定温度まで室温を下げることを目的としています。
 

・ドライ(除湿)

主に湿度を下げるためのモードです。湿度が下がることで、実際の温度があまり下がらなくても涼しく感じる場合があります。
 
ただし、「ドライ」には2種類ある点に注意が必要です。
 

弱冷房除湿(多くの家庭用エアコンに搭載)

温度を下げながら湿度も下げます。消費電力は冷房より低くなることが多いですが、運転状況によって異なります。
 

再熱除湿(高機能エアコンに搭載)

一度冷やした空気を暖め直すため、湿度だけ下げて温度は維持。快適だが電気代が高い。
 
機種によって「ドライ」の仕組みが違うため、まずは取扱説明書やメーカーの公式サイトで確認しておきましょう。
 

電気代はどちらが安い? 気になるコスパ比較

それでは、実際に気になる電気代を比べてみましょう。表1は、6畳用エアコン(消費電力約150~200W)で8時間使用した場合の目安です。
 
【表1】

モード 1時間あたり 8時間使用 月30日稼働
冷房(26℃設定) 約4~6円 約32~48円 約960~1440円
弱冷房除湿 約4~6円 約32~48円 約960~1440円
再熱除湿 約6~9円 約48~72円 約1,440~2160円

※筆者作成
 
最も電気代が安いのは「弱冷房除湿」で、冷房と同程度かやや抑えられます。再熱除湿は再加熱を行うため消費電力が高く、長時間の使用には向きません。
 

高齢者におすすめの使い方とは? 快適さと節電の両立

高齢者は温度変化に敏感で、暑さを感じにくくなる傾向があります。気付かぬうちに熱中症になるリスクがあるため、室温と湿度の両方に気を配る必要があります。経済産業省 資源エネルギー庁が公表している効果的な省エネ方法を以下にまとめます。

●ドアや窓の開閉を少なくする
●窓にすだれやレースのカーテンを設置して日差しをカットする
●外出時はカーテンを閉める

さらに、補助的に扇風機やサーキュレーターで空気を循環させれば、体感温度が下がり、設定温度を高めにしても快適に過ごせます。こまめなフィルター掃除も節電効果が高いので、1〜2ヶ月に1回は忘れずに行いましょう。同庁によると、上記を実施することで、快適かつ約900円~1700円の節約効果が期待できます。
 

状況に応じた切り替えが最もコスパの良い使い方

「ドライ」と「冷房」は、それぞれ得意なシーンが異なります。湿度が高いときには「弱冷房除湿」を、気温が高い日は「冷房」を使うなど、状況に応じた使い分けがコスパを高めるカギです。
 
特に高齢者と同居されている家庭では、快適さと安全性が第一です。無理に電気代を節約するのではなく、適切な運転モードと設定温度を選びながら、無理なく節約を意識することが大切です。暑さ対策と電気代のバランスをとりながら、今年の夏も安全に快適に乗り越えていきましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 空調
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問