共働きなのに貯金が増えない理由とは? 気づけば“お金を使いすぎる”家計の落とし穴
この記事では、共働き家庭が陥りやすい家計の落とし穴や見直すべき具体的なポイントについて、解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
共働きなのに貯金が増えないのはなぜ?
共働きで家計に余裕があるはずなのに「なぜか貯金が思うように増えていかない」と、モヤモヤを感じている方は意外と多いのではないでしょうか。
収入が2人分ある安心感から、日々の支出に無頓着になったり、お互いのお金の使い方が見えないまま生活したりしていると、無駄遣いに気づきにくくなってしまいます。
ここでは共働き家庭が陥りやすい家計の落とし穴をみていきましょう。
共働きという安心感から支出への危機感が薄れる
共働きなのに貯金が増えない場合に多いのが、お互いに収入があるため、生活費に困ることがあまりなく、気づけばお金を使いすぎていたというケースです。
専業主婦(主夫)家庭では、家計の中心となる1人の収入でやりくりするため、無駄遣いを控えたり、お小遣いを決めたりと節約意識が働きやすい傾向があります。しかし、共働き家庭ではそれぞれが自分の収入の範囲内で自由に使ってしまい、特に家計について話し合いをしなくても日常生活が成り立つケースもあるため、支出に対する危機感が薄れがちです。
お互いのお金の使い道を知らない
共働きなのに思うように貯金が増えない家庭でよくあるのが、お互いが稼いだお金を自分の好きなように使い、相手に使い道を伝えないまま過ごしているケースです。
「節約するのは苦手」「相手に聞かない以上は自分も言いたくない」という気持ちから、あえて話題にしない夫婦もいるようです。その結果、家計の全体像が把握できず、貯金額についても共有されません。
「お互いのお小遣い」が意外と多い
共働き家庭では、生活費を共有の口座でやりくりし、余った分を旅行に使ったり、そのまま使い道を決めずに残しておいたりするケースもあります。
特に共働きで子どもがいない家庭では教育費の心配がない分、自由に使えるお金が多い傾向にあり、結婚前のように気軽に旅行へ出掛けたり外食やデートを楽しんだりすることも可能でしょう。
株式会社SBI新生銀行の「2024年会社員のお小遣い調査」によると、子どものいない共働き家庭における男性会社員のお小遣いの平均は、月3万8913円でした。これは片働きで子どもがいない家庭の平均2万8753円よりも1万円ほど多い金額です。
しかし、自由に使えるお金が多くなると、気づかないうちに出費が増えて、貯金に回す余裕が減ってしまうこともあります。
貯金を増やすためには口座の使い方が重要
共働き家庭で貯金を増やしていくためには、「どうお金を使うか」だけでなく、「どこにどのように貯めるか」も大切なポイントです。
日々の生活費は共有口座で管理しつつ、それ以外の貯蓄は個人名義でコツコツ積み立てる工夫をすることで、貯金の目的や目標が明確になって、出費が抑えられるでしょう。
生活費以外は自分の名義で貯めていく
貯金を確実に増やすためには、あらかじめ収入の中から貯蓄分を取り分けておくのが効果的です。まずはそれぞれの収入から毎月の貯金額を決めて取り分け、残りの中から生活費を出し合って共有口座に入れましょう。
最初に数万円だけ入金し、「この金額がゼロになったら使いすぎ」という目安を自分たちで決めておくことで、無駄遣いの防止につながります。
まずは小さな額を目標にして定期的に見直す
貯金を増やしていくためには、いきなり大きな目標を立てるのではなく、少額から無理なく始めましょう。教育資金や住宅購入など、将来の予定をもとに必要な貯蓄額をイメージし、毎月どのくらい積み立てていくかを考えます。
年に1回ほどは現在の貯金状況を確認し、ライフスタイルの変化があった場合には、貯金額を見直す機会を持つことが大切です。
夫婦で無理なく貯金のルールを決めよう
お金をしっかり貯めていくためには、普段からお金のことについて家庭内で話し合うことが大切です。
毎月どれくらいの生活費でやりくりするか、年間でどのくらい貯めたいか、月ごとの貯金額やボーナスの使い方まで、ざっくりとでも話し合って決めておくだけで家計が安定につながります。無理のないルールを2人で作ることが、自然にお金を貯めていく第一歩です。
共働きで貯金を増やすためには仕組みづくりが大切
共働きでも貯金がなかなか増えない背景には、見えにくい支出や気のゆるみが影響していると考えられます。まずは生活費と貯蓄を明確に分け、残ったお金は自分の名義でコツコツ貯めていく仕組みを作ることが大切です。
夫婦で話し合いながら、負担の少ないルールを決めて家計を整えていきましょう。
出典
株式会社SBI新生銀行 男性会社員のお小遣い額は39,081円、女性会社員は34,921円「2024年会社員のお小遣い調査」結果について~男性は昨年より約1,500円減少、女性は80円の微減~ 【1】会社員のお小遣い 月の平均お小遣い額(7ページ)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
