大学生の息子に「月7万円」を仕送り→「食費が月5万円するから10万円に増やして」と言われたけど、1人暮らしなのに高すぎる? 平均的な“食費・仕送り額”を確認
食費が5万円と言われると「もっと抑えられるのでは?」と思う反面、大切な子どもに対して「あまり厳しくするのもどうかな?」と悩む人もいるでしょう。
本記事では、大学生の食費や親からの仕送りの一般的な金額、家計が厳しい場合に検討すべき項目などについて解説します。
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大学生の平均的な食費や仕送り金額は?
全国大学生活協同組合連合会(大学生協)が実施している「第60回学生生活実態調査」(2024年10~11月調査)によると、一人暮らしの学生の平均的な食費は月2万6110円です。
この数字は全国平均であり、地域や物価、生活スタイルによって差はあるでしょう。とはいえ、本ケースのように月5万円という額は平均と比べかなり高めであることが分かります。
また、同調査において、一人暮らしの学生への仕送り額は平均で毎月7万2350円です。本ケースの現状の仕送り額7万円は平均的といえるでしょう。
しかし多くの学生は、仕送りだけでは生活費をまかなえていません。
同調査では、ここ10年ほどで仕送りが減少傾向にある一方で、学生自身によるアルバイト収入が年々増加傾向である点も示されており、2024年のアルバイト収入の平均額は月3万7540円です。9年前の2015年の平均額は2万5320円ですので、それと比較すると2024年は1万2220円増えています。
奨学金を利用する学生もおり、2024年の奨学金の平均額は毎月1万9140円です。
なお、中にはアルバイト収入や仕送りが10万円を超えていたり、奨学金をもらっていなかったりする人もいるわけで、各項目の金額はそういった人を含めた平均値であることを心に留めておきましょう。
食費だけではなく、支出全体を把握することが大切
子どもから「食費が思ったよりもかかるから仕送りを増やして」と言われたとき、まず確認すべきは食費単体ではなく、収支全体のバランスです。
月々の仕送りや奨学金、アルバイト収入などを含め、子どもの「収入」がいくらあるのかを確認しましょう。その上で、家賃・光熱費・通信費・教材費・交際費など、全体の「支出」を必要に応じて見直します。
例えば、外食中心の生活になっていないか、コンビニでの買い物が多すぎないか、サブスクや趣味にお金を使いすぎていないかなどです。こうした点を親子で一緒にチェックすることで、本当に必要な仕送り額が見えてきます。
家計が厳しいときはどうする?
家庭の事情でこれ以上の仕送りが難しい場合は、「アルバイトでの収入を増やす」「支出を見直す」といった方法に加え、奨学金の利用や教育ローンなども視野に入れる必要があるかもしれません。
例えば、日本学生支援機構の奨学金は、無利子・有利子のどちらもあり、状況に応じて利用できます。また、民間の教育ローンや銀行系の学費ローンなども選択肢として検討できます。ただし、将来の返済負担も踏まえて慎重に判断する必要があります。
いずれにしても、仕送り額を「増やす・増やさない」だけの議論ではなく、今後どのようにやりくりしていくかを親子で一緒に話し合うことが重要です。
まとめ
子どもが仕送りの増額を求める背景には、単なる浪費ではなく、一人暮らしの不安や思ったより生活が大変だったといった本音が隠れていることもあります。頭ごなしに否定せず、まずは子どもの話を丁寧に聞き取る姿勢が大切です。
一方で、親が全てを負担するのではなく、どうすれば自分で生活を立てられるかを考えることも、大学生という大人への入り口に立った子どもにとって大事な経験になるはずです。まずは親子で収支を可視化し、バランスを確認することから始めてみましょう。
出典
全国大学生活協同組合連合会 第60回学生生活実態調査 概要報告
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
