暑いのでお風呂を「40→39度」にしたい! 夫は「熱いシャワーが好き」とのことですが、1度下げれば“節約”にもなりますよね? 1ヶ月のガス代をシミュレーション
このようなときは、給湯器の温度を1℃下げたらどれくらい光熱費が安くなるのか、節約の効果について数字を交えて話をすることで、お互いに納得できる妥協点を見つけられるかもしれません。
本記事では、給湯器の温度を1℃下げることによる光熱費への影響について解説します。
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一般的にガス代のうち8割が給湯利用によるもの
本記事では、ガス給湯を行っている前提で解説します。一般家庭におけるガス代のうち、約8割が給湯の利用によるといわれており、お風呂、シャワー、台所の洗い物など、私たちの生活の中では、案外お湯を使う機会が多くあります。
ガス代の節約を考えるのであれば、給湯器で使用するガスを減らすことが最も効果的です。特に夏は、そこまで高い温度のお湯が必要でないと感じる人も多いので、給湯温度の設定を見直すには良いタイミングと言えます。
給湯器の温度を1℃下げるとガス代はどれくらい安くなる?
給湯器の設定温度を1℃下げると、どれくらいの節約につながるのでしょうか。
一般社団法人日本ガス協会によると、キッチンの給湯温度を3℃下げると1.6%、お風呂の給湯温度を2℃下げると1.9%のガス使用量の削減が見込まれます。単純に割り算をして、1℃あたりキッチンでは約0.5%、お風呂では約1.0%、合計して1.5%のガス使用量が削減されると仮定して、計算してみましょう。
試算条件
・1ヶ月あたりのガス料金:3446円 ※1
・ガス代における給湯器利用の割合:8割
・給湯温度を1℃下げたときの削減率:1.5%
※1:総務省 家計調査 家計収支編 二人以上世帯 2024年7~9月期の平均値
試算結果
・1ヶ月あたりの給湯器利用によるガス代:3446円×80%=約2756円
・給湯温度を1℃下げたときのガス代削減効果:2756円×1.5%=41円
設置されている給湯器の種類などによっても異なりますが、給湯器の設定温度を1℃下げたときのガス代削減効果の目安は、1ヶ月あたり41円です。不必要に高い温度に設定しておく必要はないので、設定温度を下げること自体は良いことですが、ガス代の節約としては大きなインパクトではないと言えるでしょう。
給湯温度を1℃下げたときの節約効果を知って適切な温度を考えよう
給湯器の利用は、家庭のガス代の8割を占める大きなものです。給湯温度を1℃下げるとガス代節約につながるように思いますが、本記事で計算したように、設定温度を1℃下げたときの1ヶ月あたりの節約金額は41円で、そこまで大きな節約効果は期待できないことが分かりました。
とはいえ、具体的な金額を知ることで「このくらいの金額であれば」と家族間で給湯温度を決めるときの納得感が高まるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2024年7~9月期
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
