大卒・社会人3年目で「貯蓄0円」の息子。月収は「25万円」だそうですが、「平均」よりも少ないのでしょうか?
「貯蓄0円」と聞くと「周囲と比べて少ないのでは? 」と不安になることもあるかもしれません。
本記事では、20代で貯蓄がない人の割合や平均貯蓄額をご紹介するとともに、貯蓄を殖やす方法についてもまとめています。
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目次
20代で「貯蓄0円」の人はどのくらいいる?
今回の事例では「大卒・社会人3年目」ということなので、年齢は25歳程度と仮定しましょう。
令和4年の「国民生活基礎調査」によると、世帯主が29歳以下の320世帯中「貯蓄がない」と答えたのは32世帯で、割合にすると10%であることが分かっています。同じ29歳以下で「貯蓄がある」と答えた274世帯中、最も多かったのは「50万円未満」の55世帯、次いで「50~100万円未満」の45世帯、「100~200万円未満」の41世帯でした。
また、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」では、大学卒業の25~29歳の平均賃金は26万5200円です。今回の事例では「月収25万円」ということなので、平均と比較すると低い可能性があります。
「月収25万円」の人の平均貯蓄額は?
次に、月収25万円の人の平均貯蓄額を確認してみましょう。月収25万円だと、単純計算で年収300万円になります。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、単身世帯における「年間収入300~500万円未満」の平均貯蓄額は796万円、中央値は200万円です。平均値は一部の収入が極端に高い世帯や低い世帯の影響を受けてしまうため、中央値を参考にするとよいでしょう。
最も多いのは「貯蓄0円」の25.2%なので、年収300万円だと貯金がまったくない人も一定数いることが分かります。次に多いのは「100万円未満」の13.7%、「100~200万円未満」の9.3%ですが、3000万円以上の貯蓄がある人も8.4%います。
20代で貯蓄を殖やすポイント
20代だと貯金の重要さを意識せず、浪費を続けてしまう人もいるかもしれません。
そのため、まずは家計簿をつける習慣をつけて無駄な支出を洗い出しましょう。家計簿アプリなどを利用すれば、手軽に毎月の収支が一目で分かるようにできるはずです。
コツコツと貯金することが苦手な場合は、先取り貯金がおすすめです。給料が入ったらまずは一定額を貯蓄用の口座に移しておき、残ったお金で生活しましょう。残りのお金でやりくりする癖をつけることで、無駄遣いをなくせる可能性があります。
また、若いうちから資産運用を検討するのもよいかもしれません。資産運用の方法としては、少額から始められる積立投資信託や、運用益が非課税になる制度である少額投資非課税制度(NISA)などがありますが、元本割れのリスクがある点は理解しておきましょう。
ただし、20代から貯蓄を始めるにあたって、こまめな見直しが必要になることを覚えておきましょう。結婚したり子どもが生まれたりすれば必要なお金も変わってきます。高齢になると入院費や介護費などのことも考えなければならないため、自分に必要なお金がどのくらいなのかを確認しながら貯蓄計画を立てていきましょう。
月収25万円の人の貯蓄額の中央値は200万円だが、20代で「貯蓄0円」の人も一定数はいる
大卒で社会人3年目の人の年齢を25歳程度と仮定した場合、「貯蓄0円」という人も10%程度いることが分かっています。
また、月収25万円という人の貯蓄額の中央値は200万円ですが、こちらも「貯蓄0円」の割合は25.2%と一定数はいるようです。
貯蓄が平均より少ないことに不安を感じるようであれば、早めに収支の見直しや先取り貯金、資産運用などを検討し、貯蓄を殖やせるよう努めましょう。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口 国民生活基礎調査 令和4年国民生活基礎調査 所得・貯蓄
厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
