10年以上同じエアコンを使っていますが、そのせいで「電気代」が高いのでしょうか?最新モデルに買い替えた場合の電気代の差を比較
この記事では、最新モデルへの買い替えによる電気代の節約効果とメリットについて解説します。
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最新エアコンと10年以上前のエアコンの電気代を比較
では、2025年モデルの最新エアコンと2014年モデルのエアコンでは電気代にどのくらいの差があるのでしょうか。表1は、ある家電メーカーがカタログに記載している「消費電力量期間合計(年間)(kWh)」と、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電気料金単価「31円/kWh」を乗じて算出したものです。
表1
| 6畳 | 8畳 | 10畳 | 12畳 | 14畳 | 18畳 | 20畳 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2014年モデル | 1万9530円 | 2万2227円 | 2万4490円 | 3万2984円 | 3万4007円 | 5万3816円 | 6万3674円 |
| 2025年モデル | 1万8693円 | 2万1545円 | 2万4490円 | 3万1992円 | 3万3046円 | 5万1305円 | 5万9582円 |
| 差額 | 837円 | 682円 | 0円 | 992円 | 961円 | 2511円 | 4092円 |
※筆者作成
最新エアコンと10年以上前のエアコンでは、電気代の差額は約680円~約4000円です。また、広い部屋に対応したエアコンほど消費電力は大きく、電気代の差も広がることが分かりました。
経年劣化によるエアコンの電気代の変化
表1の差額を年間の電気代として見ると、最新モデルに買い替える必要はないように感じるかもしれません。しかし、表1はカタログスペックをもとに比較したものなので、10年以上前のエアコンが新品だった場合を想定しています。
エアコンの消費電力は経年劣化により、1年ごとに4%~5%ほど増加するとされています。
2014年モデルのエアコン(6畳用)を5年使用した場合、年間の電気代は約25%増で約2万4412円、10年使用した場合は約50%増で約2万9295円です。
10年使っているエアコンと最新モデルのエアコン(6畳用)を比べた場合、年間の電気代の差は1万602円と大きく跳ね上がります。
電気代を抑えるためには、エアコンを使い始めてから10年というのは買い替えるタイミングの目安の一つといえるでしょう。
最新モデルのエアコンに買い替えるメリット
最新モデルになると電気代の節約だけでなくさまざまな機能が搭載されており、エアコンの利便性や快適さの向上が期待できます。
ここでは、どのような機能が搭載されているか解説します。
フィルターの自動清掃
エアコンの仕組みは、室内の空気を取り込み、冷やしたり暖めたりしてから、再度室内へ空気を戻すというものです。この際に、フィルターを通すことでほこりやごみを除去します。しかし、使用を続けているとフィルターが目詰まりしてしまうため、定期的な掃除が必要になります。
ところが、最新のエアコンの多くには、フィルターを自動で清掃してくれる機能が搭載されています。除去されたゴミを捨てる必要はありますが、フィルター掃除の手間が省けるだけでも、日々の使い勝手は向上します。
AIによる自動調整
エアコンの設定温度や湿度などを学習して、快適な自動運転を行ってくれたり、室内の温度を検知して部屋全体が快適になるように調整してくれたりする機能があります。
さらに、AIが人間の手先や足先の温度変化を感知したり、脈を感知したりして、風向きや温度を調整するような機能もあります。
スマートフォンでの遠隔操作
スマートフォンにアプリを入れることで、家の外からエアコンを操作する機能があります。外出後にエアコンの切り忘れに気づいたときに出先からエアコンをオフにできるだけでなく、自宅の近くに帰ってきたら自動でスイッチが入るように設定することもできるのです。
また、1週間の予定に合わせてエアコンのオン・オフなどをまとめて設定しておける機能もあります。
エアコンの電気代を抑える工夫
エアコンを使うときは、少し気をつけるだけでも電気代を抑えることができます。
・室外機の吹き出し口をふさがない
吹き出し口をふさいでしまうと、放出した熱い空気がこもってしまい、その熱い空気を取り込んで冷やすために余計に電力を使ってしまうことになります。室外機の周りは空間を作って空気が循環できるようにしましょう。
・風量は自動設定にする
風量を自動設定にすると、設定温度になるまでは強風、温度が安定すれば弱風と、自動的に適切な風量に調整してくれるので、無駄な電力を使わずにすみます。
・扇風機やサーキュレーターを使う
室内の空気が循環するように扇風機やサーキュレーターを使うことで部屋全体が快適な温度になり、電力を使いすぎないようにできます。
エアコンの利用時には無駄な電力を使わない工夫をしましょう。
最新エアコンに買い替えることで電気料金を抑えられる
10年以上使っているエアコンを使い続けるよりも、最新のエアコンに買い替えることで、電気料金の節約になると解説してきました。さらに、最新のエアコンには利便性アップや生活の快適度合いの向上が期待できる機能も搭載されています。最適なエアコンを選ぶ際の参考にしてみてください。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
