単身世帯の「金融資産保有額」の平均は? 「3000万円以上」ためている「世帯」はどれくらいある?
今回は、単身世帯の金融資産保有額の平均や、貯蓄を殖やす方法を解説します。
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単身世帯の「金融資産保有額」の平均
金融広報中央委員会の知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によれば、単身世帯の金融資産保有額は平均941万円です。単身世帯の金融資産保有額の分布割合は、表1の通りです。
表1
| 金額 | 割合 |
|---|---|
| 非保有 | 36.0% |
| 100万円未満 | 12.6% |
| 100万円~200万円未満 | 6.3% |
| 200万円~300万円未満 | 4.4% |
| 300万円~400万円未満 | 4.3% |
| 400万円~500万円未満 | 2.9% |
| 500万円~700万円未満 | 4.8% |
| 700万円~1000万円未満 | 4.2% |
| 1000万円~1500万円未満 | 5.7% |
| 1500万円~2000万円未満 | 3.0% |
| 2000万円~3000万円未満 | 4.6% |
| 3000万円以上 | 8.6% |
| 無回答 | 2.6% |
| 平均額 | 941万円 |
| 中央値 | 100万円 |
※金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年」を基に筆者作成
金融資産の平均額は約900万円ですが、中央値は100万円と大きな差があります。また、非保有と100万円未満の世帯を合計すると50%近くに上ります。平均額は約900万円である一方、単身世帯の半数近くは金融資産が100万円未満ということになるでしょう。
なお、3000万円以上をためている世帯の割合は、わずか8.6%です。
貯蓄を殖やす方法
金融資産を十分に保有できていないと感じる人は、将来や万が一に備えて貯蓄を始めましょう。貯蓄を殖やす方法を具体的に解説します。
貯蓄の目標額を設定する
貯蓄を殖やすために、目標額の設定から始めましょう。
目標額を設定することで、貯蓄の意識を高められます。結婚などのライフイベントや車の購入など、大きな買い物を目標にすると金額や期間が定まりやすくなるでしょう。
ほかにも、万が一の病気やリストラ、災害に備えるための貯蓄も必要かもしれません。予期せぬ出費に備えるためには、生活費の6ヶ月分が必要だと考えられています。
貯蓄の目標額を定めたら、毎月の貯蓄額を算出しましょう。
支出をおさえて貯蓄にまわす
毎月の目標貯蓄額が不足する場合は、現状の支出からムダ遣いを洗い出します。例えば、嗜好(しこう)品や衝動買いをしたものなど、生活になくても支障がないものです。浪費による支出から、貯蓄にまわすお金を捻出できます。
浪費を貯蓄にまわしても不足するようであれば、さらに支出をおさえる工夫が必要です。毎月コンスタントに発生する固定費を見直し、貯蓄にまわしましょう。
・保険料
不要な契約や特約があれば、見直すことでおさえられます。
・スマホの通信費
使用状況を確認して、最適なプランや格安スマホに乗り換えるとよいでしょう。
・水道光熱費
契約内容を見直して、使用する時間帯に適したプランや電力会社の変更で料金をおさえられる可能性があります。
・家賃
より安い物件への引っ越しを検討してもよいかもしれませんが、敷金・礼金や引っ越し費用の負担まで意識することが大切でしょう。
収入を増やして貯蓄する
目標額への不足分を補うために、収入を増やすことを検討するのも方法の1つです。
ポイントをためたり活用したりする「ポイ活」では、買い物などでためたポイントを換金できるほか、対象サービスの決済で使うことができます。ポイントを効率よく稼ぐために、日常の買い物は対象のクレジットカードで決済することや、サービスを1か所に集中させるとよいかもしれません。
副業で収入を増やす方法もあります。勤務先が副業を認めている場合に限られますが、アルバイトのほかにも特技や趣味を生かしてフリーランスとして稼ぐ方法もあります。
単身世帯の貯蓄は平均900万円! 3000万円以上ためている世帯は8.6%程度
単身世帯の貯蓄の平均は900万円で、半数近くが100万円未満でした。また、3000万円以上ためている世帯はわずか8.6%です。
貯蓄を殖やしたいと考える場合は、毎月の目標額を設定し、支出をおさえたり収入を増やしたりしてお金を捻出することが大切です。一人暮らしで貯蓄の目安に疑問を感じている人は、今回の内容を参考にしてください。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
