エアコンの季節になり電気代が「毎月2万円以上」かかっています…。国の支援もあるようですが、例えば「1日9時間」エアコンを使った場合「電気代」はいくら値引きされる計算ですか?
2025年の夏も気温が高くなることが予想され、エアコンの使用状況により電気代もかさむと考えられますが、政府の支援事業によって負担を軽減できる可能性があります。
本記事では、夏場の電気代の平均値や政府の「電気・ガス料金負担軽減支援事業」について紹介します。
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目次
2024年7~9月期の電気代は1ヶ月あたり「約1万円」
総務省統計局の「家計調査 家計収支編」によると、2024年7~9月の夏季における1ヶ月あたりの電気代平均額は1万13円です。表1にシーズンごとの1ヶ月あたりの平均電気代をまとめました。
表1
| シーズン(2024年) | 1ヶ月あたりの電気代平均 |
|---|---|
| 1~3月 | 1万974円 |
| 4~6月 | 9133円 |
| 7~9月 | 1万13円 |
| 10~12月 | 9645円 |
※筆者作成
1年の中でも、エアコンの使用頻度が高くなる夏、冬は電気の使用料も上がる傾向にあります。同調査における2025年1~3月の電気代は1万3445円であり、2024年に比べると高めの金額です。背景のひとつとして、ウクライナ危機によるエネルギー需給のひっ迫が挙げられるでしょう。
物価高騰を受けて政府は7月使用分から「電気・ガス料金負担軽減支援」を再開
電力使用量が多くなると予想される7~9月の間、電気・ガス料金負担軽減支援が再開されます。支援の再開には物価高への懸念や、例年以上の猛暑に備えるといった目的があるようです。各料金の値引き単価を表2にまとめました。
表2
| 種類 | 7・9月値引き単価 | 8月値引き単価 |
|---|---|---|
| 電気(低圧) | 2.0円/キロワットアワー | 2.4円/キロワットアワー |
| 電気(高圧) | 1.0円/キロワットアワー | 1.2円/キロワットアワー |
| 都市ガス | 8.0円/立方メートル | 10.0円/立方メートル |
出典:経済産業省資源エネルギー庁「電気・ガス料金負担軽減支援事業」を基に筆者作成
電気は2種類ありますが、主に一般家庭などで用いられるのは低圧電力です。高圧電力は主に企業や商業施設、工場などで用いられます。
「1日9時間」エアコンを使った場合「電気代」はいくら値引きされる?
一般家庭において、1日に9時間エアコンを使用した際、電気・ガス料金負担軽減支援によっていくらくらいの恩恵を受けられるのか見ていきましょう。表3は、さまざまなメーカーの8畳用エアコンにおける冷房を9時間使った際の消費電力量と、電気代の一覧です。
表3
| 製品 | 冷房時消費電力 | 9時間使用した場合の 消費電力量 |
7・9月使用分の値引き代/日 | 8月使用分の値引き代/日 |
|---|---|---|---|---|
| エアコンA | 710ワット | 6.39キロワットアワー | 12.78円 | 15.336円 |
| エアコンB | 680ワット | 6.12キロワットアワー | 12.24円 | 14.688円 |
| エアコンC | 745ワット | 6.705キロワットアワー | 13.41円 | 16.092円 |
※筆者作成
消費電力が異なるためメーカーや製品によって前後しますが、1日あたり12円~16円程度の値引きが期待できるでしょう。
1ヶ月分(30日)に換算すると、エアコンAの場合、7・9月使用分で約383円、8月使用分で約460円となるため、シーズンを通して合計で1000円以上お得になる計算です。エアコンの消費電力はメーカーのカタログなどに掲載されているため、自宅で使用しているエアコンの消費電力が気になる場合はホームページなどで調べてみましょう。
まとめ
2025年の7~9月使用分に対して、電気・ガス料金負担軽減支援が実施されます。エアコンのメーカーなどにもよりますが、1日9時間エアコンを使用するのであれば、シーズンを通して1000円以上の値引きが見込めるケースもあります。適度にエアコンを利用して、熱中症を防ぎましょう。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 2024年7~9月期
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査/家計収支編 総世帯 詳細結果表 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 2025年1~3月期
経済産業省資源エネルギー庁 電気・ガス料金支援 電気・ガス料金負担軽減支援事業
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
