日本で「コーヒーへの支出額」が多い地域! 3位「東京」2位「京都」を超えた1位とは? 1日の“適正量”についても解説
では、地域別で見るとコーヒーへの支出額、消費量が多いのはどこなのでしょうか。また、健康的にコーヒーを楽しむためには、1日何杯までが適正なのか、寝る何時間前までなら飲んでも大丈夫なのかも気になるところでしょう。
本記事では、コーヒーの地域別支出額と適切な飲み方について解説します。
ファイナンシャルプランナー2級技能士・夫婦カウンセラー
コーヒーの地域別年間支出額ランキング
総務省統計局の「家計調査(二人以上の世帯)」によると、2022~2024年のコーヒーへの年間支出額は都道府県庁所在市や政令指定都市別で大きな差があることが分かります。
全国平均の年間支出額は7675円となっていますが、最も支出額が多い都市と少ない都市では2倍近い開きがあります。支出額が多い上位5都市は以下のとおりです。
1位:滋賀県(大津市) 9988円
2位:京都府(京都市) 9434円
3位:東京都(東京都区部) 8845円
4位:北海道(札幌市) 8710円
5位:石川県(金沢市) 8570円
一方、支出額が少ない都市を見ると、宮崎県(宮崎市)が5773円で最も少なく、次いで鹿児島県(鹿児島市)6150円、静岡県(静岡市)6192円、熊本県(熊本市)6292円、静岡県(浜松市)6353円となっています。九州地方の都市が下位に多く、温暖な地域ほどコーヒーの消費が少ない傾向があるのかもしれません。
この地域差には、気候や文化的背景が影響しているとも考えられます。京都や金沢といった古都では、喫茶店文化が根付いており、コーヒーを楽しむ習慣が定着しているのではないでしょうか。
また、気温が低い地域ほどホットコーヒーの消費量が多い傾向もあるといわれています。
コーヒーは1日何杯まで飲んでもいい?
コーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があり、適量であれば集中力の向上や疲労感の軽減などのメリットがあります。しかし、過剰摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
厚生労働省によると、健康な成人のカフェイン摂取量は1日400ミリグラム以下が望ましいとされています。コーヒー1杯(約150ミリリットル)に含まれるカフェイン量は約90ミリグラムなので、1日3~4杯程度が適正量といえるでしょう。ただし、以下の点に注意が必要です。
●妊婦の場合は1日200ミリグラム以下(コーヒー約2杯分)に制限することが推奨されています
●個人差があるため、動悸(どうき)や不眠などの症状が出る場合は量を減らしましょう
●エナジードリンクや緑茶など、ほかの飲み物からもカフェインを摂取している場合は、その分を考慮する必要があります
寝る何時間前までならコーヒーを飲んでも大丈夫?
カフェインの覚醒作用は、睡眠の質に大きく影響します。良質な睡眠を確保するためには、就寝前のコーヒー摂取時間に気をつける必要があります。
カフェインの半減期(体内のカフェイン濃度が半分になるまでの時間)は約2~6時間と個人差がありますが、就寝の6時間前までにコーヒーを飲み終えることが理想的です。
例えば、午後11時に就寝する場合は、午後5時以降はコーヒーを控えたほうがよいでしょう。ただし、カフェインへの感受性には個人差があり、敏感な人は8時間前から控えることをおすすめします。夕方以降にコーヒーを飲みたい場合は、以下の対策が有効です。
●カフェインレスコーヒー(デカフェ)に切り替える
●ミルクを多めに入れて、カフェイン濃度を薄める
●1杯の量を減らす
まとめ
コーヒーへの年間支出額は地域によって差があり、滋賀県大津市が9988円で最も多く、全国平均の約1.3倍となっています。
健康的にコーヒーを楽しむためには、1日3~4杯程度を目安にし、就寝の6時間前までに飲み終えることが大切です。カフェインの取りすぎに注意しながら、自分に合った適正量を見つけて、コーヒータイムを楽しみたいですね。
出典
総務省統計局 家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市 ランキング(2022年(令和4年)~2024年(令和6年)平均)
厚生労働省 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A
執筆者 : 藤澤環奈
ファイナンシャルプランナー2級技能士・夫婦カウンセラー
