会社の先輩から「社内預金」を勧められました。利率は「0.5%」で定期預金より高いですが、利用する際に「注意点」はありますか?

配信日: 2025.07.31
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会社の先輩から「社内預金」を勧められました。利率は「0.5%」で定期預金より高いですが、利用する際に「注意点」はありますか?
社内預金制度は、企業が社員からお金を預かり一定の利息をつけて返還する仕組みです。銀行よりも利率が高く自由に引き出せることが一般的ですが、利用にはあらかじめ知っておきたい注意点がいくつかあります。
 
そこで今回は、社内預金の基本的な内容と銀行の定期預金との違い、利用時に知っておきたい注意点について解説します。社内預金の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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社内預金制度について

社内預金制度は、従業員が勤務先にお金を預ける制度です。月の給与から天引きで積み立てる仕組みが一般的で、会社が預金を管理して利息を上乗せします。
 
この制度は、労働基準法に基づいて従業員の貯蓄を支援するために設けられている福利厚生制度の1つです。
 
導入は企業の任意であるため、すべての企業で利用できるわけではありません。社内預金制度を実施・運用する場合は、労働基準監督署に労使協定締結の届け出が必要です。
 

社内預金のメリットとデメリット

社内預金には、従業員にとっていくつかのメリットがあります。
 
まず、銀行の定期預金より金利が高めに設定されていることが一般的です。企業は、法令で定められた利率以上で預金を管理するよう義務づけられています。
 
次に、給与からの天引きにより自動的に積み立てられるため、一度手続きをすれば手間なく計画的な貯蓄が可能です。
 
一方、デメリットとしては元本が保証されない可能性がある点です。
 
通常、銀行の定期預金は預金保険制度の対象となり、万が一金融機関が破綻した場合でも元本1000万円とその利息までが保護されます。
 
これに対し社内預金は、「賃金の支払い確保等に関する法律」に基づいて一定の保全措置を講じてはいるものの、企業の経営状況によっては元本が返ってこないリスクがゼロではないのです。
 

利率だけじゃない社内預金と銀行預金の違い

企業が直接管理する社内預金と、銀行などの金融機関が運用する定期預金には、利率以外にも次のような違いがあります。
 

利用条件

社内預金制度は、制度を導入している企業に在籍している従業員のみが利用できます。一般的には、転職や退職により会社をやめた場合、預け入れはできなくなり払い戻しの手続きが必要です。
 
一方で、銀行の定期預金は誰でも利用可能であり、金融機関や口座の種類に応じてさまざまな商品から選択できます。
 

払い戻しについて

銀行の定期預金は、原則として満期まで解約できません。中途解約も可能ですが、利息が減ったり手数料がかかったりする場合もあるでしょう。
 
これに対して社内預金は、比較的自由に引き出しできます。ただし、企業ごとに条件が決められていて、払い戻しには一定の時間がかかるケースもあるため注意しましょう。
 

社内預金を利用する場合は利率だけでなくリスクや制限についても確認が必要

社内預金は、銀行の定期預金と比べて高い金利で運用できる点が魅力です。また毎月の給与から自動的に積み立てられるため、一度手続きをすれば貯蓄を着実に殖やせます。
 
しかし社内預金制度には、銀行の定期預金と違い元本が保証されない可能性や、払い戻しに時間がかかる場合もあるため、注意が必要です。
 
利用にあたっては、事前にメリットとデメリットを十分に確認することが大切です。
 
今回ご紹介した内容を参考に、自分のライフスタイルや貯蓄目的などに合わせた活用方法を検討しましょう。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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