妻が洗濯機を夏だからと1日2回も回していますが、電気代が2倍かかっていないでしょうか?

配信日: 2025.08.02
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妻が洗濯機を夏だからと1日2回も回していますが、電気代が2倍かかっていないでしょうか?
汗をかきやすい夏場は、タオルや衣服などの交換頻度が上がり、洗濯物がすぐ山のようにたまります。とくに家族が多い家庭では、1日1回では足りず、朝と夜の2回洗濯機を回す日も珍しくないでしょう。
 
ただ、洗濯機の使用回数が増えると心配になるのが電気代です。単純に考えれば、2回使えば費用も2倍になりそうな気がします。
 
しかし実際には、洗濯機の運転方法や契約している電気料金プランなどによって、消費電力は大きく変わります。今回は1日2回の洗濯が家計に与える影響を具体的に見ていきましょう。
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1日2回洗うと電気代はどのくらい増える?

まずは1日2回洗濯機を回した場合、単純に電気代が2倍になるとして、1ヶ月(30日)の電気代がどれくらいかかるのか計算してみましょう。
 
仮に、洗濯時の消費電力量約60Whの縦型洗濯機で「洗濯のみ」を行った場合、電気料金単価31円/kWhで計算すると、1回あたり約1.86円、1日2回で約3.72円、月約112円の負担です。
 
洗濯時の消費電力量約68Whのドラム式洗濯機の場合は、同じく電気料金単価31円/kWhとすると、1回あたり約2.11円となり、1日2回で約4.22円、月額にして約127円となる計算です。
 
ただし、洗濯機を1日2回使ったとしても、実際には機種やコースなどにより消費電力が異なり、単純に2倍になるとは限りません。
 
また、契約している電気料金プランによっては、使う時間帯によって電気料金が変わるケースもあります。夜間の時間帯が割安となるプランであれば、この時間帯に洗濯することで、2回洗っても電気代を抑えられるでしょう。
 
そのため、1日2回洗うからといって単純に電気代が2倍になるとは限らないのです。実際の料金は契約している電気料金プランや時間帯、洗濯コースなどによって変わります。自分の生活に合った電気料金プランを選び、うまく使うことで、電気代を節約できるでしょう。
 

乾燥機能を使うと電気代は大きく変わる

洗濯のみの場合の電気代は控えめでも、一般的に乾燥機能を使い始めると電気代は一気に上がります。例えば、洗濯~乾燥で2290Whの消費電力量となる縦型洗濯機を使用した場合、1回の電気代は約71円です。毎日2回使えば、1ヶ月(30日)で4000円を超えることもあります。
 
一方、洗濯~乾燥(標準モード)で890Whの消費電力量となるドラム式洗濯機では、1回の電気代は約28円です。こちらも1日2回の使用で月1600円程度に達する計算です。
 
乾燥機能を日常的に使うかどうかで月々の電気代は大きく変わります。とくに縦型洗濯機の乾燥機能は高コストになりやすいため、必要な時だけに絞るなど、使い方を工夫することが家計を守るポイントです。
 

洗濯の回数、本当に1日2回必要?

夏は汗をかく量が増え、衣服やタオルの使用枚数が多くなりがちです。そのため、1日2回洗濯機を回すことも珍しくないかもしれません。ただ、毎日2回の洗濯が本当に必要かどうか、少し考えてみる余地はありそうです。
 
経済産業省資源エネルギー庁の試算では、定格容量の4割程度の少ない量でこまめに洗うよりも、容量に対して8割程度にまとめて洗った方が効率的で、水道代と合わせて年間で約4510円の節約になるというデータがあります。
 
少量ずつ1日2回洗うより、定格容量の8割程度で1回にまとめた方が電気代などの負担が軽くなるようです。
 
もちろん、汚れ具合や家庭の事情によって毎日2回の洗濯が必要な日もあるでしょう。しかし、まとめて洗えるくらいの分量であれば、洗濯の回数を減らすことで、電気代を抑えられるかもしれません。
 

節電しながら清潔を保つための工夫

洗濯にかかる電気代は、ちょっとした工夫で無理なく節約できます。毎日の洗濯を見直す際に、ぜひ取り入れたいポイントを以下にまとめました。


・洗濯物は洗濯機の容量の7~8割程度にし、まとめ洗いで回数を減らすと効率的
・「お急ぎモード」などの時短機能を活用して、使用電力量を抑える
・夜間の割安電気料金プランを利用すれば、電気代を効果的に節約可能
・乾燥機の使用は必要最低限にとどめ、外干し・室内干しを基本にする
・重い衣類は下の方に入れるなど、洗濯物の入れ方を工夫することで、汚れ落ちが向上し、二度洗いの無駄を防げる

これらの工夫を続けることで、毎月の電気代を抑えつつ、清潔な洗濯物をキープできるでしょう。毎月の電気代が気になる方はぜひ実践してみてください。
 

電気代が単純に2倍になるとは限らないが注意は必要

機種やコースなどによっても異なりますが、洗濯機を1日2回使っても、洗濯のみの電気代であればほとんど増えない可能性があります。しかし、乾燥機能を使うと電気代が大幅に上がるため、使用頻度には注意が必要です。
 
1日2回洗うからといって、単純に電気代が2倍になるとは限りませんが、家計への影響を考えて、乾燥機能の使い方や洗濯の工夫を見直すことが大切です。この記事を参考に、日々の暮らしでできる節電を意識してみましょう。
 

出典

経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 洗濯機
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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