引っ越しを機に12年使用している「冷蔵庫」を買い替えるのはぜいたくでしょうか？ 冷蔵庫の寿命や故障を原因に「買い替える人」の「割合」を教えてください

「冷蔵庫」は日々の生活に欠かすことのできない家電です。そんな冷蔵庫の買い替え時期について「引っ越しを機に買い替えるか」「故障するまで買い替えを待つべきか」で悩む方もいるでしょう。
 
そこで本記事では、冷蔵庫の寿命や故障を原因に買い替える人の割合を紹介します。冷蔵庫の寿命が近いサインについても解説していますので、壊れる前に適切な判断をするための参考にしてください。

冷蔵庫の寿命はどのくらいなのか？

本章では、冷蔵庫の寿命について解説します。一般的な寿命の目安と、国が定める耐用年数には違いが見られるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
 

冷蔵庫の一般的な平均寿命

一般的に、冷蔵庫の寿命は「10年前後」とされています。寿命はメンテナンスの方法や使い方によって左右され、定期メンテナンスや適度な掃除で清潔に保っていれば、より長く使用できる可能性があります。
 
ただし、冷蔵庫の修理に必要な部品を、メーカーが無期限に保管しているわけではありません。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会によると、電気冷蔵庫の補修用部品の保有期間は「9年」とされています。そのため、購入から10年を超えると修理対応が難しくなり、買い替えを検討すべき時期といえるでしょう。
 

国が定める耐用年数

冷蔵庫などの家電や家具には「耐用年数」が設けられています。耐用年数とは通常の用途で問題なく使用できる期間を指しており、電気冷蔵庫の耐用年数は「6年」とされています。
 
耐用年数と実際の寿命は必ずしも一致するわけではありません。しかし、使い方や設置環境によっては、平均寿命より早いタイミングで不具合や故障が生じ、買い替えが必要になるケースも考えられます。そのため、耐用年数である「6年」を修理や買い替え時期の1つの目安として意識するのもよいでしょう。
 

故障を原因に買い替える人はどのくらいいるのか？

2025年3月に内閣府が実施した「消費動向調査」によると、2025年3月時点での2人以上世帯における電気冷蔵庫の平均使用年数は「13.5年」、故障による買い替えは「65.7％」と公表されています。
 
そのほかの買い替え理由は「上位品目：11.0％」「住居変更：9.7％」「その他：13.6％」です。この内閣府の調査結果からも分かる通り、多くの人が寿命による故障をきっかけに買い替えを検討していることが伺えます。冷蔵庫は長く使える反面、突然の不調や故障が起きやすい家電でもあることが分かるでしょう。
 

冷蔵庫の寿命が近いサインとは？

寿命による故障がきっかけで買い替えを検討するといっても、故障してからでは食品の保存に支障をきたし、急な出費や生活の不便が避けられません。そのため、寿命が近いサインを早めに察知し、故障前に計画的な買い替えを検討することが大切です。
 
冷蔵庫の寿命が近いサインには、下記が挙げられます。

●冷蔵庫内の冷えが悪くなる
●製氷機で氷が作れない
●異音が聞こえる
●水漏れしている など

こういった症状が見られた場合、修理や買い替えを検討するタイミングといえるでしょう。日頃から冷蔵庫の異変を見逃さず、適切で早めの対応を心がけることが、トラブルを防ぐポイントです。
 

冷蔵庫は故障で買い替えを検討する人が65.7％！ 寿命が近づいているサインを見極めよう

冷蔵庫の平均寿命は約10年とされており、内閣府の調査によると故障をきっかけに買い替える人は65.7％に上ります。ただし、国が定める耐用年数は6年であり、使い方や設置環境によっては平均寿命を迎える前に故障してしまうケースもあるでしょう。
 
冷えにくさや異音、水漏れなどの異変は寿命のサインと考えられるため、急な故障による不便を避けるためにも、早めに買い替えを検討することが大切です。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会　別表3 補修用性能部品表示対象品目と保有期間
e-Gov 法令検索　減価償却資産の耐用年数等に関する省令（昭和四十年大蔵省令第十五号）
内閣府　消費動向調査 令和７年３月実施調査結果
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー