夏場も窓に「断熱フィルム」貼ると電気代の節約になるって聞きますが、本当に効果あるのでしょうか?

配信日: 2025.08.07
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夏場も窓に「断熱フィルム」貼ると電気代の節約になるって聞きますが、本当に効果あるのでしょうか?
断熱フィルムを窓に貼ると、夏の電気代が安くなるらしい…… そのような話を耳にしたことはありませんか? たしかに、冬の寒さ対策には効果がありそうですが、「夏にも断熱って意味あるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
 
そこで本記事では、断熱フィルムの仕組みや、実際に夏場の電気代にどれくらい効果があるのか、どんなフィルムを選べばいいのかを解説します。
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夏に「断熱フィルム」は意味あるの? 実は“遮熱”がポイント

断熱フィルムは冬用と思われがちですが、実は夏にも使い方次第で効果を発揮します。ポイントは遮熱の性能ですが、断熱と遮熱の違いを知ることで、フィルム選びに失敗しにくくなります。そこで、まず知っておきたいのは、「断熱フィルム」と「遮熱フィルム」の違いです。
 
断熱フィルムは、室内外の熱移動を抑えるフィルムで、冬場の“保温”に効果的です。一方、遮熱フィルムは太陽の熱エネルギー(赤外線)を反射するフィルムで、夏場の“暑さ対策”に有効とされています。
 
つまり、夏場に冷房の効きが良くなる=電気代の節約になる効果を期待する場合は、「遮熱性能のある断熱フィルム」を選ぶことが大切です。
 
最近では、「断熱+遮熱+UVカット+飛散防止」など、複数の機能を備えた多機能フィルムも販売されています。窓からの熱の侵入を抑え、室温上昇を防ぐことで、エアコンの負担を軽減することができます。
 

実際にどのくらい電気代が安くなる? 効果の目安と実例

では実際に、遮熱・断熱フィルムを貼ることで、電気代はどれくらい安くなるのでしょうか?
 
東京都環境局によれば、夏場の冷房時に室内の暑さの約7割以上は窓からの熱侵入によるとされており、窓対策が冷房効率において重要であると指摘されています。遮熱フィルムや断熱窓を導入することで、冷房によるエネルギー負荷の削減効果が期待でき、住宅だけでなく学校施設でも省エネ対策として活用されています。
 
同様に、住宅用フィルムメーカーやリフォーム会社の資料でも、「年間で3000~6000円程度の節電効果」が見込まれるというデータが掲載されています。
 
また、実際に使った人の声としては、「エアコンの設定温度を1〜2度上げても快適になった」「西日の暑さが和らぎ、冷房の効きが明らかに良くなった」「貼った部屋と貼っていない部屋の体感温度が違う」といった口コミも多く見られます。
 
もちろん、効果の感じ方には個人差がありますが、日差しの強い南向き・西向きの窓に使えば効果を実感しやすいでしょう。
 

貼る前にチェック! 窓とフィルムの相性や注意点

断熱フィルムは手軽に使える節電アイテムですが、貼る前にいくつか注意すべきポイントがあります。窓の種類やフィルムの選び方を誤って思わぬトラブルにならないよう、安心して効果を得るためにも事前に確認しておきましょう。
 

複層ガラスには注意が必要

近年の住宅では、断熱性を高めた「複層ガラス(二重ガラス)」が使われていることがあります。このタイプの窓に市販のフィルムを貼ると、“熱割れ”と呼ばれるガラスの破損を引き起こすリスクがあります。
 
このため、複層ガラスには「熱割れ対策済み」のフィルムを選ぶか、施工業者に相談することをおすすめします。
 

DIYとプロ施工、どちらがいい?

市販のフィルムを自分で貼る「DIYタイプ」は、費用を抑えられるのが魅力です。ホームセンターやネット通販では、1平方メートルあたり1000〜2000円ほどで購入できます。
 
一方で、見た目や耐久性を重視するならプロによる施工も選択肢の一つになります。こちらは、1平方メートルあたり4000~8000円ほどが相場です。窓が大きかったり複雑な形状だったりする場合は、プロに任せると仕上がりがきれいになります。
 

フィルム選びは「遮熱」+「透明度」に注目

遮熱フィルムには、ミラーのような反射タイプと、透明タイプがあります。
 
反射タイプは効果が高い反面、外から見えにくくなるので外観に影響します。日常生活での使いやすさを考えると、透明タイプで遮熱+UVカット機能があるものがおすすめです。
 

夏も断熱フィルムは効果あり。遮熱性能で電気代を節約しよう

夏場に窓に貼る断熱フィルムは、正しく選べば電気代の節約に効果があります。特に、遮熱性能があるタイプを選ぶことで、日射熱を抑え、冷房の効きが良くなることが実証されています。
 
価格面ではDIYで安価に取り入れることもでき、日当たりの強い部屋から試してみるのがおすすめです。見た目や仕上がりにこだわるなら、プロの施工を検討してもよいでしょう。
 
日常生活において、「エアコンの効きが悪い」「西日の暑さがつらい」「電気代が高い」と感じている方は、窓の断熱・遮熱対策として、一度フィルムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

東京都環境局 省エネな暮らし方
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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