カビ予防のため風呂場の「換気扇」を“24時間稼働”させたら、月の「電気代」はいくらになる?
しかし、快適さや清潔さを守る目的とはいえ、24時間つけっぱなしにしても大丈夫なのか、また電気代がどれくらいかかるのかといった疑問を持つ人もいるでしょう。
そこで、本記事では、浴室の換気扇を24時間稼働させておくことのメリットや、月々の電気代についてまとめました。
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目次
浴室の換気扇、24時間稼働させる必要はある?
カビが繁殖しやすくなる条件は「高い湿度」「20~35度前後の温度」「栄養分」がそろうことです。浴室は湿度や温度が高いのに加えて、皮脂やシャンプー、石けんカスなど、カビの栄養になるものがあり、カビが発生しやすい条件がそろっている場所といえます。
そのため、浴室では換気扇を使って常に換気をすることが、カビ発生のリスクを下げるのに大切といえるでしょう。
浴室を使用したときだけでなく、1日を通して換気扇を回し続けることで家全体の湿度を下げるのに役立ちます。それに伴って、カビや結露、臭いの発生を防ぎ、湿気による壁や天井などの劣化を予防するといった効果が期待できるでしょう。
特に、洗濯物の室内干しが多い家庭などでは、常時の換気が衛生面での安心につながるといえます。
換気扇を24時間稼働させた場合、電気代はいくらくらい?
換気扇の電気代は、使用する製品の消費電力や稼働時間、電気料金単価によって変動すると考えられます。
一般的に家庭用の浴室換気扇の消費電力は、壁埋め込み型がおよそ4~5ワット、天井埋め込み型で8~10ワット程度、乾燥機能があるものは30~45ワット程度が多いでしょう。
今回は、換気扇の消費電力を5ワット、電気料金単価を公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定める31円/キロワットアワーと仮定して、24時間換気扇を稼働させた場合の電気代をシミュレーションしました。
電気代は「消費電力(ワット)÷1000×稼働時間(h)×電気料金単価(円/キロワットアワー)」を用いて計算します。この場合、1時間あたりの電気代は0.155円、24時間稼働させた場合の1日あたりの電気代は3.72円、1ヶ月(30日)あたりの電気代は111.6円となります。
消費電力が8ワットの場合は1日あたり5.952円、1ヶ月では178.56円で、45ワットの場合は1日あたり33.48円、1ヶ月では1004.4円となる計算です。
そのほかの浴室の湿気・カビ対策
カビ予防の効果をさらに高めるためには、換気扇の24時間稼働とともに、以下のような対策を合わせて行うとよいでしょう。
・入浴後はふたをする
・冷水をかけて温度を下げる
・水滴を拭き取る
・浴室内を乾燥させる
・定期的な清掃を心がける
・防カビ剤やカビ取り剤を活用する
・シャンプーボトルなどを整理する
壁や天井、床に残った水滴はカビの発生源となりえます。入浴後、水切りワイパーやタオルなどを使って、壁や鏡、床やドアの水滴を残さないことがカビ予防に効果的といえます。
扇風機やサーキュレーターを併用して、浴室内の空気を効率よく循環させて乾燥させたりすることも効果的です。
また、定期的な清掃と合わせて、防カビ剤やカビ取り剤などを活用する、シャンプーやリンス、石けんなどは吊り下げ収納や水切りラックの使用などにより、直(じか)置きしないといった方法も有効でしょう。
24時間換気扇を稼働させた場合の電気代は、換気扇の種類により、1ヶ月112円~1000円程度が目安
カビは、湿度・温度・栄養の3条件がそろうと発生しやすくなります。家の中でも最もカビが好む環境といえる浴室の湿気対策として、換気扇を24時間稼働させることは有効です。
消費電力が5ワット程度の換気扇であれば、24時間稼働させた場合の1ヶ月の電気代は112円程度になる計算です。ただし、高機能タイプの換気扇を使用する場合は、消費電力が大きくなることから、1000円程度になる可能性もあります。
24時間換気扇を回すのに加え、入浴後の水滴の拭き取りや乾燥促進、定期的な清掃など、複数の対策を組み合わせることで、より効果的なカビ予防ができます。快適で清潔なバスタイムになるよう、浴室の環境に合わせた最適な湿気対策を見つけましょう。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A Qカタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
