窓なしトイレの換気扇を「24時間つけっぱなし」にしています。「電気代は月500円くらい」かかっているのでしょうか?

配信日: 2025.08.16
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窓なしトイレの換気扇を「24時間つけっぱなし」にしています。「電気代は月500円くらい」かかっているのでしょうか?
窓のないトイレでは、湿気や臭いを排出するために換気扇が欠かせません。しかし、24時間つけっぱなしにしていると「電気代は月500円くらいかかるのでは?」と気になる方もいるでしょう。
 
この記事では、トイレの換気扇にかかる電気代の計算方法から、効果的な使い方、日々の節約術までを詳しく解説します。
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トイレの換気扇を24時間つけっぱなしにした場合の電気代はいくら?

トイレの換気扇は、一般家庭用で「パイプファン」と呼ばれる小型タイプが多く、消費電力は1.4W〜3W程度です。
 
このような省エネ機器の場合、24時間稼働させても電気代は非常に低く、数十円から数百円以下に収まることが多いでしょう。電気代は、以下の計算式で算出できます。
 
消費電力(kW) × 使用時間(h) × 料金単価(円/kWh)
 
ここで、電気料金の単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている「1kWh (キロワット時) あたり31円」を使用します。
 
一般的なトイレ用換気扇の消費電力は、2Wから5W程度のものが主流です。仮に、ご家庭の換気扇の消費電力が3Wだった場合で計算してみましょう。1000Wが1kWなので、3Wは0.003kWです。これを24時間、30日間使用した場合の電気代は以下のようになります。


・1日の電気代: 0.003kW × 24時間 × 31円/kWh = 2.232円
・1ヶ月(30日)の電気代: 2.232円 × 30日 = 66.96円

このように、1ヶ月つけっぱなしにしても電気代は約67円です。消費電力が5Wの製品でも、月額は約112円となります。この金額であれば、電気代を過度に心配する必要は少ないでしょう。
 
むしろ、窓のないトイレで換気を止めてしまうと、湿気がこもってカビが発生したり、壁紙や建材が傷んだりする原因になります。修理やリフォームには高額な費用がかかる可能性もあるため、換気扇を適切に作動させることは、住まいを長持ちさせる上でも重要です。
 

電気代はわずかでも実践したい、換気扇の効果的な節約術

月々の電気代は安いと分かっても、無駄な電力消費は避けたいものです。換気扇をより効果的に使うには「換気のための空気の通り道」を作ることがポイントです。
 
換気扇は、室内の空気を外に排出し、新しい空気を室内に取り込むことで機能します。そのため、ドアを完全に閉め切ってしまうと空気の流れが滞り、換気効率が低下します。
 
トイレのドアの下に隙間(アンダーカット)がない場合は、少しだけドアを開けておくと空気の循環がスムーズになり、効率よく換気ができます。換気効率が上がれば、不必要に長く運転させる必要もなくなるでしょう。
 

換気扇の寿命や掃除もチェック

長期的な視点で見ると、換気扇本体のメンテナンスも節約につながります。換気扇のフィルターやファンにホコリが溜まっていると、吸い込む力が弱まり、換気効率が著しく低下します。
 
モーターにも余計な負荷がかかり、消費電力が増加する原因となります。年に1回から2回程度、定期的に掃除をすることをおすすめします。
 
掃除をする際は、必ずブレーカーを落としてから、製品の取扱説明書に従って安全に行ってください。ホコリを取り除くだけで、換気扇本来の性能を取り戻し、無駄な電力消費を抑えられます。
 
また、換気扇の設計上の標準使用期間は、一般的に10年から15年とされています。長年使用している換気扇は、モーターの劣化などにより性能が落ち、消費電力が大きくなっている可能性があります。もし10年以上同じ換気扇を使用している場合は、最新の省エネモデルへの交換を検討するのも一つの手です。
 
特に、DCモーターを搭載した機種は、従来のACモーターの製品に比べて消費電力が半分以下になることもあり、長期的に見れば電気代の節約効果が期待できます。交換には専門的な知識が必要なため、電気工事業者に相談しましょう。
 

トイレ換気扇の電気代は月500円より安い!上手に使って快適な空間を保ちましょう

トイレの換気扇を24時間つけっぱなしにしても、実際の電気代は月に100円前後であり、心配していた「月500円」を大きく下回るケースがほとんどです。
 
電気代を気にして換気を止めてしまうと、カビや悪臭、建材の劣化といった、より大きな問題につながる可能性があります。換気は、住まいを清潔で快適に保つために非常に重要です。
 
電気代はわずかですが、今回紹介したように、空気の通り道を確保したり、定期的に掃除したりすることで、さらに効率よく換気扇を使用できます。日々の少しの工夫で、電気代を抑えながら快適なトイレ環境を維持するとよいでしょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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