家族5人で暮らすわが家。“エアコン代”を少しでも「節約」したいのですが、どのような設定にすれば“電気代”を抑えられますか?
本記事では、エアコン代を少しでも抑えるための具体的な方法と金額の目安を紹介します。
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目次
エアコンの設定温度を上げる
最も基本的かつ効果的な節約方法の一つが、エアコンの設定温度の見直しです。
資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」によると、夏の外気温が31度の環境で、定格冷房能力2.2キロワットのエアコンを1日9時間使用した場合、冷房の設定温度を27度から28度へと1度上げるだけで、年間の消費電力量が約37.3キロワットアワー減少すると試算されています。これを電気代に換算すると、年間でおよそ940円の節約につながります。
このように、ほんの少しの温度調整でも、長時間の冷房使用では意外に大きな節約効果をもたらすことになります。特に家族が多く、使用時間が長くなりがちなご家庭では、こうした工夫が電気代に反映されやすいです。家族全員が集まるリビングでは快適さを優先しつつ、寝室や子ども部屋などは少し高めに設定するだけでも、節電効果が期待できます。
フィルターを定期的に掃除する
つい忘れがちなのが、エアコンのフィルター掃除です。「省エネポータルサイト」によると、定格冷房能力が2.2キロワットのエアコンでは、フィルターにホコリが詰まったまま使い続ける場合、年間で約31.95キロワットアワー余計に電気を消費すると試算されています。これを電気代に換算すると、年間でおよそ990円のムダにつながります。
フィルターが目詰まりにより冷房効率が低下し、部屋がなかなか涼しくならないため、エアコンが余計に電力を使うことになるのです。逆に、フィルターをきれいに保つことで、冷気の循環がスムーズになり、設定温度を上げても快適な空間を維持しやすくなります。
掃除の頻度としては、2週間に1回程度が理想的です。特に、家族の人数が多いご家庭やエアコンの使用頻度が高い環境では、こまめなメンテナンスが節電の大きなポイントとなります。
室外機まわりを整理して日よけを設置する
もうひとつ見落としやすいのが、エアコンの室外機周辺の環境です。室外機の吹き出し口や吸込口をふさぐような物(植木鉢や物干し、壁など)があると、排熱効率が落ちてエアコンの消費電力が増える原因になります。通気性を確保しておくだけでも、年間数百円程度の節電効果が期待できます。
また、室外機が直射日光の当たる場所に設置されている場合は、日よけを設置するのも効果的です。日よけによって室外機の温度上昇を抑え、冷却効率を保つことができます。ただし、風通しが悪くなる設置方法は逆効果になるため、設置方法には十分注意しましょう。
扇風機との併用で冷房効率アップ
エアコンの冷気は下にたまりやすく、部屋全体がなかなか涼しくならないこともあります。そこで効果的なのが、扇風機やサーキュレーターとの併用です。空気をかき混ぜて循環させることで室温のムラを減らし、エアコンの設定温度を1〜2度上げても快適に過ごせるようになります。
前述の通り、1度上げるだけで1000円程度の節約が期待でき、扇風機の電気代(月50円程度)を差し引いても十分な節約効果があります。設定温度を2度上げれば、年間2000〜2500円の節約も期待できます。
家族で使う時間帯をそろえて“まとめ冷房”も効果あり
家族それぞれが別々の部屋でエアコンを使うと、使用する台数や稼働時間が増えて電気代がかさみます。なるべく一つの部屋で過ごす時間を増やし、同じエアコンを共有することで、エアコンの台数や稼働時間を減らすことができます。
また、夜間や外出中などはタイマー機能をうまく使って、必要なときだけ効率よく運転するようにすれば、ムダを減らせます。例えば就寝時に3時間のタイマーを設定し、その後は自然換気で朝方の暑さをしのぐといた方法も効果的です。
トータルの節約効果は、年間5000円以上も可能に
ここまで紹介した温度設定の見直しやフィルター清掃、室外機の通気確保、扇風機との併用を組み合わせれば、年間で5000円以上の節約が見込めます。さらに、家族が同じ部屋で過ごす時間を増やしてエアコンの稼働台数や稼働時間を減らすことで、使用時間に応じた追加の節約も期待できます。
ただし、具体的な節約額は使用環境や機器の性能によって異なるため、ご自身の環境で効果を確認することをおすすめします。
快適さと節電は両立できる
家族5人でエアコンを使うと電気代が高くなりがちですが、日常のちょっとした見直しや工夫で、十分に節約は可能です。設定温度を少し調整すること、フィルターをこまめに掃除すること、扇風機などを活用して空気を循環させることなど、手軽に始められることがたくさんあります。
特別な設備投資をしなくても、こうした積み重ねで1年間に数千円、家族全体で見ればさらに大きな節約につながります。節電はお財布にやさしいだけでなく、省エネにも貢献できる行動です。ぜひ今日から、家族みんなで取り組んでみてはいかがでしょうか。
出典
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 エアコン
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
