実家のエアコンを「最新機種」に替えたら、電気代が「1万5000円→7000円」に激減! 古いモデルは“消費電力”も多い? 節約以外のメリットも解説
本記事では、最新機種に買い替えることで得られるさまざまなメリットを紹介します。なぜ電気代がおさえられるのか、快適な暮らしが実現できる理由、買い替えの賢いタイミングなどを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種
古いエアコンの消費電力とは
古いエアコンは性能の劣化や旧式の技術により、電気代が高くなる傾向があります。一般財団法人家電製品協会によると、2013年製と2023年製の2.8キロワット(8畳~12畳)エアコンを比較した場合、年間の電気代に約4150円の差が生じます。
「年間4150円の差なら大したことない」と思う人もいるかもしれません。しかし、2013年製のエアコンは、たとえば1990年代のモデルと比べると、すでに消費電力が大幅に改善されています。
古いモデルと比較することで、最新モデルの省エネ性能の進化がより際立つため、ここではあえて1990年代のエアコンを例に挙げます。日本冷凍空調工業会によると、1995年型と2008年型のエアコンの期間消費電力量を比較すると、1492キロワットアワーから858キロワットアワーへと約57%削減されています。
つまり、30年前のエアコンと最新型のエアコンを比較した場合、月々の電気代が半額になる可能性は決して大げさではないのです。
古いエアコンが電気代を押し上げる理由
電気代がかさむ主な原因は以下の通りです。
性能の低下:長期間使用すると、コンプレッサーの効率が落ち、消費電力が新品時に比べて増す可能性があります。
省エネ技術の古さ:最新機種はインバーター技術や高効率冷媒を採用し、電力消費をおさえる機種が増えています。
メンテナンス不足:フィルターの汚れが性能を下げ、電力消費を増やす原因になります。
以上のように、古いエアコンの電気代上昇は性能劣化や技術の古さ、メンテナンス不足によるもので、最新機種への買い替えや定期的なメンテナンスにより、電気代の節約と快適な使用環境を実現できます。
電気代の節約以外に得られるメリット
最新のエアコンは家計だけでなく、健康や快適性にも貢献します。
カビを防いでアレルギーを予防する
自動清掃機能が搭載された機種は、フィルターや内部を自動で清掃します。カビやダストの発生をおさえ、アレルギーや呼吸器疾患のリスクを軽減します。特に高齢者や子どもがいる家庭に適しているといえるでしょう。
快適な睡眠環境を提供する
全方向センサーや0.5度単位の温度調整機能のある機種では、室温のムラを解消できます。快適な睡眠を促し、夏バテしにくく、疲れにくい生活も同時に期待できるといえるでしょう。
スマート機能で利便性が向上する
スマートフォンで外出先から操作できる機能を使えば、帰宅前に部屋を快適な温度に整え、帰宅してすぐにくつろげます。
これらの機能は、10年前のエアコンにはほとんど見られず、家族の健康と生活の質を大きく向上させる要因といえるでしょう。
エアコン買い替えの最適な時期と注意点
買い替えのタイミングと賢い進め方を紹介します。
10年を超えたらすぐに検討する
エアコンの設計上の標準使用期間は10年が目安とされています。10年たったら買い替えを計画しましょう。
オフシーズンに購入するとお得になる
秋から冬はエアコンの需要が少ないため、価格が安くなる傾向があります。家電量販店のセールや地域の補助金キャンペーンを活用しましょう。
処分には買取業者を活用する
家電リサイクル法により、廃棄にはリサイクル料と取り外し費用がかかります。買取業者を利用すれば、無料で取り外しができるケースが多く、場合によっては買い取ってもらえます。
電力会社を見直してさらに節約する
電力自由化により、ライフスタイルに合ったプランを選べるようになりました。使用状況に応じた電力会社に変更することで、電気代をさらにおさえられます。
買い替えは初期費用をおさえて計画的に行いましょう。
エアコンを最新機種に買い替えるメリット
実家の古いエアコンを最新機種に買い替えると、月の電気代が1万5000円から7000円に大幅に下がる可能性があります。カビ防止や快適な睡眠で健康と快適性も向上します。10年を超えたエアコンはオフシーズンに買い替え、買取業者の利用や電力会社を見直して賢く節約しましょう。
出典
一般財団法人家電製品協会 エアコンの進化した省エネ技術と技術トレンド
経済産業省 資源エネルギー省 省エネ性能カタログ2009年夏版
経済産業省 家電4品目の「正しい処分」早わかり
執筆者 : 斎藤共二
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種
