実家に帰ったら「蛍光灯の交換」をお願いされました。20年近く使い続けた照明を「LEDに替える」と、“電気代”はいくら安くなるのでしょうか?

配信日: 2025.08.20
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実家に帰ったら「蛍光灯の交換」をお願いされました。20年近く使い続けた照明を「LEDに替える」と、“電気代”はいくら安くなるのでしょうか?
帰省したときに、実家の照明が「昔のまま」になっていることは珍しくありません。蛍光灯を何十年も使い続けている家庭も多いですが、長期間の使用には安全面で注意が必要だといわれています。
 
また、LEDに替えると電気代がどのくらい安くなるのかも気になるところでしょう。今回は、蛍光灯の長期使用についてとLEDへの交換で得られる節約効果を紹介します。
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蛍光灯を長く使い続けるリスクはある?

パナソニックが2025年に「実家から離れて暮らす20代~50代の男女800名」に実施した調査では、実家の照明を「LED化していない、または分からない」と答えた人は50.7%にのぼりました。
 
さらに、蛍光灯器具を10年以上使用している家庭は54.7%、30年以上使い続けている家庭も15.4%あることが分かりました。
 
照明器具の適正交換時期はおおむね10年とされています。長期使用を続けると、内部部品の劣化で発煙や発火につながるリスクが高まります。見た目に異常がなくても内部は傷んでいる可能性があるため、30年近い使用は安心とはいえないでしょう。
 
なお、国際的な取り決めにより、蛍光ランプの製造や輸入は2027年末までに段階的に終了する予定です。既存製品をすぐに使えなくなるわけではありませんが、交換部品の入手は今後難しくなると考えられるでしょう。
 

LEDに替えると電気代はいくら安くなる?

電気代を試算する際は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が示す「1kWhあたり31円」を目安に使います。家庭照明の使用時間として一般的な「1日5.5時間、年間2000時間」を前提として確認していきましょう。
 
パナソニックの比較例によると、2010年発売の蛍光灯器具(消費電力84W)と、2025年発売のLEDシーリングライト(消費電力37W)では、消費電力は「約56%削減」ということです。
 
年間の電気代を計算すると、蛍光灯器具は約5200円、LEDは約2300円。差額を考慮すると、年間約2900円の節約になります。10年間で考えると約3万円近くの削減につながる可能性があるでしょう。
 
複数の部屋で蛍光灯を使っている場合、この差はさらに大きくなります。特にリビングや食卓など使用時間が長い部屋からLEDに替えると、節電効果を実感しやすいでしょう。
 

実家の照明を確認するときのポイント

蛍光灯の交換を頼まれたら、まずは照明器具の種類を確認することが大切です。天井に「引掛シーリング」と呼ばれる配線器具があれば、多くのLEDシーリングライトは工具不要で自分でも交換可能です。ただし、直付けタイプなどは工事が必要になる場合があります。
 
一方、蛍光ランプだけをLEDランプに差し替える方法もありますが、器具の点灯方式などと合わないと事故につながる恐れがあるので要注意です。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)も注意喚起を行っており、安全面を考えると「器具ごとLED化」が安心でしょう。
 
もし配線器具の種類や交換方法が分からない場合や、不安を感じる場合は無理をせず専門業者に相談するとよいでしょう。
 

20年近い蛍光灯は交換を検討するのが安心

帰省したときに「蛍光灯を替えてほしい」と頼まれることはよくあります。蛍光灯の器具は見た目に問題がなくても、長期間の使用で内部が劣化している可能性があります。20年近く使い続けている場合、安全面を考えると交換を検討するのが安心でしょう。
 
LED器具に替えると消費電力が大きく下がるため、電気代の節約につながります。具体的な金額は使用条件や製品によって異なりますが、年間で数千円、長期的には数万円単位で差が出ることもあります。
 
帰省中に交換をお願いされた場合、天井の配線器具が合えば自分で取り換えることもできます。難しい場合や不安がある場合は、専門業者に依頼して計画的にLED化を進めると安心でしょう。
 

出典

パナソニック株式会社 コミュニケーションデザインセンター 実家の照明についての調査(パナソニック調べ)(PR TIMES)
パナソニック株式会社 蛍光灯製造・輸出入禁止やLED照明についてのご質問
独立行政法人 製品評価技術基盤機構 さらば蛍光灯、ようこそLED~でもランプ交換 ミスると事故に~
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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