転職予定です。「みなし残業20時間込み月給28万円」or「月給25万円+残業代」…20時間残業するなら”手取りが多い”のはどっち?
本記事では、それぞれの仕組みと実際の手取り額の違いを具体的に比較します。
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目次
みなし残業とは? 20時間込み月給の仕組みを整理
「みなし残業(固定残業代制)」とは、あらかじめ一定時間分の残業代を基本給に組み込んで支給する制度です。たとえば「みなし残業20時間込み月給28万円」の場合、28万円の中に20時間分の残業代が含まれており、実際に20時間以内なら追加の支給はありません。20時間を超えた残業をした場合のみ、その超過分が別途支給されます。
メリットは、残業が少ない月でも安定して28万円が支払われることです。しかし一方で、基本給の部分が低めに設定されることが多く、賞与や昇給、退職金の計算に不利になるケースもあります。そのため、金額だけを見て判断すると、長期的に損をする可能性もあるのです。
20時間残業した場合の手取りは? 28万円 vs 25万円+残業代を試算
実際に月20時間の残業をした場合、両者の総支給額と手取りはどのように変わるのでしょうか。ここでは月の所定労働時間を160時間(1日8時間×20日)と仮定し、残業代は時給換算額の25%割り増しで計算します。
■みなし残業20時間込み月給28万円
総支給:28万円(20時間分込み、超過なし)
→ 手取り:約22万円前後
■月給25万円+残業代20時間
基本給25万円 ÷ 160h = 時給約1563円
残業代:1563円×1.25×20時間 = 3万9075円
総支給:約28万9000円
→ 手取り:約23万円前後
この試算では、20時間残業するなら「月給25万円+残業代」の方が手取りは多くなることが一般的です。
それぞれのメリット・注意点を比較:収入だけでなく将来性も大事
■みなし残業月給28万円
・残業が少ない月も、月給28万円が保証されている
・収入が安定しているため、毎月の家計管理やライフプランを立てやすい
・ただし基本給が低いため、賞与や昇給に不利になる可能性あり
■月給25万円+残業代
・基本給が高めなので、将来的な昇給や賞与に有利になる可能性あり
・残業時間が多い職場であれば、その分の収入をきちんと反映できる
・ただし残業が少ない月は25万円+わずかな残業代となり、収入が変動しやすい
まとめ:手取りだけでなく働き方も見て判断を
今回の試算では、20時間の残業をする場合、「月給25万円+残業代」の方が手取りは多くなります。しかし、毎月の収入を安定させたい人や、残業時間が月によって大きく変動する職場では「みなし残業」のメリットもあります。
転職先を選ぶ際には、基本給の割合、みなし残業の時間設定、超過残業代が正しく支払われるかどうかを必ず確認しましょう。金額だけでなく、自分がどんな働き方をしたいのかを踏まえて選ぶことが、長く安心して働くための大切なポイントです。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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