スーパーで「きゅうり3本・260円」にショック! 夏野菜は「家庭菜園」で育てるほうが節約になる?「なす・トマト・きゅうり」を買う・育てるケースで試算

配信日: 2025.08.21
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スーパーで「きゅうり3本・260円」にショック! 夏野菜は「家庭菜園」で育てるほうが節約になる?「なす・トマト・きゅうり」を買う・育てるケースで試算
夏野菜がおいしい季節になり、夏野菜を使用したレシピをお考えの人も多いでしょう。しかし、スーパーに並んでいる夏野菜の価格は、平年より高い傾向にあります。そのため、夏野菜を家庭菜園で作ると節約になるのではないかと考えて、家庭菜園に挑戦してみたい人もいるかもしれません。
 
本記事では、夏野菜の価格推移や家庭菜園を始めたときにかかる費用を算出し、比較します。
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夏野菜の価格推移

農林水産省は、野菜の生育状況及び価格見通し(7月)で、気温の乱高下や曇天などにより、なすやトマト、きゅうりの価格が平年をやや上回ると見通しました。さらに、8月の見通しでも、高温や干ばつの影響によりやや平年を上回るとしています。
 
実際に、この3種類の野菜は、東京都中央卸売市場の卸売価格が平年より高い傾向にあります。
 
なすは、1キログラムあたりの平年価格が359円なのに対し、今年7月31日時点では339円となっていますが、7月28日時点では同372円とずっと平年を上回っていました。
 
トマトは、1キログラムあたり平年365円に対し、7月31日時点で427円となっており、60円も高いです。きゅうりは、1キログラムあたり平年311円に対し、7月31日時点では303円ですが、7月24日まではずっと平年を上回っていました。
 

家庭菜園をするときにかかる費用

家庭菜園をするときには、水道代や土地代を除くと、主に苗と肥料、支柱の費用がかかります。家庭菜園ができる畑を所有している人は、苗と肥料を準備すれば、すぐに始められるでしょう。野菜の種類によって育てやすさや収穫量が異なるので、必要な苗の本数も違いがあります。なすやトマト、きゅうりを育てるのに必要な費用を紹介します。
 

なすを育てるのにかかる費用

なすを育てるのに必要なものは、苗や肥料、支柱です。例えば、なすを3株植えるときにかかる費用は、肥料が98円(200グラム)、苗は3株で1200円前後です。また、支柱が398円のため、合計で約1700円かかります。なすは、収穫期間が長いため、さまざまな調理法を楽しめるでしょう。
 

トマトを育てるのにかかる費用

トマトを育てるのに必要なものは、苗と肥料、支柱です。例えば、トマトを1株植えるときにかかる費用は、肥料が298円(150グラム)、苗は1株あたり400円前後です。また、トマト専用の支柱が698円のため、合計で約1300円かかります。トマトは育てやすいので、初心者にもおすすめの野菜です。
 

きゅうりを育てるのにかかる費用

きゅうりを育てるのに必要なものは、苗と肥料、支柱に加えてネットやきゅうり用合掌パッカーです。例えば、きゅうりを3株植えるときにかかる費用は、肥料が98円(200グラム)、苗は3株で1284円です。
 
また、きゅうり専用の支柱が498円、ネットが178円、きゅうり用合掌パッカーが298円のため、合計で約2400円かかります。きゅうりは、生育スピードが速いので、こまめな収穫がおすすめです。
 

なすやトマト、きゅうりをそれぞれどれくらい収穫したら節約になるのか?

続いて、なすやトマト、きゅうりの卸売価格やスーパーの小売価格をもとに、それぞれの野菜をどれくらい収穫したら節約になるかを見ていきましょう。
 
なすの卸売価格を7月中旬の1キログラムあたり390円とすると、なすを育てるのにかかる費用は約1700円のため、4.4キログラムほど収穫できたら卸売価格以上に安く野菜を手に入れることができたといえるでしょう。また、スーパーでの小売価格が2本で約300円とすると、12本以上収穫できれば、家庭菜園のほうがスーパーよりお得です。
 
トマトの卸売価格を7月のピーク時の1キログラムあたり472円とすると、トマトを育てるのにかかる費用は約1400円のため、約3キログラム収穫できたら卸売価格よりもお得です。スーパーの小売価格が22個入って420円とすると、74個以上収穫できれば、家庭菜園のほうがスーパーよりお得です。
 
きゅうりの卸売価格を7月ピーク時の1キログラムあたり363円とすると、きゅうりを育てるのにかかる費用は、約2400円のため、約7キログラム収穫できたら卸売価格よりもお得です。また、スーパーのきゅうりが3本で約260円とすると、約28本収穫できれば、家庭菜園のほうがスーパーより節約できます。
 

夏野菜は、家庭菜園が成功したら食費節約になる!

気温の乱高下によって、夏野菜の価格が平均を上回る傾向にあります。家庭菜園を始めると、新鮮な野菜を好きなタイミングで食べられて、価格も安いイメージを持っている人もいるかもしれません。
 
しかし、家庭菜園は、野菜を植えたら必ずしも収穫できるわけではない点に注意してください。天気や水やりなどの環境によって、育ちに違いがあります。家庭菜園が成功した場合は、スーパーで販売されている野菜よりも節約になるでしょう。
 

出典

農林水産省 野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年7月)について
農林水産省 野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年8月)について
農林水産省 日別情報グラフ(青果物)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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