冷房24時間つけっぱなし vs 必要時だけ…「電気代」が安いのはどっち?
そこで今回は、冷房をつけっぱなしにするときと、必要なときだけつけるのでは、どちらが電気代が安いのか、また、エアコンの電気代を節約する方法について解説します。
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電気代の比較
エアコンをつけっぱなしにしたときと、必要時だけつける場合、電気代はどちらが安くなるのか気になる方もいるのではないでしょうか。ここでは、それぞれの電気代の違いと、節約に役立つエアコンの使い方について解説します。
つけっぱなしにした場合
エアコンの電気代は1時間当たり「消費電力×電力料金単価×1時間」で計算できます。電力料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会で目安として定められている1kWhあたり31円(税込み)とします。
冷房時の消費電力が590Wのエアコンの場合、「0.59kW×31円×1時間」で1時間当たりの電気代は18.29円です。このエアコンで10:00~19:00まで冷房をつけっぱなしにすると、ある実験では、9時間で電気代は約63円という結果になりました。
なお、エアコンの使用環境などによって消費電力は異なることから、計算上の電気代と実際にかかる電気代にはズレが生じる可能性があります。あくまで目安として参考にしてください。
30分ごとにオン・オフを繰り返した場合
必要時だけ使うことを想定し、30分ごとに電源を「入れる」「切る」を繰り返すパターンで10:00~19:00まで使用した場合、ある実験では電気代は9時間で約64円という結果が出ています。この結果を踏まえると、つけっぱなしの場合よりも電気代は高くなることが分かります。
1日中家で過ごすときはつけっぱなし、1時間以上外出する際は電源オフに
エアコンは運転を開始する瞬間に冷媒を圧縮する装置が稼働することで設定温度に近づけようとするため、多くの電力が必要です。
外気温と設定温度に差があり外気温が高い場合も、多くの電力を必要とします。例えば、エアコンをつけて部屋が涼しくなったら消す、暑くなったらまたつけるという行為は節約にみえますが、逆効果になることもあります。
1日中家で過ごすときはエアコンをつけっぱなしにする、1時間以上外出して家を空ける際にはエアコンを切るなど、状況に合わせて上手に使い分けることでエアコンの電気代節約につながるでしょう。
エアコンの電気代を節約する方法
エアコンの使い方のほかにも、電気代を節約する方法がいくつかあります。ここでは、暑い夏にエアコンの電気代を節約できる方法についてご紹介します。
カーテンやすだれで直射日光を遮る
レースのカーテンやすだれを使って直射日光を遮り室温の上昇を防ぐことで、エアコンへの負荷を軽減でき、電気代の節約につながります。ドアや窓の開閉を少なくすることを意識すると、より室温の上昇を防げます。また、外出時は昼間でもカーテンを閉めると効果的です。
無理のない範囲で設定温度を上げる
経済産業省資源エネルギー庁によると、外気温度31度のとき、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27度から1度上げた場合(使用時間:9時間/日)では、年間940円の節約になるとされています。冷やし過ぎは無駄な電力を使うため、無理のない範囲で設定温度を調整し、節電効果を高めましょう。
フィルターを月に1~2回掃除する
エアコンのフィルターは、空気を取り込む際にほこりなども一緒に吸い込んでしまうため、放置しているとどんどん目詰まりを起こしてしまいます。フィルターにほこりがたまり目詰まり状態になってしまうと、エアコンの内部で風の循環がうまくできず、エアコンに負荷がかかり余計な電気代を増やす恐れがあるのです。
経済産業省資源エネルギー庁によると、フィルターを清掃した場合、フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)と比較すると年間約990円の節約になるとされています。月に1~2回程度、定期的に掃除し節電につなげましょう。
エアコンの使い方を工夫して電気代を節約しよう
エアコンは、1日中家で過ごすときはつけっぱなしにする、1時間以上外出するときは電源を切ると電気代の節約になるケースがあります。また、設定温度は下げ過ぎず、カーテンなどで直射日光を遮ることで室内温度の上昇を防ぎエアコンへの負荷を軽減すると節約につながる可能性があります。
フィルターは月に1~2回掃除し、目詰まりを防ぐことも重要です。エアコンの使い方を工夫して電気代を節約し、暑い夏を乗り切りましょう。
出典
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A Q.カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約 エアコン
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
