40代の平均貯蓄額が「944万円」と知り愕然…! しかし中央値は「250万円」とも聞きました。“平均値・中央値”で乖離が生じるのはなぜですか? 統計をもとに解説

配信日: 2025.08.27
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40代の平均貯蓄額が「944万円」と知り愕然…! しかし中央値は「250万円」とも聞きました。“平均値・中央値”で乖離が生じるのはなぜですか? 統計をもとに解説
「自分の貯蓄額って、周りと比べて少ないのだろうか?」ふとした瞬間にそんな疑問を抱いたことがある人も多いのではないでしょうか。特に40代中盤ともなれば、ある程度の貯蓄があって当然と思われることも多く、自分の通帳の数字と世間の平均値とのギャップに戸惑うこともあるかもしれません。
 
例えば、45歳会社員で貯蓄が250万円の場合、世間の「平均値」から見ればやや少ないですが、「中央値」と比較すれば決して悲観する額ではありません。
 
本記事では、金融経済教育推進機構が発表している公的な統計をもとに、40代の貯蓄額の平均値と中央値の違い、そこに乖離が生じる理由について解説し、今すぐにでも取り組める資産形成の方法を紹介します。
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40代の平均貯蓄額は944万円だが……

金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、40代・二人以上世帯の平均貯蓄額は944万円です。この数字を見ると、「自分はまったく足りていない……」と不安になる人も多いでしょう。
 
ただ、ここで注意すべきはこの数値が「平均値」であり、平均値はごく一部の多額の貯蓄を有する層によって引き上げられているという点です。

例えば、10人中9人が貯蓄200万円でも、1人が貯蓄1億円であれば、平均値は1180万円となり、大きく引き上がります。そのため、平均944万円という数字だけを見て、「自分は周りと比べて足りていない」と落ち込む必要はありません。
 
実際、同調査における40代・二人以上世帯の貯蓄の中央値(データを小さい順または大きい順に並べたときにちょうど中央にくる値)は250万円です。
 
また、40代のうち「金融資産を保有していない」と回答した世帯は25.7%にも上ります。250万円の貯蓄額であれば決して少なくなく、むしろ普通ともいえるでしょう。
 

45歳からの貯蓄、まだ間に合う?

40代中盤以降はお金がかかりやすい年代でもあります。子どもの教育費や住宅ローンの返済、老後の生活費の準備など、現在、そして今後必要になるお金が増えていく人も多いでしょう。
 
金融資産を保有していない世帯の割合や貯蓄の中央値を見ても、45歳で貯蓄250万円は悲観するレベルではないものの、「250万円あるから大丈夫」と安心はしていられません。「これからどう増やしていくか」を考えていくことも重要です。
 

今からできる資産形成の第一歩

40代の人がこれから貯蓄をするにあたっては、計画的に着実に進めていきたいところです。まずは支出の見直しから行いましょう。不要な固定費や使っていないサブスクを整理するだけでも、毎月の余剰資金が増えます。
 
そのうえで、NISAやiDeCoといった非課税制度を活用すれば、少額からの長期投資も可能です。なお、NISAやiDeCoは元本保証ではないので、その点には注意しましょう。
 
また、将来必要となる教育費や老後資金など、目的に応じて口座を分けて管理するのもおすすめです。明確な目標があれば、途中で投資をやめてしまうリスクも減り、モチベーションの維持にもつながります。無理のない範囲で続けることが、将来の安心につながるでしょう。
 

まとめ

45歳で貯蓄250万円という数字は、平均値と比べると少なく見えるかもしれません。しかし、中央値とほぼ同水準というデータがあり、悲観するレベルでは決してありません。また、今からでも将来への貯蓄は可能です。
 
大切なのは、数字に一喜一憂することではなく、これからどう動くかです。今後の人生に備えるためにも、無理のないペースで、堅実に資産形成を進めていきましょう。
 

出典

金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2024年
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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