エアコンの「フィルター掃除」をしないと、電気代「年1万円」の損!? 週1の“ひと手間”で、エアコン代が激変する理由とは
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フィルター汚れが電気代を押し上げる驚きの仕組み
総務省の家計調査によると、2024年度の4人家族の電気代は月の平均で約1万2805円、9月は最大約1万4996円に達しています。できるなら少しでも節約したいと考えるのも無理はない金額ですが、「エアコンのフィルター掃除をしないと電気代で年1万円以上も損する」という話を聞いたことはありませんか?
実は、フィルターにホコリが詰まって風量が落ちると、設定温度に達するまで余計にエアコンを動かさなければならず、エアコンの消費電力は大幅に増えてしまうのです。
エアコンメーカーの検証によると、エアコンのフィルターを1年間掃除せずに放置すると、消費電力量が約25%増加します。
6畳用エアコンの場合、冷房時の平均消費電力はおよそ0.50キロワット、真冬の暖房では負荷が上がって0.68キロワット前後に達します。
この2つの値を基準に、フィルターを掃除せず放置して損する金額は合わせると年間で約1万円にのぼります。
・夏季:0.25×(0.50)キロワット時×32円×8時間×112日≒3584円
・冬季:0.25×(0.68)キロワット時×32円×8時間×169日≒7355円
※2024年全国平均の電気料金単価約32円(キロワット時あたり)、1日8時間運転、冷房期間を112日(6月2日~9月21日)、暖房期間を169日(10月28日~4月14日)と仮定して使用した場合
つまり、フィルターを掃除しないだけで、年間約1万円の損をしている勘定になるわけです。
15分でできる正しいフィルター掃除の方法
エアコンの無駄な電力消費を防ぐには、フィルターをこまめに掃除することが何より効果的です。メーカーも「少なくとも2週間に1度」の清掃を推奨しています。乾燥時間を除き、慣れれば15分程度で実践可能です。
1.事前準備
電源を停止し、必ずプラグを抜きましょう。ファンが回ると、けがや故障の原因になってしまいます。作業に必要な道具として、掃除機(ブラシノズル推奨)、柔らかいブラシ、中性洗剤、ゴム手袋、タオルを用意しましょう。また、作業スペースに新聞紙やレジャーシートを敷いておくと後片づけが楽です。
2.フィルターを取り外す
前面(または上面)のパネルを開けて、左右のツメを外してフィルターをゆっくり引き出してください。強く曲げると変形の原因となることに注意が必要です。
3.ホコリ除去
掃除機を弱運転にしてホコリを吸います。吸引力が強すぎると破損しやすいので注意してください。
4.ブラッシング&水洗い
フィルター裏面から柔らかいブラシで軽くなでるように清掃します。これは網目の奥に詰まったホコリを外へ押し流すイメージで行ってください。
汚れがひどい場合は、ぬるま湯に中性洗剤を加えた溶液に数分漬けてから、ブラシで優しくこすります。最後に裏面から表面の順にシャワーで十分すすぎます。フィルターの変形を防ぐため、高水圧は避けることが大切です。
5.乾燥・復旧
フィルターを軽く振って水を切り、タオルで押さえて水分を取り除きます。直射日光を避けて陰干しで完全に乾燥させます。濡れたまま戻すとカビの原因になってしまうので避けましょう。乾いたら逆手順で装着し、パネルを閉じます。最後に送風運転を30分ほどすると内部までしっかり乾きます。
エアコンフィルターの掃除の注意点
ブラシは100円ショップのソフトタイプで十分であり、金属ブラシや硬い歯ブラシはフィルターを破る恐れがあるため使用厳禁です。また、漂白剤や40℃以上の熱湯、ドライヤーは劣化や変形の原因になるため避けましょう。ペットを飼っている家庭は毛でフィルターが汚れやすいため、より頻繁な清掃を心がけることが大切です。
週1回の習慣で年間1万円以上の節約を実現しよう
たった15分の作業で年間1万円以上の節約ができるなら、やらない理由はありません。筆者が実際にフィルター掃除を行った結果、エアコンの効きが良くなり、設定温度を1℃上げることができました。エアコンのフィルターを掃除すれば冷房の効きが良くなり空気も清潔になるといううれしい効果も感じられて一石二鳥です。
2週間に1回の簡単な習慣で、電気代をしっかり節約しましょう。
出典
総務省統計局 家計調査(家計収支編) 時系列データ(二人以上の世帯)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
