エアコンは「つけっぱなしの方が安い」と聞きますが、外出が“何時間まで”なら電気代はお得なのでしょうか?

配信日: 2025.08.28
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エアコンは「つけっぱなしの方が安い」と聞きますが、外出が“何時間まで”なら電気代はお得なのでしょうか?
「エアコンはつけっぱなしの方が安い」と聞いたことがある方も多いでしょう。しかし、外出時間や家の環境によっては、かえって電気代が高くなることもあります。実は“何時間の外出までならお得なのか”という目安があり、さらに住宅の断熱性やエアコンの機種によっても違いが出てきます。
 
本記事では、電気代を抑えつつ快適に過ごすためのエアコンの使い方について、わかりやすく解説します。
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「つけっぱなし」の方が安いとされる理由

エアコンは電源を入れた直後が最も多く電力を消費します。室温と設定温度の差が大きいほど負荷がかかり、短時間で部屋を冷やそう・温めようとするためです。その後は温度が安定し、少ない電力で維持運転に切り替わります。
 
この仕組みから「頻繁にオン・オフを繰り返すより、つけっぱなしの方が電気代が安い」という話が広まったのです。実際、短時間で何度も入り切りするよりは、一定時間つけておいた方が電力を抑えられます。ただし、外出する時間が長くなると電気を使い続けることになるため、かえって割高になるケースもあるのです。
 

外出が何時間までならつけっぱなしがお得?

では、具体的に何時間までなら「つけっぱなし」の方がお得になるのでしょうか。
 
少し古いデータですが、ダイキン工業株式会社が2016年8月に実施した実験によると、日中9時~18時は、「30分間ごとに入り切り」するより「つけっぱなし」にした方が消費電力を抑えられました。一方で、夜18時~23時は逆に「30分間ごとに入り切り」した方が抑えられたとされています。
 
特に外気温との差が大きい時間帯は、外出中に室温を維持するコストが積み重なってしまうため、30分以上の外出では電源を切った方が電気代を節約できる可能性が高いといえます。単純に外出の長さだけではなく、その日の気温や外出する時間帯もあわせて考えると、より無駄を減らせます。
 

家の環境や機種によって変わる判断ポイント

この「30分以内ならお得」「30分以上なら切るべき」という目安は、あくまで一般的なものです。実際には住んでいる住宅の環境やエアコンの性能によって違いが出ます。
 
たとえば、断熱性の高い住宅やマンションでは、外気温の影響を受けにくいため、つけっぱなしにしても無駄が少なく済みます。一方で、木造住宅や築年数の古い家は熱が逃げやすいため、短時間でもこまめに切った方が電気代を抑えられることがあります。
 
また、最新型の省エネ性能が高いエアコンでは維持運転の消費電力が小さいため、つけっぱなしのメリットが大きいです。逆に古い機種では待機中の電力が高いため、外出時は切った方がよい場合もあります。
 
さらに、帰宅時間がある程度決まっているなら、タイマーやスマートリモコンを活用して帰宅直前に運転開始するのも有効です。こうすることで、快適さを保ちつつ余分な電力消費を避けられます。
 

まとめ

エアコンは「つけっぱなしの方が安い」と一概に言えるわけではなく、外出時間や住宅環境によって最適な方法が変わります。目安としては、30分以内の外出ならつけっぱなしでもお得、それ以上なら切る方が無駄が少ないと考えるとよいでしょう。
 
ただし、断熱性の高い家や省エネ性能の高い機種では、つけっぱなしの方が得になるケースもあります。逆に断熱性が低い家や古いエアコンでは、短時間の外出でも切った方が効率的です。
 
電気代を抑えるには「自宅の環境・外出時間・エアコンの性能」をふまえて、ケース・バイ・ケースで使い分けるのが最も賢い方法です。さらに、フィルター清掃やサーキュレーターの活用、断熱カーテンの設置などを組み合わせると、快適さを維持しながら電気代をより抑えられるでしょう。
 

出典

ダイキン工業株式会社 DAIKIN mission5-1 夏のエアコンつけっぱなし検証!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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