お昼ご飯は毎日“社食”にしています。1日300円ですが、弁当を作るより高いのでしょうか?
この記事では、社食とお弁当それぞれのコストを比較しながら、健康面や手間・継続のしやすさなども含めて、どちらが自分に合っているのかを考えるヒントをご紹介します。
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社食300円は本当に「高い」のか?
ここでは、1ヶ月・1年でかかる社食の費用とあわせて、社食を利用することのメリットについて解説します。
1ヶ月で見るといくら? 年間での支出は?
1食300円の社食を、平日毎日(20日間)利用した場合の計算は以下の通りです。
月額:300円×20日=6000円
年間:6000円×12ヶ月=約7万2000円
数字だけ見ると「意外と高い?」と感じるかもしれません。毎日使うランチ代は、固定費として家計にしっかり組み込んでおくことが大切です。
社食のメリットとは?
社食には、金額以上のメリットがいくつもあります。社食を利用すれば、お弁当を作る時間や、外に買いに行く手間が省けます。忙しい朝や仕事の合間でも、すぐに食事ができるのは大きな時短効果を得られます。
また、企業の多くは、管理栄養士が監修したメニューを提供しています。栄養バランスが整った食事を手軽に摂れるのは、健康面でも大きなメリットです。
社食はランチタイムに同僚と自然に会話できる場所でもあります。仕事の合間にリフレッシュできる時間としても活用されています。
お弁当派の実態とリアルなコスト
自分で作るお弁当は1食あたりのコストを抑えられますが、そのぶん時間や手間もかかります。ここでは、お弁当のリアルなコストや、社食との違いを紹介します。
参考調査から見るお弁当事情
冷凍食品や加工品で有名なニチレイの「全国お弁当事情に関する調査 2024」によると、平均的なお弁当の材料費は1食あたり約222円です。300円の社食と比べると安く見えますが、ここで考えておきたいのが次の3点です。
・手間がかかる
お弁当は、毎朝早く起きて準備をする必要があります。夜のうちに仕込むにしても、それなりの時間が必要です。
・料理スキルが必要
また、ある程度の調理力や段取り力が求められます。「作り置き」や「冷凍食品活用」など、工夫次第ではラクになりますが、慣れるまでは大変です。
・継続が難しい人も
忙しい日が続いたり、体調を崩したりすると、どうしても「今日はいいや」となってしまいがちです。
節約効果はある? 弁当と社食の比較
お弁当と社食、それぞれを月20日利用した場合のコスト差は以下の通りです。
お弁当:222円×20日=4440円/月
社食:300円×20日=6000円/月
たしかに、お弁当を続ければ年間で1万8000円以上の節約が見込めます。ただしその分、「早起きして作る」「買い出しをしておく」「献立を考える」といった時間と労力のコストもかかってきます。
節約だけじゃない。健康・満足度・継続性も大切
ランチ代を節約することは大切ですが、毎日の食事だからこそ「健康面」や「続けやすさ」も見逃せないでしょう。
ここでは、コストだけで判断しがちなランチ選びに、「栄養バランス」「満足度」「継続性」といった視点を加えて、自分に合ったスタイルを見つけるヒントをご紹介します。
健康面での違いは?
栄養面で見ると、社食は栄養士監修のバランスが取れたメニューが多いのが特徴です。
一方でお弁当は、自分の好みで作れる自由さがあるものの、偏った内容になってしまうケースもあります。「野菜が少なくなる」「炭水化物ばかりになる」といった悩みを抱える人も多く、栄養バランスを取るには工夫や知識が必要です。
自分に合ったスタイルを選ぶには?
「毎日お弁当は大変」「社食だけだと飽きる」という人には、週に2〜3日だけお弁当を持っていくスタイルがおすすめです。また、最近では市販の冷凍弁当や、週末に作って冷凍保存する作り置きタイプのおかずなど、便利な手段も増えています。
忙しい朝でも「前日の夜に仕込む」「まとめて調理して小分けする」といった工夫で、手間を最小限に抑えることが可能です。
社食とお弁当、それぞれの特徴を知って自分に合ったスタイルを選ぼう
1食300円の社食は、年間にすると約7万2000円の出費になりますが、時短や栄養バランス、コミュニケーションの場としてのメリットもあり、コスト以上の価値があるといえます。
一方で、お弁当は材料費が安く節約効果が高いものの、手間や継続の難しさ、栄養バランスの管理が課題です。社食とお弁当を組み合わせたり、作り置きや冷凍食品を活用したりと、柔軟な工夫で続けやすいランチ習慣を見つけてみてください。
出典
株式会社ニチレイフーズ<全国お弁当事情に関する調査 2024>
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
