毎日コンビニコーヒー「150円」の私と、自宅でいれたドリップコーヒーを持ち歩く友人。差額は「年間5万円」くらいだと思うのですが、20年積み立てたら「老後資金」はいくら増えるのでしょうか?

配信日: 2025.08.29
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毎日コンビニコーヒー「150円」の私と、自宅でいれたドリップコーヒーを持ち歩く友人。差額は「年間5万円」くらいだと思うのですが、20年積み立てたら「老後資金」はいくら増えるのでしょうか?
「毎日のコーヒーをコンビニから自宅ドリップに変えるだけで、年間数万円の節約につながる可能性があります。その差額を将来のために運用すれば、老後資金の大きな助けになるかもしれません。
 
1杯のコーヒー代から始める資産形成について、分かりやすく解説します。
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コンビニ150円と自宅ドリップの「1杯コスト」

まず、自宅ドリップの標準的な粉の使用量は、全日本コーヒー協会の「標準的分量」で1杯あたり8〜10gです(ペーパードリップの場合)。今回は、10g(中細挽き)と、控えめに入れる8gの両方で計算してみましょう。なお、価格は2025年8月現在のものです。
 
・豆の価格
大手メーカーUCC公式オンラインストアの代表的な大袋「ゴールドスペシャル 1000g(粉)」税込み3003円を採用します。1000gで3003円なら100gあたり約300円、10gで約30.03円、8gで約24.02円という計算です。
 
・フィルター
ペーパーフィルターは、HARIO公式のV60(01サイズ)100枚396円を使用します。1枚あたり約3.96円です。
 
・電気代
公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている「1kWhあたり31円」を使用します。200mlほどの湯を電気ケトルなどで沸かす電力量を約0.02kWhと仮定すると、1杯あたりの電気代は約0.62円です。
 
以上より、自宅ドリップ1杯の目安コストは次の通りです。
 

・10g使用:豆30.03円+紙3.96円+電気0.62円=約34.61円
・8g使用:豆24.02円+紙3.96円+電気0.62円=約28.60円

 
一方、コンビニコーヒーはチェーンやサイズで価格差があります。例えばセブン‐イレブンのホットコーヒーRは税抜130円(税込み140.40円)で、サイズを上げるとさらに高くなります。この記事では150円で比較します。
 

毎日続けると年間いくら違うか。差額は4万〜5万円前後

続いて、毎日1杯の前提で、150円と自宅ドリップを比較してみましょう。
 

・150円 − 34.61円=115.39円差(10g使用)
・150円 − 28.60円=121.40円差(8g使用)

 
これを仮に365日で積み上げると、10g使用で約4万2117円、8g使用で約4万4311円の節約です。コンビニで選ぶサイズが高め(例えば170円程度)であれば、10g使用で年約4万9417円、8g使用で年約5万1611円と差額はさらに広がり、5万円を超える可能性もあります。
 
セブンカフェの価格レンジや、他チェーンのMサイズ相当が上がると差額は広がりやすい点も押さえておくとよいでしょう。
 

差額を老後資金へ。新NISAなら非課税で積み立てられる

この年4万〜5万円前後の差を新NISAで積み立てるとどうなるかを、単純化のため年間利回り3%(税引前・一定)で試算してみます。年約4万2200〜4万4400円を20年積み立てると、複利で約113万〜119万円になります。
 
30年では約201万〜211万円です。毎年きっちり5万0000円積み立てられるなら、20年で約134万円、30年で約238万円という規模になります。
 
利回りは保証されず元本割れリスクもありますが、非課税で運用益を伸ばせる新NISAの枠を使うことで、同じ節約でも将来の資金効率が変わるでしょう。
 

「年間5万円」あれば老後資金の底上げにつながる

標準的な分量と大手メーカーの価格で自宅ドリップを計算すると、1杯30円台が目安になり、毎日150円のコンビニ購入との年差は約4万〜4.5万円程度になります。
 
サイズや価格が高めなら5万円前後に達し、新NISAでの長期積み立てに回すと、20年で100万円超、30年なら200万円規模の上積みにつながるかもしれません。日々の習慣を少し見直し、無理のない範囲で自宅ドリップや購入頻度の調整を組み合わせると、老後資金の底上げにつながるでしょう。
 

出典

全日本コーヒー協会 おいしいコーヒーの淹れ方
セブン-イレブン・ジャパン セブンカフェ
UCC ONLINE STOREゴールドスペシャル
HARIO NETSHOP
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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